ローカルな感性とグローバルな視点で豊かで快適な住まいづくりに貢献する

株式会社LIXILは、「世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現」というパーパスのもと、世界150か国以上に建材・設備機器と幅広い住関連サービスをグローバルで展開する住宅設備メーカーです。2011年に国内の主要な建材・設備機器メーカー5社が統合して誕生。以来、多様性を活かした技術やイノベーションで、日々の暮らしの課題を解決する高品質な製品を提供し、豊かな住まいづくりに貢献しています。今回は、執行役専務の吉田さんと、長野営業所で活躍する浅沼さんに、LIXILの今後の戦略と地方で働く魅力についてお伺いしました。

吉田 聡

当社(旧株式会社TOSTEM)入社後、営業部門・マーケティング部門の責任者を歴任。2017年にLIXIL Housing Technology (LHT)の日本CEOに就任。国内サッシ事業における生産体制の改革など、アジアを含む国内外でハウジング事業全体の体制変革を主導。ビジネスモデルの構築、脱炭素社会や循環型社会の実現に向けた取組みなど、LHTの成長戦略を推進。現在は執行役専務として、日本やアジアで培った幅広い経験とノウハウを活用し、グローバル規模でハウジング事業やリビング事業を管掌。

浅沼 和稀

2016年化学品専門商社に新卒入社、国内外のお客様に対する化学工業薬品及び大型装置の法人営業や営業所及び特殊化学倉庫立ち上げを経験。2022年に株式会社LIXILへ入社し、サッシ・ドア・エクステリアなどを商材とする事業部にて、現在は甲信越エリアでのルート営業を担当。

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多様性による創造力で地域に寄り添い、世界に応える

── 貴社ついて教えてください。

吉田: LIXIL Housing Technology(以下、LHT)は、2011年にトステムや新日軽をはじめとする国内主要5社の統合によって誕生いたしました。当社では、窓・玄関ドア・エクステリア・構造体といった、住宅の基本性能を支える幅広い製品・サービスを通じて、お客さまの豊かな暮らしの実現と環境負荷の低減を両立させることを目指しています。統合の歴史だけを見ると若い企業のように映りますが、主要ブランドの中には100年を超える歩みを重ねてきたブランドもあります。

たとえば、「TOSTEM(トステム)」は2023年に創業100年を迎えました。さらに、「EXSIOR(エクシオール)」は2024年に50年、高性能住宅工法「SW(スーパーウォール)」は2025年に30年を迎えるなど、長年にわたりお客さまと共に歩み続けてきました。

── 貴社の強みについて詳しく教えてください。

吉田: 当社の強みは、多様性を活かした「技術力」と「デザイン力」にあります。これまでに開発した製品は、グッドデザイン賞やドイツのレッドドット・デザイン賞を受賞するなど、内外で高く評価されています。なかでもパノラマウィンドウの「SEAMLESS」」は、機能性と美しさを兼ね備えたデザインが高く評価され、多くの反響をいただきました。

こうした成果の背景には、社員一人ひとりの個性や強みを尊重する企業文化があります。2011年の統合以降、異業種や海外出身者など幅広い経験を持つ人材が集まり、現在では世界各国に約100名を超えるデザイナーが在籍しています。各地域のトレンドやお客さまの声を丁寧にリサーチし、グローバルな視点とローカルの感性を融合させながら開発を進めています。

私たちは、「国とはローカルの集合体」であると考えています。その土地に根づく人だからこそ見出せる課題や発想があり、地域ごとの視点を尊重することが、他社にはない独自の価値創出につながると信じています。

たとえば、スイスで生まれた“眺望を活かすデザイン”を日本の四季豊かな住宅に応用したり、アジアで開発した室内建具製品を日本に逆輸入したりと、ローカル同士の知見を掛け合わせることで新しい価値を生み出しています。多様性が生み出す創造の力こそが、当社のものづくりを支える最大の強みです。

これからも、積み重ねてきた技術力と現場の知見を活かし、時代の変化や社会の要請に応える新たな価値創造に挑戦してまいります。

選ばれ続ける理由は、地域密着型のソリューション提案力

── 地方拠点の役割について教えてください。

吉田:当社の地方拠点は、地場の工務店さまをサポートし、地域の住まいづくりに貢献する“地域密着型の営業戦略拠点”として重要な役割を担っています。どれほど優れたデザインや性能を持つ製品も、お客さまの暮らしに届かなければ意味がありません。だからこそ私たちは、単なる製品販売にとどまらず、工務店さまの経営的・技術的課題を理解し、エンドユーザーから選ばれるためのソリューションを共に考えることを大切にしています。

具体的な取り組みのひとつが、デジタル技術を活用した営業支援ツールの提案です。「e-コネクション」は、専門知識がなくても簡単に見積や発注を行えるシステム。AIや画像を活用し、お客さまの業務をサポートします。現場の業務を効率化し、提案の質の向上を実現しています。

さらに、時代のニーズに応えるかたちで、環境価値の“見える化”にも注力。たとえば「LIXIL省エネ住宅シミュレーション」では「この製品を使うとCO₂排出量をどの程度削減できるのか」「製造から廃棄までの環境負荷はどれほどか」といった情報を数値化し、お客さまがより説得力のある提案を行えるよう支援しています。こうした取り組みの積み重ねが、お客さまとの信頼関係を強固にし、多くのお客さまの理想の住まいづくりに貢献する製品を届けることができるのです。

── 従業員の働くやりがいについて教えてください。

吉田: お客さまの多くは、地域に根ざして何十年も事業を続けてきた工務店さまです。お客さまのパートナーとして信頼関係を築き、地域の住まいを共に支えていくことこそ、当社の営業における最大のやりがいだと考えています。

私たちは、単に製品を提供するだけの存在ではありません。プロフェッショナルのパートナーとして、製品知識の共有にとどまらず、経営面での助言や事業戦略の立案を支援しています。お客さまの課題に真摯に向き合い、ときには経営者の右腕のような存在として伴走する――そこに、当社ならではの価値あります。

地場のあらゆるニーズにトータルで応える

── 実際に地方拠点で活躍している浅沼さんに拠点で働く魅力についてお伺いしました。

── 貴社を志望した理由について教えてください。

浅沼: 当社を志望した理由は、「家族の暮らしを大切にできる環境」と「実力を正当に評価する社風」に魅力を感じたからです。

現在、私は子育ての真っ最中ですが、全国に拠点を持つ当社であれば、将来のライフプランや家族の希望に合わせて柔軟に働く場所を検討できると感じました。配属の際も、出身地である長野県で子育てと仕事を両立したいという想いを尊重していただきました。

何より魅力に感じたのは、実力を正当に評価する社風。年齢や社歴に関係なく、意欲次第で大きなチャンスを掴める環境です。国内市場が成熟する一方で、グローバル展開が加速している今だからこそ、挑戦する機会が広がっています。将来的には、長野で培った経験を活かし、世界の暮らしづくりに貢献できる人材へと成長していきたいですね。

── 仕事の魅力について教えてください。

地域の文化や暮らし、そして抱える課題に寄り添いながら、最適なソリューションを提案できることではないでしょうか。

たとえば長野県は、白馬や軽井沢といったリゾート地を多く抱え、観光や別荘の需要が非常に高い地域です。四季折々の自然を楽しむ「眺望」が大きな価値であることから、当社では流通店さまや工務店さまと連携し、超大型のパノラマウィンドウや極細フレームのスライディングドアなど、海外由来のハイセンスなのデザイン志向を取り入れた製品を提案しています。

さらに、遠隔操作が可能なスマートホーム化など、別荘オーナーや管理事業者が管理しやすくなる仕組みも提案。工務店さまがエンドユーザーに選ばれる付加価値をつくることができました。このようなソリューション提案を通じて、地域の観光産業の発展に貢献しています。

また、寒暖差の大きい長野県では、自治体による住宅省エネ化の支援が進んでいます。当社はその動きに合わせ、太陽光発電を実質無料で導入できる「建て得」などのサービスを提案し、消費エネルギーの削減や環境問題の解決にも寄与しています。

地域の課題や住まいのあらゆるニーズにトータルで応える。全世界の住まいづくりに向き合い、幅広い製品とノウハウを有する当社だからできることです。これからも、地元のパートナーとともに、地域社会の未来に貢献していきたいと考えています。

一人ひとりの挑戦を多角的な視点でサポートする

── このような活躍を支えるサポート制度について教えてください。

浅沼:世界中の住まいづくりに貢献することが私たちの使命です。どんな場所、環境にあっても、職種ごとに最適な働き方を選択できるよう、フルフレックス制度やリモートワークなど柔軟な勤務環境を整えています。営業含め職種によっては出社や外出が多い場合もありますが、働く場所やスタイルについては1on1で気軽に相談が可能です。

子育て世代への支援制度も高水準で整備されています。「育児休業」はもちろん、「テレワーク」「ベビーシッター補助」など、例を挙げればきりがないほど。「ぱぱの子育て休暇制度」のように、男性社員が積極的に育児に参加できるための制度も充実しています。性別を問わず夫婦での子育てを応援するカルチャーが根付いています。

健康面の支援も目を見張るモノがあります。常備薬を無償で受け取れる薬品サポート制度には驚きました。風邪薬や解熱剤、歯磨き粉など、薬品メーカーのリストから必要なものを選ぶことができる仕組みです。私もこの制度を利用し、子供用の解熱剤を購入しています。社員だけでなく、家族の健康維持も支援する。それもLIXILという企業の魅力ではないでしょうか。

── キャリアを応援する文化や制度について教えてください。

夢や主体性がある人材がチャンスを掴める。そして、それを正当に評価する実力主義の文化が根付いています。年齢や社歴に左右されることなく、キャリアアップを目指すことができる点は中途入社の私としては魅力的でした。地方勤務であっても不利になることはなく、社内公募制度を活用して他部署への異動や海外ポストへの挑戦も可能です。

キャリア形成の支援としては、年1回の「キャリア申告制度」や、上司との1on1ミーティングを実施しています。社員が自らのキャリアビジョンを率直に伝え、上司と一緒に今後の方向性を考えられる仕組みを整えています。

私自身も、子育てが一段落した後のキャリアとして、海外挑戦の意向を上司に伝えています。長野で培った経験を活かし、今後はアジアやアメリカで新たな事業立ち上げることが私の目標です。その実現の第一歩として、現在はオンライン英会話やAI語学学習ツールを活用しながら、着実に準備を進めています。

社員一人ひとりの夢を原動力に、グローバル市場をけん引する。

── 貴社の社風について教えてください。

浅沼: LIXILでは、従業員一人ひとりが持つ潜在能力を最大限に引き出せるよう、公平でインクルーシブな環境づくりを推進しています。年齢や社歴にとらわれず、多様な視点や意見を受け入れることこそが、変化し続ける外部環境や顧客ニーズに柔軟に対応するために重要だと捉えているためです。

その考え方を日々の行動に落とし込んだものが、「LIXIL Behaviors(3つの行動)」です。その中でも「実験し、学ぶ」は、新たな価値を生み出すために欠かせない姿勢として位置づけられています。革新的な製品を生み出すことが差別化にもつながると考え、まずはやってみようと挑戦する風土を大切にしています。

この風土の象徴となるのは2019年に新たなビジネスの可能性を検証し成長させていくための新規事業部門「ビジネスインキュベーションセンター」です。既存の枠組みに縛られない独立した組織として自由な発想を後押し、イノベーションを加速するが狙いで新設されました。従業員が自らのアイデアを軸に、ビジネス企画から設計、生産計画まで一貫して担う仕組みを整えています。小さく生まれたアイデアを育て、LIXILとして事業化へとつなげていく流れが確立されており、マグネット着脱式キャットウォール「猫壁(にゃんぺき)」はその代表的な成功例となっています。

一人ひとりの「やってみたい」という想いを尊重し、挑戦と失敗を許容する風土こそが、イノベーションを生み出す原動力になっています。

── この記事を読んでいる方にメッセージをお願いします。

吉田: LIXILは「世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現」というパーパス(存在意義)を掲げています。この目的を実現するために、多様な従業員を原動力とし、グローバルに展開する事業基盤とイノベーションを通じて、社会や環境課題の解決におけるインパクトの創出と企業価値向上の両立を目指しています。

この挑戦を支えるのは、従業員一人ひとりの力に他なりません。個性や、地域での経験を活かした提案力と、LIXILが培ってきたグローバルなノウハウと製品で新たな課題に挑んでいく。世界中のあらゆる人びとのより豊かで快適な住まいと暮らしの実現に向けて、一緒にチャレンジしませんか?住まいづくりを通じて世界を変えていく仲間と会える日を楽しみにしています!

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