終着点を出発点に変えて——。 シニアエンジニアと未来を築くISF NETの成長戦略。

定年後も現役でいたい——。そう願うベテランエンジニアは少なくありません。そこで、生涯現役で挑戦を続けたいエンジニアに、新たな活躍の舞台を提供している企業があります。それが、ISF NET(アイエスエフネット)です。同社が今成長戦略上で重きを置き、ISF NETそのものを牽引する力として迎えているのがシニアエンジニアの存在。今回は人事本部の梅宮さんにその背景を語っていただきました。

梅宮孝介

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定年後の挑戦を当たり前に。社を牽引する力として、シニアを迎えていく。

── はじめに、これからISF NETを知る読者へ向けて、どのようなソリューションを提供している企業であるかを教えてください。

ISF NETはITインフラに特化したソリューションを手がけている企業です。プリセールスにはじまり、設計・構築といった上流工程から、運用・保守などの下流工程まで、幅広いフェーズをカバーできるSESを提供するほか、クラウド・ネットワーク・セキュリティに強みを持った技術支援サービスを展開しています。2000年の創業時は、代表の渡邉を含めて、わずか4名でスタートしました。25周年を迎えた今では、全国に15拠点、さらに中国や韓国、シンガポールにも拠点を展開し、グループ全体では約2,700名以上の社員を率いるまでに成長を遂げています。

── なぜ「シニア採用」を行われているのでしょう。

シニア採用はISF NETの成長戦略上で非常に重要な位置付けにあります。IT業界に限った話ではありませんが、長年現場を支え、企業に貢献してきたベテランでも、定年を迎えれば会社を離れることが一般的とされています。私は人事として年齢層の高い人とお会いするなかで、「まだまだ現役で働きたい」「もっとスキルアップしたい」「技術を若手に伝えたい」と、仕事への熱い想いを持たれる方が多くいらっしゃることを知りました。シニアだからといって諦めるのではなく、年齢に関係なく、培ってきた知識や経験を現場価値へとつなげる“活路”を創り出すべきだと考えたのです。

その“活路”というのは、「スキル活用・若手育成・生涯エンジニアとしてのキャリア実現」です。現在、当社に在籍するエンジニアのうち、運用や保守といった下流工程を専門とする層が6〜7割を占めています。しかし、受注している案件の内訳では、設計や構築といった上流工程の割合が約50%にのぼります。今後は、上流工程まで任せられるエンジニアを育て、増やすことで案件の幅を広げていかなければなりません。そこで期待しているのが、長年エンジニアとしてのキャリアを築いてきたシニアの方々です。即戦力として現場に貢献いただけることはもちろん、彼らの豊富な知識・経験・人間力を次世代に“スキルトランスファー”していただくことで、人材育成における核となっていただく。自分の背中を見せることで若手の模範となっていただき、ISF NETそのものを牽引する存在としてお迎えしたいと考えています。活躍する場を提供することで、本人にとっては「定年後も第一線で働ける新しい選択肢」になり、私たちにとっては「成長を牽引する力」となるのです。

すでに、東京・大阪・広島で35名のシニアエンジニアがこれまで培ったスキルを基に、当社でさらなる活躍を実現しています。その経歴としては、長年PLやPMを務め、あらゆる現場を経験されてきたスペシャリストが多いです。2名を例に挙げると、大手SIerでPMを担当されてきたAさんは、マネジメント経験を活かしたいと考えて入社されました。リーダーとして顧客折衝と技術調整の役割を担いながら、メンバー教育に力を入れてくださっています。「長年の経験を若手に伝えられる場ができたのは嬉しい」と語るBさんは大手通信会社で20年以上、ネットワークエンジニアをされていた大ベテランです。金融系クライアントのインフラ刷新プロジェクトでは、構築や障害対応の知見を後輩に継承し、チームの頼れる相談役としても存在感を発揮しています。

歴戦の経験が、現場を支え、若手を育てる。それは、ISF NETの新しい礎になる。

── 入社後は、どのようなステップでプロジェクトに参加するのでしょうか?

はじめは、全社員共通の8日間研修を受けていただきます。その後は営業担当が経歴やスキルを確認し、本人と相談しながらプロジェクトを提案します。いきなり現場に配属されることはなく、プロジェクトの内容や期間、チーム体制などを丁寧に擦り合わせてからアサインします。配属後の役割は多彩で、リーダーとして若手メンバーをまとめることもあれば、メンバーとして参加して将来的にチームを牽引する場合もあります。最近ではシニアと若手がペアを組んで案件に臨むスタイルも定着し、若手育成の視点を持った現場運営が一般化しています。

——シニアエンジニアの活躍によって、社内外にどのような変化が生まれましたか?

大手企業でPL・PMを担い、あらゆる現場で経験を積まれてきたシニアエンジニアがいることで、お客様からの信頼を獲得でき、これまで若手だけでの受注が難しかった上流工程の案件が増えてきました。さらに社内では以前に増して、若手が挑戦する機運が芽生えています。エンジニアの仕事には、専門書や研修だけでは学びづらいスキルが求められる場面があります。例えば、顧客との関係値の築き方や折衝、技術トラブルに直面した際にその場でどう対応すべきかなどです。経験豊富な先輩が側で支えてくれることで、若手は知恵を身につけながら、安心して、思い切って挑戦できる。そういった声が多くの現場から上がっています。シニアエンジニアにとっても「自分のキャリアが役に立っている」「技術伝承を通じて自分自身も成長している」と、モチベーションの源泉となっているのです。この循環がISF NETにポジティブなエネルギーをもたらしています。

人生が続く限り、学び続けたい。その向上心に応えていく。

── 技術進歩が著しく速いIT業界において、シニアエンジニアが最新のスキルをキャッチアップできる体制はあるのでしょうか?

前提として当社で活躍するシニアエンジニアの方々は、私たちも日々驚かされるほど向上心が高いという共通点があります。なぜなら、これまでメインフレームからインターネットへ、オンプレからクラウドへと……、大きな技術革新を幾度となく体験した世代だからです。絶えず学び続けることが習慣となっているのでしょう。40年近くキャリアを積んできた方も、新しい分野へと果敢に挑んでいます。最近の面接では「定年後にAIやセキュリティの資格を取得した」という方とも出会いました。

そうした向上心に応えるために、当社ではさまざまな教育・研修制度を用意しています。その一つであるオンライン動画学習システム「LMS(Learning Management System)」を使えば、好きなタイミングで300本以上ある最新技術の動画コンテンツを視聴できます。他にも、AWSやセキュリティをテーマにした勉強会、資格取得支援(会社が推奨するCCNA、LPIC、AWS認定などの資格受験料を全額補助)などを用意しています。なかでも人気なのは、実機学習制度です。Windows/Linux/AWSを用いた仮想クラウド検証環境や、Ciscoなどネットワーク機器・サーバーを貸し出しており、自分の手で環境を構築しながら最新技術を学べる点に好評をいただいています。とはいえ、シニア採用は本格化したばかり、教育・研修制度はまだまだ若手に特化した基礎的な内容のものが多いため、これからはシニア向けのプログラムを積極的に拡充していく方針です。

一方、シニアエンジニアの方々が自主的に勉強会を企画し、若手社員に指導してくださることもあります。成長を牽引する力として期待する私たちにとって非常に嬉しく、世代を超えた技術伝承が自然に行われていることが、ISF NETならではの新しい強みになりつつあります。今後は若手教育に専念できるポジションを新設し、知見を体系的に伝えられる場を整備する予定です。年2回、シニアであっても適正に評価される評価制度があるため、自己成長や技術伝承に対するモチベーション向上につながっていると感じます。

シニアが働きやすい仕組みを、次々と。

── シニアの方が長く安心して働き続けられるように、環境面ではどのようなサポートを考えていますか?

採用して終わりではなく、一人ひとりに合った働き方を実現できるように、体力面、介護といった家庭の事情にも柔軟に対応できる体制を整えようとしています。そのため、面接時には必ず「配慮事項」を伺っています。また、残業は原則なし、リモート勤務も進めていますが、短時間勤務や週休3日制といった制度も検討中です。さらに、全国に拠点を展開している強みを活かし、「地元で働きたい」「Uターンで再挑戦したい」といった希望にも応えられる仕組みを広げていきます。リモート勤務と組み合わせれば、地方在住の方もチャレンジしやすくなり、地域社会の人材不足への貢献にもつながると考えているからです。
シニア採用は契約社員からのスタートとなりますが、「契約社員だから待遇が低い」ということはなく、評価制度・福利厚生・賞与は正社員と同様です。こうした制度や取り組みは、常に現場の声を汲み取って改善を重ねています。

Message:生涯現役をここで叶えてください。

──ISF NETでのキャリアに挑戦しようとするシニアの方々へメッセージをお願いします。

私たちは「挑戦したい」という想いを歓迎します。だからこそ、何歳になっても、学びたいと願えば新しい技術に挑める、教えたいと願えば未来を担う世代にバトンを渡せる、そんな「まだできる」ではなく「これからが本番だ!」と心から思える舞台を用意しています。これまで積み重ねてきた経験を活かしながら、自分自身の新しい挑戦をはじめてください。あなたの力が、ISF NETの未来を切り拓きます。ぜひ私たちと新しい物語を描きましょう。生涯現役でありたいあなたと、お会いできる日を楽しみにしています。

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※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。