
世界が脱炭素への道を模索する中で、シフトチェンジがひときわ求められるのがエネルギー業界です。コスモエネルギーグループでは環境経営に2000年代頭から取り組み、この4月には国内初となる次世代エネルギーSAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)の量産もスタートしています。
そんな同社において、プロパー社員として6つの部署を歩いてきた伊達英理子さん。3社を経験したあと、中途社員として3年前に入社した笈川政浩さん。キャリアの全く異なる2人の道が交差したのは、2022年にスタートしたコスモエネルギーグループの社会的存在意義を改めて見つめなおすプロジェクトでした。
〈持続的〉に地域社会や地球と〈共生〉しながらエネルギーを安定供給していくというのは、コスモエネルギーグループのidentity、社員の原動力であり、脱炭素を語るためだけのものではありません。それは、コスモエネルギーグループという企業体において、働く人たちを大きく羽ばたかせる、エネルギーの源泉でもあったのです。 (※2025年7月に移転する東京・京橋の本社ビルにて、お話を伺いました)
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| 年収 | 680~1200 万 |
|---|---|
| 会社名 | コスモ石油株式会社 |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | データサイエンティスト |
| 年収 | 750~1300 万 |
|---|---|
| 会社名 | コスモ石油株式会社 |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | 電気/電子フィールド/サポートエンジニア 電気/電子生産技術 |
| 年収 | 750~1300 万 |
|---|---|
| 会社名 | コスモ石油株式会社 |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | プラント機械設備設計 プラントプロセス設計 |
| 年収 | 680~970 万 |
|---|---|
| 会社名 | コスモ石油株式会社 |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | CSR |
伊達英理子
1996年新卒入社。コスモ総研(現コスモ石油 中央研究所)からキャリアをスタートし、現在はコスモ石油 製品部長を務める。
笈川政浩
3社を経て、2022年中途入社。伊達のポストを引き継ぐ形で、コスモエネルギーホールディングス コーポレートコミュニケーション部長を務めている。
01 社会に出てから、節目を迎えるまで
── はじめに、お二人のキャリアからお伺いしたいと思います。伊達さんはプロパー社員としてさまざまな部署を経験してこられましたが、まずは入社動機と、育休取得までの仕事内容をお聴かせください。

伊達:就職活動をしていた頃は買い手市場で、私は9月卒業だったため苦労しました。大半の企業は、卒業時期がイレギュラーな学生の面接すら受け付けていません。しかも、男女雇用機会均等法から10年経っていたとはいえ、90年代はまだまだ女性会社員はマイナーでした。人の生活を支える産業に関心がありつつも、「雇っていただけるならどこでも」というマインドで企業を回っていました。
そんな中で出会ったのがコスモ石油です。9月卒業については理由を聞かれた程度で、面接官から逆にこう聞かれました。
「伊達さん、4月まではどうするの?」
「はい、半年間、社会勉強したいと思います」
「それは良いですね。社会人になったらこんな機会滅多に無いので、入社までに色んな経験をしてくると良いですよ。」
人事担当者との大らかなやりとりは新鮮でした。まずは、アサインされた仕事に、できる限り高いパフォーマンスを出していこう。そんな思いで、社会人をスタートしました。
入社後数年は、コスモ総研というシンクタンク的なところで海外ニュースを翻訳したりアジア各国のエネルギー規制緩和動向を調査したり。その後2001年に“環境先進企業”になるべく企画部内に新設された環境室に異動しましたが、何をしたらいいのかもわかりません。白紙に絵を描くようなところからひたすら仕事しているうちに、10年近くが経過していました。
「この会社に入ったからには石油に触ってみたい」
そう思い始めた頃、石油製品の輸出入の部署に異動しました。気持ちも新たにエネルギーのダイナミズムを日々感じながら仕事に取り組みました。そんななかでありがたいことに子どもを授かり、2008年に1年間の育児休暇をいただきました。
── 笈川さんは、2022年に中途入社されました。それまでのキャリアと、コスモエネルギーホールディングスに転職した経緯をお聴かせください。

笈川:新卒で入ったのは、就職や住宅、旅行やブライダルなどの情報誌を扱う企業でした。もともとエンタメに興味があったので、音楽レーベルも持つグループ企業の企画部門を希望していたのですが、配属されたのは本体の旅行雑誌部門で、しかも営業職だったのです。社内制度を活かして希望通りの職に異動するには、「こいつは使える」と思ってもらえるだけの営業成績を残さなければならない。その一心でがむしゃらに働き、3年後にグループ会社の企画宣伝部への異動が叶いました。
その後、本体に戻り、住宅メディアのリブランディングをリーダーとして経験したことが、いまの仕事にも繋がる大きな財産になっています。この会社に18年お世話になったのち、外資系のネット通販会社のバイヤーと生命保険会社のブランディングのヘッドを務めました。
いま私がここにいるのは、エージェント会社からのスカウトがきっかけでした。特に転職活動をしていたわけではなかったのですが、社名を聞いた瞬間に、運命的なものを感じたのです。
「笈川さんをブランド戦略のグループ長として、ぜひお招きしたいとおっしゃっているのは、こちらの企業様なのですが……」
「えっ? あのコスモ?」
じつは初めてコーポレートブランディングに携わることになった際に、100社以上のブランドを研究した中で、特に印象に残っていたのがコスモでした。というのも、2000年代半ばの日本企業ではまだ珍しかった、〈持続的発展〉という言葉をグループ理念に盛り込んでいたからです。そうした先見性に加えて、優しさや誠実さに溢れている〈ココロも満タンに〉というステートメントに惹かれずにはいられませんでした。
その思いは、面接を受けていっそう強くなりました。伊達さんがお相手だったのですが、知りたいことを確認するだけのような面接ではなく、私の話を傾聴する姿勢に、人を尊重する文化を感じたのです。会話が弾んだことは言うまでもありません。
「なんて、きもちのよい時間なんだろう」
転職の決意に、時間はかかりませんでした。
02 それぞれの転機を支えてくれたもの
── 伊達さんは2009年から職場に戻られましたが、育児休暇の前後でなにか変化はありましたか?

伊達:いまのようにしっかりしたフォロー制度こそありませんでしたが、復職後は人生経験豊かな先輩や上司が陰に日向に大らかに助けてくださいました。いま家族みんな元気でいられるのは、この時の支えがあったからこそです。
復職してしばらくは輸出入取引の価格リスクヘッジや、ミドル・バックオフィスを担当しました。おんぶに抱っこのちびっ子がいるといないとでは、仕事の効率やリスクコントロールに対する切実度合いが違います。この頃はそんな課題感を持ちながら仕事していました。次の転機は、子どもが4歳になったときにやってきました。
「次は原油外航部の管理グループ長を……」
「えっ、ライン長……!?」
いろいろな意味でチャレンジングでしたが、「管理グループ」ということで組織的に業務の清流化やリスク管理といった、これまで課題に感じていたことに取り組めた機会だったと、いまにして思います。この時も、スキルの高さだけではなく人情味あふれるメンバーに支えられました。育休前後の変化という意味では、「組織、チームで仕事をする大切さが、あらためて骨身に刻まれた」というのが大きいかもしれません。
いよいよシステムの導入に手を付けるぞというとき、突然こんどはコーポレートコミュニケーション部の広報ブランド戦略グループ長の辞令を受け、翌年に部長になりました。違う業界に来てしまったような感覚のなか、COSMOのリブランディングのミッションまで降りてきて、「これはプロが必要だ」ということで笈川さんに来ていただき、強力なメンバーを得ました。前後して複数名、キャリア採用でチームに加わっていただきました。
チームとして整ってきて、私も慣れてきたと思った2024年、現職の製品部長を拝命しました。製品部も過去に実務経験のない分野ですが、再びモノの流れの中に身を置き、エネルギーの安全安定供給という強い責任感と、より付加価値を高めていこうという気概を持つチームに力をもらいながら、今日にいたっています。
部署の異動は、毎回まずは驚きや不安が先に立ちながらも、その時々、チームで仕事していくうちに面白さや、「これを何とかしたい!」と思う気持ちがじわじわと湧いてきて、取り組んでいるうちにここまで来たような感じです。
── 笈川さんは、コスモに誠実さや優しさ、先見性を感じて転職されたとのことでしたが、入社後はどうでしたか?

笈川:転職することを友人や知人に話したとき、反応は2つに分かれました。
「おめでとう! よかったな! 笈川、前から興味持ってて、よく話してたからな」
「おいおい、外資と違って、典型的なプロパー主流の会社っぽいけど、大丈夫か?」
後者は、社内の人的ネットワークがないことも含めて、キャリア採用社員はなじめないのではないかと心配してくれたわけです。私自身は、伊達さんとの面接での感触も含めて、まったく気にせずに入社しましたが、実際になにか不利だなと感じたことは一度もありません。むしろ、社員の皆さんのほうから、どんどん声をかけてもらっています。
「わからないことがあったら、なんでも訊いてくださいね」
入社前から感じていた、人を尊重して、相手と誠実に向き合う文化であるのは間違いありませんし、キャリア面でも不利だとは思っていません。ありがたいことに、中途入社からまだ2年半の私が、コーポレートコミュニケーション部長という重責を、伊達さんから引き継いでいるわけですから。
03 持続的であるための〈共生〉
── お二人は2022年にスタートした、コスモエネルギーグループの社会的存在意義を改めて見つめなおすプロジェクトをご一緒に推進されました。その中でブランドフレームとして6つの価値観を策定しています。
伊達:検討していた時期に、中期経営計画の策定や社長交代も含め、社内外でさまざまな動きがあり、なかなか一筋縄では進みません。そのたびに経営層の皆さんとディスカッションを繰り返していました。
「これ、しっかり昇華できますかね?」
そんな会話を笈川さんとも交わしていましたが、着手から2年強、じっくり時間をかけたことで、いいものになったと思います。その中身については、笈川さんから紹介したほうがいいでしょう。

笈川:まずはエネルギー供給を支えるインフラを担うグループとして、「誠実」「共生」「安全」を「これからも大切にしたい価値観」とする大前提があります。それに加えて、時代とともに変化していく環境とニーズに対応していくために、「挑戦」「自発」「進化」を「これからより重要になる価値観」として定義しました。
多くの方々に理解・共感していただくために、社長や各事業会社のトップには、エピソードも交えたご自身の言葉で発信してもらい、異なるバックグラウンドを持つ方々をクロスさせた座談会なども実施しました。これらは動画の形で、グループの全社員がアクセスできるようにしています。
── 6つの価値観の中で、お二人がとくに思い入れの強い言葉を1つ選ぶとしたら、どれになりますか?
笈川:どれもそれぞれ想いがこもっていますが、強いていうなら「自発」かもしれません。先ほども、誠実で優しい人が多いと話しましたが、コスモはどちらかというと、控えめな人が多いように感じます。
そういった意味で、コスモエネルギーグループにおける「自発」にはまだまだ伸びしろがありますし、他の価値観とともに強めていく機運は高められるのではないでしょうか。たとえば、社内アクセスログを見ると、自分が所属していない各事業会社のトップのメッセージ動画も含め、ブランドフレームの6つの価値観に関するコンテンツは、通常より多くの社員に見られています。そこは手応えを感じていますし、「いい会社の一員にさせてもらったな」と、感謝しています。
伊達:いま製品部を預かる立場として強く意識したいのは、まさに笈川さんもおっしゃった「自発」でしょうか。エネルギー業界に変化が求められる中で、「挑戦」して「進化」していくためにも、まず必要なのが自発的なアクションになると思います。
一方で、これまでの会社生活を振り返ったとき、もっともスッと入ってくるのは「共生」です。石油は生活を支えるエネルギーで、その供給は地球と地域社会との共生が根本にあります。業務という観点からも、海外から原油をもってきて、精製して、配送して、販売してというグループ全体の一人一人との協働があって初めて、エネルギーをお届けできます。
エネルギー会社を選んだ人の共通点として、エネルギーの安定供給を通して多少なりとも世の中のお役に立ちたいという、利他のマインドがあるように思います。それがもしかすると、笈川さんの言葉にあった、相手への尊重にも繋がっているのかもしれませんね。
一方で、この先もエネルギーの安定供給を通して世の中のお役に立つには、今までやっていたことを淡々とやっているだけではだめですから、自ら考えて動く「自発」が大事と思うわけです。

笈川:伊達さんのお話を聞いて、しっくりくるものがありました。何か無理をして手に入れるキャリアや人生というよりも、周りとの協力関係の中で、それぞれが自分らしく自己実現をしていく。コスモの人と風土には、そんな印象があります。それが社員一人ひとりの、そして組織の持続的な成長にも繋がっているのでしょう。
そもそも〈持続的発展〉や〈共生〉というのは、グループ会社の皆さんにとって当然のものとして、肌に染みついているのかもしれません。エネルギー関連の事業そのものはもちろんですが、たとえば2002年から続けている〈COSMOエコ基金〉など、地域社会や環境との共生がすべての活動の基本になっているのだと、入社して強く感じました。
コスモに長く在籍している方々にとっては、ごく当たり前のように感じていることでも、社外の方々にはまだ充分に知られていない素晴らしい特徴や取り組みがあります。
それらを発信することで、社外の方々には、コスモのことを今以上に深く知り、好きになっていただきたい。それと同時に、社内の方々には、コスモに属する誇りや喜びを感じていただきたい。外から入ってきた私だからできるコミュニケーションで、グループ全体をもっと盛り上げていけたらと思っています。
コスモエネルギーホールディングス株式会社が募集している求人はこちら
| 年収 | 680~1200 万 |
|---|---|
| 会社名 | コスモ石油株式会社 |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | データサイエンティスト |
| 年収 | 750~1300 万 |
|---|---|
| 会社名 | コスモ石油株式会社 |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | 電気/電子フィールド/サポートエンジニア 電気/電子生産技術 |
| 年収 | 750~1300 万 |
|---|---|
| 会社名 | コスモ石油株式会社 |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | プラント機械設備設計 プラントプロセス設計 |
| 年収 | 680~970 万 |
|---|---|
| 会社名 | コスモ石油株式会社 |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | CSR |
| 年収 | 700~1030 万 |
|---|---|
| 会社名 | コスモ石油株式会社 |
| 勤務地 | 東京都 |
| 職種 | PMO web/オープンプロジェクトマネージャー |
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。