嫌われてる? と感じたら読みたい2004年ベストセラー書籍『頭がいい人、悪い人の話し方』

下は小学生から上は社会人まで、幅広い年齢層の生徒に小論文指導を行ってきた著者・樋口裕一氏。 彼が6万通を超える小論文を添削する中で気付いたのは、頭が悪い人は文章を書いても会話をしても(そして大体は仕事をしても)ダメということでした。 数々の悪文を叩き直してきた文章のプロが、巷にあふれる「バカ丸出しの恥ずかしい話し方」をバッサリ切り捨てます。 あなたにも、ドキッとする瞬間があるかもしれません。 「一皮むけたい」なんて思っている方は、 もう一度本書を読んで、話し方を変えることから意識してみてはいかがでしょうか?

下は小学生から上は社会人まで、幅広い年齢層の生徒に小論文指導を行ってきた著者・樋口裕一氏。 彼が6万通を超える小論文を添削する中で気付いたのは、頭が悪い人は文章を書いても会話をしても(そして大体は仕事をしても)ダメということでした。 数々の悪文を叩き直してきた文章のプロが、巷にあふれる「バカ丸出しの恥ずかしい話し方」をバッサリ切り捨てます。 あなたにも、ドキッとする瞬間があるかもしれません。 「一皮むけたい」なんて思っている方は、 もう一度本書を読んで、話し方を変えることから意識してみてはいかがでしょうか?

要約

学生のように試験がない社会人にとって、「話し方」は相手の知的レベルを判断する重要な要素のひとつと言えます。 頭の悪い話し方をする人には、それを挽回できるような仕事=チャンスがなかなか回ってこない可能性があります。 裏を返せば、知的な話し方を身につけることで、周囲からの評価は格段にアップするということ。 そして話し方を改善すれば、持って生まれた頭脳にかかわらず、実際に知的になってくるものなのです。

読み応えのあるポイント

本書が発売されたのは、2004年。当時は新社会人におすすめの一冊として紹介されることもあったので、新人時代に読んだ方は多いのではないでしょうか?

そんな先輩や上司ばかりに囲まれていた新人時代と比べ、今では新たな「顔」が増えているはず。部下である自分、上司である自分、夫や妻である自分……各シーンでよく見られる頭の良い話し方、悪い話し方を見ていくことで、あらゆる場面で賢くあるためには、嫌われないためにはどうすべきかを学べます。

「上司」との上手な付き合い方を学べる

仕事をしていれば、どうしても自分とは合わない上司に巡り合う可能性があります。万が一そんな上司に出会ってしまったら、その存在にさんざん悩まされることになるかもしれません。道徳的説教が大好きだったり、ケチばかりつけたり、抽象的な言葉を使って指示してきたり……本書では、そんなシーンでの正しい対処法を紹介しています。

例えば、根拠を言わずに決めつける上司。一方的に自分の意見を押しつけておいて、理由をたずねられると「お前はそんなこともわからないのか」などと怒鳴る人は、年齢を重ねて一定の権力を得た人に多く見られます。そして大体において、その上司は何の考えもなく意見を主張しているものです。こういう場合は、こちらから具体的な選択肢を提示することが効果的なのだそう。「その理由はAですか? Bですか?」と質問すれば、相手も答えやすいというわけです。

いつものお説教が始まりそうなときや、理不尽な要求をされたときなど、様々なピンチをうまく切り抜けられるスキルを身につけましょう。

「部下」に軽蔑されない方法を学べる

30代にもなれば、後輩や部下ができるもの。「まったく、あいつは自分がいないと何もできない」と自信満々になっていませんか? そう思っているのは、実はあなただけかもしれません。

知ったかぶりをしたり、自慢ばかりしたり……そんな話し方をしていては、あなたを困らせた嫌な上司と同じ道をたどることになってしまいます。

例えば、部下にアドバイスをするとき。「◯◯部長もおっしゃっていたように」などという前置きをしていると、「あの人はいつも他人の権威を笠に着ている」と思われてしまいます。上司の見解を伝えるのは悪いことではありませんが、必ず自分の意見も発信することが大切です。

話し方に気を配って、部下に慕われる賢い上司を目指しましょう。

「異性」に嫌われないコツを学べる

「顔はそこそこなはずなのに、なんでモテないんだろう」「なんで妻は昨日から不機嫌なんだろう」……それは、あなたの話し方に難があるからかもしれません。済んだことをいつまでも蒸し返したり、相手が関心を持っていない話題についてダラダラ話したりしていませんか?

中でも特に気をつけたいのが、低レベルの解釈をすることです。例えば本書では、誰かが社交ダンスなどのサークルに行くと「モテたいんだろう」と決めつけたり、誰かがクラシック音楽の演奏会に行くと、「趣味がいいと思われたいんだ」と解釈したりするような人を例に挙げています。

こうした発言は、自身の器の小ささや短絡的な思考回路を露呈してしまいます。また、著者は本書の中でこうも語っています。

“世の中には、「なんでこんな男がモテるんだ?」と思えることはしばしばある。だが逆に、「なぜ、この男は嫌われるのだろう?」と疑問に思うことは少ないものだ。”(『頭がいい人、悪い人の話し方』P.80)

同性から見ても「こいつは異性に嫌われるだろう」と想像がつくということは、つまり同性から見ても欠点があるということです。異性から嫌われる話し方は万人に嫌われると思い直し、改善を意識してみてはいかがでしょう。

カテゴリーを問わず、本書で取り上げられる事例は、どれも「あの人のことだ!」と具体的に想像できる身近なものばかり。まさに自分の日常を切り抜いたような例のオンパレードで、くすりと笑いながら読めるはずです。本書に挙げられる「悪い例」を反面教師にして、話し方を工夫してみてはいかがでしょうか。

こんな人に読んでもらいたい

・自分は上司や部下から信頼されていないのでは、と思っている方
・周囲はなぜ自分の力を評価してくれないのだろう、と感じている方

併せて読んでほしい本

同著者の『頭がいい人、悪い人の<言い訳>術』(PHP研究所)※1 『頭がいい人、悪い人の<口ぐせ>』(PHP研究所)※2 は、本書と合わせて3部作となっており、ぜひとも読んでおきたいところ。話し方だけでなく「文章の書き方」も見直したい方は、『頭のいい人は「短く」伝える』(だいわ文庫)もおすすめです。 ※1・2……現在は電子書籍のみの取り扱いとなっています。

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