
『コミュニケーションをハックし、ワクワクするブランド体験を実現する』というビジョンを掲げる株式会社wevnal(以下wevnal)。3人からはじまった会社が150名にまで成長し、次世代型チャットボット『BOTCHAN』の導入企業は800社を超える。創業から15年、デジタル広告マーケティング企業から脱却し、SaaS企業へと変革を遂げようとしている。
しかし、これまでの道のりは決して平坦ではなかった。 自社プロダクト誕生までの紆余曲折、そしてwevnalが見据える未来像を、代表取締役である磯山博文さんに聞いた。

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| 年収 | 600~1000 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社wevnal |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | 採用人事 |
| 年収 | 420~600 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社wevnal |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | その他カスタマーサクセス |
| 年収 | 600~1200 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社wevnal |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | Webサービス法人営業 |
| 年収 | 600~1000 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社wevnal |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | 採用人事 |
目次
はじまりは「何をやりたいか」より「誰とワクワクするか」
── 仕事観の原点となった経験が高校時代にあるそうですね。
あの瞬間だけは一生忘れません。茨城の高校サッカー県大会ベスト4を懸けた試合の途中で、勝利を諦めてしまったことです。
私は物心がつく前からサッカー少年で、小中高と日が暮れるまでひたすらボールを追いかけていました。高校に入学してからは、エースの座を任されたこともあり、天狗になってしまいます。3年生高校最後の大会のとき、ベスト4を懸けた試合で苦戦を強いられるなか、終盤に監督から交代させられました。その瞬間「エースの自分がいなくなったらチームが負ける…!」と決めつけ、大泣きしてしまったのです。
ところが、想像していた結果にはなりませんでした。メンバーは延長戦の最後の1秒まで必死にボールを追いかけ、逆転勝利を収めたのです。「俺がいないと」と思い上がった恥ずかしさと情けなさでいっぱいになりました。
同時に、こうも思いました。「最後まで諦めることなく、チーム一丸となって挑めば、実現できないことなどない」。それはいまでも、私にとって大切な仕事観になっています。
── 創業までのキャリアで“仲間”は見つかりましたか?
見つかりました。きっかけは、新卒入社した大手マーケティング企業で、新規事業の立ち上げを担う部署に配属されたことです。最初の仕事はインターネット広告の顧客開拓でした。朝から晩まで営業電話をかけ続ける毎日です。最初に契約を取れるまで何十回断られたか覚えていませんが、気合いで成果を上げていきました。次第に部署内で評価され、チームを任されるようになります。チームメンバーと深夜までアイデアをぶつけ合い、ときには大喧嘩もしましたが、仲間と高い目標を目指す楽しさを実感できる毎日でした。
その仲間が、wevnalを共に立ち上げた前田くんと森元くん。昔からの戦友です。
── お二方との出会いが、どのように起業へと繋がったのでしょう。
面白くて仕事もできる二人ですが、いつかは違う道に進むものだと思っていました。入社3年目を迎えた頃、仕事の裁量が広がり、チームを任されるまでに昇進していた一方で、二人は転職を考えはじめます。顔を合わすたびに「一緒に来ないか?」と声をかけてくれましたが、断り続けていました。なぜなら、30歳までがむしゃらに働いたあと、地元の茨城に帰ってカフェを開くライフプランがあったからです(笑)。しかし、二人はやがてワクワクしてしまうようなオファーを持ちかけてきます。転職ではなく「一緒に会社を興さないか」というのです。田舎に帰る前に、好きな仲間と挑戦をしておくのも悪くない。強い覚悟があったわけではなく、軽い気持ちでの起業でした。
2011年当時の世相も、「この3人ならなんとかなるだろう」という、妙な自信を後押ししたのかもしれません。東日本大震災という未曾有の災害が起きて、国内は暗い雰囲気に包まれて経済も停滞していましたが、スマートフォンやSNSを筆頭に、数年前まで日本になかった文化が一気に押し寄せてきた時代でした。そして、これまで最大手や財閥系企業が支配していた市場に、インターネットベンチャー企業が勢いよく踏み込んでもいました。私たち3人は「自分たちも続こう!」と、前のめりになっていたのです。

経営破綻の危機が、自社プロダクト開発への布石となった。
── 会社を興すにあたり、ビジネスの構想はありましたか?
よく驚かれますが、なかったのです。
設立の前日まで前職の仕事に追われていたため、ろくに準備もできず……、狭いワンルームには3つの机と元同僚から独立祝いにもらった電子レンジだけ。どんな事業をやっていくかさえも決まっていない、文字通りゼロからのスタートでした。
でも、社名だけは決めていました。「web」「wave」「signal」の3つの言葉を重ねて生まれたwevnalという名には、自分たちの理念が込められています。
「web」という変化の「波」が激しい業界で、顧客の成功を一番に考え、導く「灯台」になろう——。
── 事業内容はどのように固まっていったのでしょうか?
見切り発車ではありましたが、三人とも前職でマーケティングノウハウを叩き込まれていたので、その強みを活かせる事業を考えはじめました。当時日本に参入をはじめたSNSが成長市場になると目をつけ、デジタル広告マーケティング事業をスタートしたのです。それが、バチっとハマりました。設立6年で20億円規模の事業に成長し、業界内で優位なポジションを築くことができたのです。友人からも持ち上げられ、いい気になって、とてつもない全能感がありました。ところが、ビジネスの世界はそんなに甘いものではありませんでした。
当初はライバルが大手広告代理店だけでしたが、同様のサービスを提供するベンチャーの競合が次々と増えていく。すると、24時間365日レベルのスピード対応や、薄利多売をしないと勝てません。日を追うごとに競争は激しくなり、社員は疲弊していきますが、売上のために頑張らないといけない。お客様に適切な提案ができない状況になり、何より辛かったのは社員の約40%にあたる退職者を出してしまうなど、誰も幸せになっていなかったことでした。
経営破綻の危機に直面し、白旗を上げるほうが楽だったかもしれません。しかし、その選択肢はありませんでした。なぜなら、あのサッカーの試合で痛感した思いが蘇ってきたからです。「最後まで諦めることなく、チーム一丸となって挑めば、実現できないことなどない」。なんとか自分たちの道を見つけ出そうと可能性を探り、もがいていく毎日がはじまります。
── まさに正念場に立ち、どんな模索をしていったのですか?
2017年のことです。まずはデジタル広告マーケティングを海外で展開できないかと考え、前田くんと二人でベトナム、インドネシア、ジャカルタ、シンガポールを奔走しました。そこで目の当たりにしたのは、先発組の日本の同業他社のサービスが、予想以上に浸透していた光景です。今思うと、それで開き直れたのかもしれません。
「これまでの延長線上ではなく、新しいビジネスの柱をつくらないといけない」「いま自分たちは何をすべきなのか?」と考え抜きました。その末に辿り着いた答えが、自社プロダクトを持つことだったのです。もちろん、一筋縄ではいかないことは百も承知でした。実際に、介護事業者向けのシステム、ヒートマップツールやデータ解析ツールをはじめとする多数のプロトタイプをつくりましたが、どれも似たようなものが存在し、wevnalだけのオリジナルな武器になるとは思えません。理屈ではなく、感覚としてピンと来なかったのです。
自分たちにしか生み出せない価値、もっとワクワクできる未来があるのではないか。あれこれと悩んで数ヶ月経った頃、前田くんから1つのアイデアが。
「これまで培ってきたマーケティングナレッジと、企業と消費者を結ぶ新たなツールとして海外で注目されていたチャットボットの、掛け算をしてみたらどうだろう?」
チャットボットを日本市場向けに最適化し、プログラミング知識のない人々でも、簡単に導入と運用をできるようにすれば、マーケティングや顧客対応の市場に多大なインパクトを与えられるに違いない——。
エンジニア総動員で開発に着手し、試行錯誤を繰り返していきます。「こんな機能も持たせよう」「こんなUIにしよう」。そうしてようやく、効率的で実用的なデジタルの良さと、人間味も感じられるアナログの良さを併せ持つチャットボットのリリースに成功しました。自社プロダクトの第一号、『BOTCHAN』の誕生です。現在はシリーズとして展開し、当社の主力ビジネスへと成長を遂げています。

AIと共生する未来を創る。70人のカスタマーサクセス部隊と挑むSaaS転換。
── 『BOTCHAN』とは、どのようなプロダクトなのですか?
“LTV”というマーケティング用語をご存知でしょうか? これはLife Time Valueの略で、瞬間的な利益ではなく、長期にわたって消費者と企業の間に育まれる価値を指します。『BOTCHAN』は、そのLTVの最大化を、ブランド体験を通じて実現する「チャットボット」です。
たとえば、皆さんがECサイトを訪れて商品を探しているとき、『BOTCHAN』は実在のショップスタッフのように「どんな商品をお探しですか?」と問いかけます。対話を重ねながらニーズをキャッチし、適切な商品を案内する。ときには皆さんの気持ちや趣味嗜好を汲み取り、一歩先の提案まで行う。生身の人間のような接客をオンラインで叶えます。
導入いただいている企業からは、チャットボットのシナリオやUIを個社単位で最適化できる高度なカスタマイズ性能を評価いただいています。集客、購入、継続、問い合わせ、解約までのあらゆるタッチポイントを一つひとつカスタマイズできることが強みです。とくに購入フェーズについては、チャット内で決済まで完結できるサービスは国内でもほとんどありません。
── 導入後の長期的な支援を行うチームがあるとお聞きしました。
コンバージョン率(CVR)を高め、ブランド体験と売上向上という二つに貢献している『BOTCHAN』ですが、wevnalのこだわりはプロダクト自体のリファインにとどまりません。サービスを導入して終わりではなく、顧客の課題に寄り添って、長期的な運用とマーケティング支援をワンストップで行っていく。そのためにカスタマーサクセスチームという部隊を設け、社員の半数にあたる約70名の人員を投入しています。導入企業と一緒に解決策を見つけて、成果が出るまで伴走することが、「顧客の成功を一番に考えて、寄り添い導く灯台になる」という創業時の理念でもあり、wevnalの存在意義だと考えているからです。
ちなみに、『BOTCHAN』というネーミングには、単なるツールではなく“ユーザーと企業をつなぐ新しい仲間”という考えが根底にあります。親しみやすく可愛がってもらいたい。お客様の成功と一緒に成長を続けてほしい。その期待を込めて『BOTCHAN』(=坊ちゃん)と名付けました。
── wevnalが見据える未来像についてお考えをお聞かせください。
『BOTCHAN』を、全業界で標準装備される社会インフラへと育てていきたいです。そのためにも、カスタマーサクセス、つまりブランド価値の向上かつ業績の伸長という両面の提供価値をさらに高めていく。そうして、チャットボットやオンライン接客のいち手段にとどまらない、企業のマーケティングを根幹から支える存在にまで成長させることを目指しています。
それと同時に、私たちは「AIと人間が手を取り合う未来」を拓く第一人者でありたいと思っています。タスクの自動化によって生まれた時間やリソースを、顧客との深い関係性の構築など、人間味が求められるフェーズに集中させていく。『BOTCHAN』に限らず、wevnalはさまざまな業務においてAI技術を積極的に活用していることは言うまでもありません。

年に2回、おもわず社長も泣いてしまう日?
── ビジョンを形にしていくために重要なことは何だと考えていますか?
やっぱり、一緒に働く仲間じゃないでしょうか。事業は変化し続け、会社規模も150名になりましたが、お互いにワクワクしながら挑戦できる会社であることは、今も変わりません。とはいえ、第2創業期を迎え、SaaS企業へと転換する舵を切ったwevnalでは、組織体制の強化が不可欠です。開発エンジニア、カスタマーサクセススタッフをはじめ、すべての部門で新たな仲間を求めています。

多彩な活躍のフィールドがあり、様々な個性が集まっている会社ですが、wevnalのメンバーには一つ共通点があります。困難な挑戦であればあるほど目がキラリと光り、ひたむきに情熱を注ぐことです。組織としては、仲間のチャレンジも応援して高め合う、言わば称賛カルチャーが深く根付いています。
年2回の総会で行われる表彰式では、たとえ数字に表れなくても、地道に目標を追い続けたり、周りを明るくしてくれたりする社員も盛大に讃えられます。なかには、涙ながらに後輩の活躍を祝う先輩社員がいるほどです。仲間が称賛しあい、泣き笑いが入り混じる表彰のときが一年で最も楽しみな瞬間なのです。
── 最後に、読者へのメッセージをお願いします。
私を含め、メンバー全員が『BOTCHAN』の成長に人生を懸けています。wevnalの挑戦にワクワクし、意思を同じくしてくれる人は迷わず飛び込んできてください。次の時代のインフラをともに創る仲間になりませんか。

株式会社wevnalが募集している求人はこちら
| 年収 | 600~1000 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社wevnal |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | 採用人事 |
| 年収 | 420~600 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社wevnal |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | その他カスタマーサクセス |
| 年収 | 600~1200 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社wevnal |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | Webサービス法人営業 |
| 年収 | 600~1000 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社wevnal |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | 採用人事 |
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