
航空宇宙システム、モーターサイクル・パワースポーツ&エンジン、エネルギーソリューション&マリン、精密機械・ロボット、鉄道車両など、広範な領域において高度な総合技術をコアとしたビジネスを展開する川崎重工。グローバル、かつ長期的な視点に立った事業で、地球規模から人々の暮らしと産業、経済を支えています。さらなる国際競争力の強化と持続可能な企業経営を図っていく上で、同社が重視するのが「DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)」の推進。性別、国籍、障がいの有無などを問わず、多種多様なバックグラウンドを持つ人材を登用し、活躍、定着する企業・組織づくりに取り組んでいます。多様な人材の力によって、組織に活力を与えると共に、水産養殖、医療技術、搬送・物流設備などの新たな事業領域を切り拓こうとしている川崎重工。そんな同社のDE&I推進について、本社人事企画部DE&I推進課の大石課長と藤原さん、人財開発部採用課の渡邉課長にお話を伺いました。
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| 年収 | 450~800 万 |
|---|---|
| 会社名 | 川崎重工業株式会社 |
| 勤務地 | 兵庫県 |
| 職種 | 機構設計 |
| 年収 | 600~900 万 |
|---|---|
| 会社名 | 川崎重工業株式会社 |
| 勤務地 | 兵庫県 |
| 職種 | 機構設計 |
| 年収 | 540~900 万 |
|---|---|
| 会社名 | 川崎重工業株式会社 |
| 勤務地 | 兵庫県神戸市西区 |
| 職種 | 組込/制御設計/開発(ミドルウェア) |
| 年収 | 600~950 万 |
|---|---|
| 会社名 | 川崎重工業株式会社 |
| 勤務地 | 兵庫県神戸市西区 |
| 職種 | 回路設計 |

女性活躍支援から始まった人材採用の多様化。
── 川崎重工がDE&I推進に注力する理由、背景を教えてください。
大石:当社では、2000年から女性の総合職採用を本格化させ、その頃からダイバーシティの概念を採用や組織づくり、制度構築などに取り入れてきました。2010年にはDE&I推進課の前身となる部署を立ち上げ、「育児・介護休業法」や「次世代育成支援対策推進法」といった法令に対応し、現在もDE&Iの推進は重要な経営課題として扱っています。その一方で当社の取り組みは、採用に留まらないさまざまな課題に直面してきました。最初は、女性総合職の採用に向けた受入体制の構築から始まりましたが、やがて新卒入社した女性社員が出産や育児といったライフイベントを迎えるにあたり、退職していくという課題が持ち上がりました。さらに現在は、女性の管理職登用が一つの壁となっています。当社に入社してくれた女性社員がライフイベントを迎えても仕事を続けられ、さらに管理職に続くキャリア形成も同時に図っていける環境づくりが強く求められています。また他方では、長時間労働の問題やメンタルに関わる課題などが、社会的に注目を集めるようにもなってきました。男性・女性、新卒・中途、国籍などの違いに関わらず、誰もがいきいきと能力を発揮できる職場づくりこそが、われわれのミッション。さまざまな人事制度や施策を講じている中のひとつとして、DE&Iの推進に注力しています。
── どのような想いを持ってDE&I推進に取り組んでいらっしゃいますか?
大石:橋本社長を筆頭とする現在の経営陣が、DE&I推進に対して強い想いとこだわりを持っています。経済産業省が示す「伊藤レポート(※注)」にもあるように、社員の能力を最大限に引き出し、企業としての価値を高める人的資本経営の重要性は、今後も注目度を高めていくことは間違いありません。当社では、DE&Iは社員一人ひとりが活躍するために不可欠なものと考えています。全ての社員に光を当て、パフォーマンスの向上を図っていくことが、いずれ社会課題の解決にもつながるという想いもあります。また、DE&I推進を含めた人材に関わる取り組みは、継続することに大きな意味があります。その時々によって世間が注目するテーマは変わっていきますが、一時的な対処で終わらせてしまっては、本質的な解決に近づけません。キャリア形成において言えば、場当たり的な対処や短期間で結果だけを追い求めるような方法では、将来に問題を先送りしているに過ぎません。例えば、近年ではワークライフバランスに話題が集まる傾向がありますが、プライベート重視に偏り過ぎると、スキルアップやキャリアアップの面で新たな問題が生まれます。目の前の問題だけに傾倒してしまうのではなく、視野を広くして多角的、中長期的に考え、仕組み化による解決を図っていくことが求められています。
(※注)伊藤レポート・・・企業の持続的成長と価値向上を目的に、経済産業省が設置したプロジェクトにおける報告書の通称。中長期的な視点での人材育成への投資が、持続的な成長に不可欠であると強調している。

制度活用の一歩先を見据えた「仕事と私生活の両立支援」。
── 御社では、どのような活躍支援制度が用意されているのでしょうか?
大石:女性の活躍支援に関しては、早くからさまざまな制度を導入し、さらに充実化を図ってきました。育児休業の原則は子どもが1歳になるまでとされていますが、当社の場合は最大で3歳までの取得が可能です。また、回数に制限はありません。時短勤務も「育児休業法」では3歳までですが、当社では小学校卒業までが対象です。ベビーシッターサービスを利用した場合の費用補助である「川重子育てレスキュー制度」があるほか、1歳から4歳までの子どもを一時預かりする社内託児所の拡充にも力を入れています。子育て世代の社員が安心して働ける環境がしっかりと整っていると思います。ただ、こうした支援制度は女性だけを想定したものではありません。あくまでもジェンダーギャップの解消が目的です。性別に関係なく、誰もが公平に働けて、ライフイベントが成長やキャリアアップの足かせとならないようにするために設けています。同様に、外国籍社員の支援やLGBTQ+当事者が働きやすい職場づくりも重要なテーマです。支援者であることを示す「Kawasaki LGBT ALLYマーク」の配布や関連イベントへの参加を通じた啓発活動に取り組むほか、昨年11月にはLGBTQ+への取り組みを評価する「PRIDE指標2024」(一般社団法人work with Pride認定)で7連続「ゴールド」を受賞しました。介護に関しては、最長3年間の介護休業制度を用意しているほか、帰省シーズンである長期休暇前にオンラインセミナーで介護に関する知識の浸透を図るなど、幅広い取り組みを通じたDE&Iの推進を行っています。
── 制度が充実する一方で、現場や周囲とハレーションを起こす心配はありませんか?
大石:DE&Iに限ったことではありませんが、社内制度のほとんどは運用できてこそ意味があると思います。たとえどれほど充実した制度があったとしても、使いづらかったり、制度の利用がキャリア形成を阻害する要因になったりしてしまえば本末転倒です。実際に、過去には支援制度の利用がキャリアアップの遅れにつながったケースもありました。子育て世代の中心は30代が多い傾向です。ビジネスパーソンとしてスキル、経験ともに充実した時期に現場を離れることは、大きなハンデであると少なからず不安に思う人もいると推察しています。だからこそ、育児をしながらキャリア形成も図れる仕組みづくりが重要です。そこで、当社では2025年度から、管理職や役員へ昇進するための機会を付与する女性の育成パイプライン構築に向けた取り組みとして、課長クラスを対象に「Kawasaki Women’s Advanced Program」をスタートさせました。女性本人のキャリア希望を尊重しつつ、知識・スキル・マインド・経験の観点で中長期的な育成計画を上司と本人で策定し、上司が責任をもって支援することが主な目的です。また周囲の理解も不可欠で、2024年度は1年を通して経営層を対象にDE&Iの意識改革プログラムを実施しました。
── 実際に(経営者向けの)プログラムを実施してみて、どのような手応えを感じていらっしゃるでしょうか?
大石:経営層を対象としたこのプログラムでは、DE&Iに関する知識のインプットに留まらず、各事業部門のトップにアウトプットしていただくことに重点を置きました。各事業部門で目指すDE&Iの姿と実現に向けたアクションプランを策定いただき、トップが自らご自身の言葉で語っていただきました。 事業部門によってリソースが異なれば課題も異なりますので、現場の声を聴きながら各事業部門で取り組み、年に1回フォローしていく体制を作りました。各事業部門に最適化するためのアクションプランの実行につながったのではないかと感じています。今後は、他の役員や部課長層にも対象範囲を広げ、組織として女性のキャリアアップを支援できる体制へとつなげていく考えです。
より深く個を尊重し、受け入れ、高め合う川崎重工へ。

── キャリア人材については、どのような採用活動を行っていますか?
渡邉:技術開発を強みに、幅広い分野に製品を提供してきたこれまでの当社の事業は、継続進化型であると言えます。インフラ製品を多く抱え、業界との関係も強く、お客様に安心して製品・サービスを利用いただくため、品質と安全性にこだわったモノづくりを手掛けてきました。既存の事業に関しては、より高い水準の開発・生産体制を維持し、今後も信頼性に優れた製品・サービスを生み出していくことに変わりはありません。その一方で、社会課題解決を事業とする取り組みも進みつつあります。例えば、水産養殖や医療分野、物流、災害地域への対応といった領域での事業です。多岐にわたる領域にアプローチしていく上で、異業界での経験や知見を培った人材の必要性が高まっています。こうした事業展開の変化に伴い、人材ポートフォリオも大きく変え、キャリア人材の採用を強化している段階です。幅広い業界を対象に、年齢も経験も異なる多様な人材を受け入れ、新たな観点や知見を取り入れたいと考えています。
── キャリア人材にとって、御社にはどんな魅力があると言えるでしょうか。
藤原:私が中途入社して最初に感じたのが、社内にはまじめな人が多く、仕事に対して真摯に向き合う風土が根づいているということでした。実際に人事の仕事をしていても、入社直後と同じことを感じます。例えば、DE&I推進の取り組みに関しても、私たちの考えを理解して、現場から会社を変えていこうと協力してくださる社員の方が、いろんな部署にいらっしゃいます。これだけ大きな会社ですから、事業部門や部署によって仕事も働き方も違えば、人によって考え方も違って当然です。それだけに、私たち本部の人間だけでDE&Iを推し進めていくには、難しい場面もたくさんあります。そうした時、心強い味方になってくれる人が、それぞれの場所に必ずいてくれるのが川崎重工という会社です。理解者・協力者の輪を大きく拡げていくことが、これからのDE&Iの推進に欠かせません。私たちに限らず、どの部署に中途入社するとしても、一緒に新しいことへ挑戦してくれる人がいるというのが、キャリア人材にとってはとても大きな魅力であると感じます。

── 最後に、この記事を読んでいる求職者の方へメッセージをお願いします。
大石:女性の活躍支援やキャリア採用をはじめ、障がい者雇用、外国籍社員の登用、LBGTQ+の受け入れと啓発を進めていくには、会社としての理解と姿勢の表明が何よりも大切です。一人ひとりの特性を認め、尊重し、互いに高め合っていくことで、より強く、より大きく成長していこうというのが、私たちのスタンスです。現時点では、実現に向けて道半ばという状況ですが、今後も継続して取り組んでいくことは間違いありません。多様な人材を受け入れ、懐の深い企業であると思っていただけるよう、全ての人がいきいきと働ける職場づくりに取り組む川崎重工にぜひ期待してください。自分らしさを発揮して活躍したい方を歓迎します。

川崎重工業株式会社が募集している求人はこちら
| 年収 | 450~800 万 |
|---|---|
| 会社名 | 川崎重工業株式会社 |
| 勤務地 | 兵庫県 |
| 職種 | 機構設計 |
| 年収 | 600~900 万 |
|---|---|
| 会社名 | 川崎重工業株式会社 |
| 勤務地 | 兵庫県 |
| 職種 | 機構設計 |
| 年収 | 540~900 万 |
|---|---|
| 会社名 | 川崎重工業株式会社 |
| 勤務地 | 兵庫県神戸市西区 |
| 職種 | 組込/制御設計/開発(ミドルウェア) |
| 年収 | 600~950 万 |
|---|---|
| 会社名 | 川崎重工業株式会社 |
| 勤務地 | 兵庫県神戸市西区 |
| 職種 | 回路設計 |
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。