コンテンツビジネスの世界で15年、経営者の考え方や相性を重視した転職を実現【転職事例Vol.40】

出版社でのライツビジネスや海外展開事業、ゲーム会社の執行役員、投資顧問など、コンテンツビジネスの世界で約15年のキャリアを築いてきたTさん。改めて自らが本当にやりたいことを考え、「日本のコンテンツを世界でNo.1に」というビジョンの実現を目指した、転職ストーリーを紹介します。

転職者プロフィール

Tさん(40代 男性)

 

転職前:エンターテインメント会社での投資顧問(年収1,300万円)
転職後:モバイルソーシャルアプリの企画・開発・運営会社でのマーケティング部門マネージャー(年収1,300万円)

 

百貨店勤務を経て、出版社に転職。約11年在籍し、ライツ部での業務から、海外事業本部長、海外でのアジア統括などを歴任。カードゲーム等の企画開発会社に転職し、執行役員としてコンテンツの開発責任者や広報宣伝部のマネジメント等に従事。その後、エンターテインメント会社で顧問として企業投資に関する業務に携わるも、コンテンツに関わる仕事がしたいと転職を希望し、2020年4月にモバイルソーシャルアプリの企画・開発・運営会社に入社。

コンテンツライツビジネスの世界で様々な業務や立場を15年以上経験

空港にて電話をしているビジネスパーソン

百貨店で食品部門での販売統括を約5年経験した後、好きだったコンテンツビジネスの世界に入りました。出版社のライツ部に所属して、出版物の映像化やドラマ化、ノベルティ関連の営業担当など、約9年在籍。その後、グループ内の海外向け部門に異動し、自社IP(Intellectual Property:知的財産)の海外輸出の責任者や海外事業本部の部長、シンガポールに赴任してアジア統括など約1年半経験しました。

この頃にはコンテンツライツビジネスの業界でかなりの人脈ができており、そのご縁もあって、経営者に誘われる形でカードゲーム等の企画開発会社に執行役員で参画。自らコンテンツの開発責任者として自社IPのメディアミックスの企画や展開、広報宣伝部のマネジメントなどを約4年経験。やりきったという実感を持って、次はエンターテインメント会社に投資顧問として参加し、出資や投資のスキームを立ち上げたり、企業提携に立ち会ったりと、2年ほどアドバイザーの立場で協力していました。

様々な業務や立場でコンテンツビジネスの世界に携わってきましたが、この頃、改めて強くなってきたのが「もっとコンテンツに近いところで仕事をしたい」という想い。そこで、急ぎではないものの、「いいところがあれば検討したい」といった気持ちで転職活動を始めることにしました。

転職の軸は「日本のコンテンツを世界でNo.1に」その想いが実現できるところ

転職活動においては、この世界での人脈を使って自ら動くという方法もありましたが、前職を含めて自分が転職活動をしていることをあまり広く知られたくなかったこともあり、ヘッドハンターを活用することに。お世話になったのは、ゲームや映像の業界を得意とする人材エージェント、イマジカデジタルスケープの梅原さんです。

転職の軸においていたのは、私がずっと大切にしてきた「日本のコンテンツを世界一に」というビジョンを実現できるかどうか。条件面や会社についてはそれほどこだわっていませんでした。「年収が多少下がっても構わないので、自分を必要としてくれる場所で、自分がやりたいことをしたい。とにかくコンテンツが好きなので、版元としてIPをゼロから立ち上げて、メディアミックスや海外展開を仕掛けられること。さらに、同じ想いを共有できる経営者と共に一緒に仕事をしていけたら。それが叶う場所をいくつか紹介してください」と梅原さんにお願いをしました。

表に出ている求人はほとんどないポジションであること、また、転職活動をしていることを広く知られたくないという私の希望もあることから、梅原さんの方で各社の経営者に直接アプローチをしてくれました。

元々の知り合いだった社長と面接で改めて互いのビジョンや考えを共有

梅原さんと相談しながら、候補として残ったのが5社です。大手企業から成長中のベンチャーまで様々でしたが、何よりも経営者の考え方や相性を重視していたので、まず面接の場をセッティングしていただきました。最終的に入社を決めたモバイルソーシャルアプリの企画・開発・運営会社のA社の社長は、実は以前から名刺を交換したことのある知り合いの方でしたが、仕事のビジョンや考え方までは共有していなかったので、改めて面接で深く会話する中で互いのビジョンに通じ合うものを感じました。さらにこれまではあまり自覚していなかったのですが、A社社長の実直な物言いや意思決定のスピードの速さが何とも心地よく、自分自身も仕事をする上でこのスピード感を大事にしてきたことに気付かされました。

その後、社長や人事部長との会食、開発部門との責任者との面接も実施。経営者に近いポジションで入社するとはいえ、やはり事業部長など現場責任者との関係性も重要になるので、人柄を含めて打ち解けあえたこと、実務的な話を細かく詰められたこともプラスになりました。

新設ポジションがうまく機能するよう実務レベルの話も重視

握手をするビジネスパーソン

最終的に悩んだのは、モバイルソーシャルアプリの企画・開発・運営会社のA社、同じくモバイルゲーム開発事業などを展開している大手企業B社、昔のつてでオファーをもらっていた出版社の3社。A社とB社は、私の入社にあたって、これまでなかったポジションを作ってくれるとのことで、非常にありがたいお話でした。一方で企業側では新規のポジションを作った場合、それがうまく企業として機能できるのかという現実的な問題が起こりうるのも事実です。

そこで、私のやりたいことと企業側が任せたいことの双方の意図がずれることないよう、梅原さんが間に入って頻度高くやり取りを重ねていきました。「こうしたい」だけでなく、「なぜそうしたいのか」「どんな考えがベースにあるのか」など真意を探って明らかにしながら、双方の考えや意向を正確に抜けもれなく伝えてくれたことで、細かく詰めることができたのが非常にありがたかったです。

自分の中ではやりたいことが明確で、大手企業では海外展開が難しそうだったこと、出版社では以前と似たポジションで新しいチャレンジができないことから、最終的にやりたいことを実現できるA社への入社を決めました。

再編したマーケティング組織で、マネジメントと新規IP立ち上げを担当

A社への入社後はマーケティング組織を再編することから始め、現在は新たなマーケティング組織のマネジメントを担いながら、新規のIPコンテンツに関するプロジェクトを立ち上げています。

トップのビジョンに近いところで仕事ができるというのが入社理由の一つでもありましたが、実際に社長の右腕として共に事業構想を描きながら仕事ができることにやりがいを感じています。私が大切にしているビジョン「日本のコンテンツを世界でNo.1に」を実現していきたいですね。

担当ヘッドハンター:ゲーム業界専門のコンサルタントとして、豊富な情報とカウンセリングを提供することができます

株式会社イマジカデジタルスケープ

梅原 憲治さん

今回のT様とA社の決定にあたっては、双方に対して一蓮托生の関係で動けたことが非常に良かったと感じています。伴走している私から見ても、面接や会食も重ねるたびに、お互いの距離感がリアルタイムに近づいていく様子が感じ取れたので、間をつなぐ私がタイムラグを作ることのないよう、できるだけリアルタイムでメールを返信するなどを意識して対応しました。双方のニーズや潜在的要望がぴったり重なり、新たなポジションとして生まれる瞬間に立ち会えた、そんな価値のある決定となりました。

私自身はゲーム業界を専門に行っていますが、コロナ禍やポストコロナにおいてもゲームやアニメの需要が増していくことが予想されており、自信を持ってキャリアを積んでいくことができる領域になっています。この分野で約18年のキャリアを持っていますので、今すぐ転職を考えていない方でもキャリアについて相談していただければと思います。私が大切にしているのは「カウンセリング」です。過去の経歴やスキルについて正確に追うだけでなく、気持ちの部分を追うことを重視しています。カウンセリングを通して、自身では気づかなかった自己概念を探し出し、ぜひ今後やりたいことにもうまくつなげていってほしい。ゲームやコンテンツ業界に携わるものとして、そして人材・転職市場のプロとして、様々な情報を提供していけたらと思っています。

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