ベンチャー社長・投資家のデスクは何が違う? デスクから見える仕事流儀

一流のビジネスマンは、スポーツ選手のように毎日の仕事で最高のパフォーマンスを出すべく、臨戦態勢で臨んでいます。そんな仕事中、長い時間を過ごすのが自分のデスクではないでしょうか。一流のビジネスマンは、どんなデスク環境で仕事をしているのか、元金融エリートであり、注目の民泊領域で大きな資金調達を達成したベンチャー企業ジェイピーモバイル株式会社・田中良介社長と、投資家でもあり多くのベンチャーを支援している株式会社54・山口豪志社長のデスク環境から、お二人の仕事流儀を伺いました。

一流のビジネスマンは、スポーツ選手のように毎日の仕事で最高のパフォーマンスを出すべく、臨戦態勢で臨んでいます。そんな仕事中、長い時間を過ごすのが自分のデスクではないでしょうか。一流のビジネスマンは、どんなデスク環境で仕事をしているのか、元金融エリートであり、注目の民泊領域で大きな資金調達を達成したベンチャー企業ジェイピーモバイル株式会社・田中良介社長と、投資家でもあり多くのベンチャーを支援している株式会社54・山口豪志社長のデスク環境から、お二人の仕事流儀を伺いました。

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デスクのこだわりは快適に過ごせる環境づくり

田中良介さん PCデスク

――デスク環境で気をつけていることはありますか?

結果を残すためにも、快適に過ごせることは重要だと考えています。海外での事業も行っているので、全世界の社会情勢も常にチェックできるように、スクリーンは2つ使っています。海外とのMTGも多いので、機器も常備していますね。

田中良介さん デスク資料

会社経営をしていると、いつどんな問題が発生するか分かりません。なので、すぐに問題を把握して対応できるよう、整理整頓は心がけており、すぐに資料を確認できるようにしています。

田中社長のタイムマネジメント方法とは?

――田中社長は、日本、タイ、台湾、など世界中を飛び回っていますが、タイムマネジメントはどうされているのでしょうか。

タイムマネジメントの概念がそもそもありませんでした。現場に信用できる社員がおり、その現場から毎日報告があがってきます。僕がマネジメントする部分は、今はそう多くありません。僕がやっていることは、その日報を見て、現場の社員に対してチャットで質問をしたり、会話をしたりすることが多いです。 チャットで解決しない時は、ビデオチャットや話をして詰めていきます。大きい目標をチームで決めてからは、現場の社員が進めていくのですが、気になることはチャットで連携しながら決めていきます。都度現場から情報が入ってきますので、タイムマネジメントは概念としてありませんね。

――金融時代はどうだったのでしょうか?

金融時代は、30分おきくらいに予定を立てていました。10時〜10時半、10時半〜11時までは考える、などという風に「考える時間」の予定を入れていました。

今は、世界中で同時進行でいろんなことが起きているので、それに対応しなければなりません。なので、できる時に目の前のことに対応しなければならなくなった、という状況の変化がありました。

サラリーマン時代の金融業であれば、専門家が常に周りにいるので、自分のやっていることを担当しておけばよかったものが、今は人事も採用も経理も営業も全部やる必要があります。そんな中で毎日いろんな問題があがってきており、その場で対応しなければなりません。海外の事業者様とは時差の概念もなく、深夜1時でもMTGをしますし、海外にも行きます。金融時代のように考える時間をスケジュールに入れることができなくなっているのは、今の課題でもありますね。

田中社長は仕事の準備をどう行っているのか

――重要な交渉時に心がけているポイントや、必ず行っている準備などはありますか?

情報収集を常に行っています。交渉相手がいるとすれば、交渉相手の競合の情報収集は一番やっています。提案はできるだけわかりやすく簡潔にまとめて、できるだけ早く終了させることを目標にしています。考えていても答えがでないので。

どんな提案も一緒かと思いますが、会社の目標を理解し、どこに向かって提案するのかを考えてることが大切だと思っています。目標に沿った提案を考え、相手の競合を分かった上での提案だと話は進みやすくなります。

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デスクのこだわりは、今スグ届く環境

山口豪志さん PCデスク

――デスク環境のこだわりはありますか?

なんでもあるデスクのほうがいいです。ガムとかアメがあったり、積読の本があったり、コーヒーがすぐ取れるような環境がいいですね。何もないスッキリしたデスクよりも、なんとなくいろいろあるほうが落ち着くんです。

僕の机は、その時の心の動きが表れていて、プロジェクトに集中しているときは、机の上はがちゃがちゃしています。そして、プロジェクトが終わればファイリングされてスッキリするんです。

――整理されているより、すぐ手が届く場所にあった方がいいんですね

サラリーマン時代の机は、カップラーメンなど食べ物も机の上にありました。ネクタイは会社にあって、相手の会社のカラーに合わせて、ネクタイをつけています。デスクの機能自体には注文はそれほどないのですが、自分の好奇心が向いた時に目的としたものが目の前にあって欲しくて、「あの件どうだったけな」と思ったときに、目的とした本や資料が近くにあったら嬉しいですね

山口豪志さん デスク作業

山口社長のタイムマネジメント方法とは?

――忙しい毎日だと思いますが、タイムマネジメントで注意していることはありますか?

このように、1日・1週間の流れを習慣化されるようにしているんですが、あえて海外出張やイベントなどを、ペースを変えるために入れています。隔月くらいで初めての場所や初めてのことにチャレンジすることで、いつもと違う刺激を普段の仕事に活かしていますね。会社員のときは、普段とは異なる体験をするような特別なタイミングを1年に1回は作っています。2週間休んでメキシコや、モン・サン=ミシェルなど、行ってみたいと思っているところに行くようにしていました。

――それはリフレッシュできる時間をつくる、ということでしょうか。

「素敵な偶然」的なことは期待しているかもしれません。きっかけ、チャンス、気付きみたいなものは常に得たいと思っているので。

ただ、人生はなんなのか? と考えると、時間の使い方が人生を決めているんじゃないかという結論に至ったんです。学ぶためには、人と交流するか本から先人の知恵をもらうかですよね。それで、本、人、旅、と直接経験、間接経験、環境経験を積むことに時間を使っています。

新しいことに挑戦することも理由があって、自分は起業家やそこに関わる人達に対して、最新の情報や全く異なる情報を届けることが求められているので、情報を得たり繋げたりするためには自分が幅を持つ必要があると思ったので、違う刺激を取り入れるようにしています。

山口社長は情報取得をどう行っているのか

山口豪志さん

――会社員時代と、情報収集のやり方は変わったのでしょうか?

現在と会社員との違いを挙げるとすると、会社員はルーチンワークになりがちで業務もデイリーで変わることは少ないでしょう。しかし、常に新しい価値を提供するなど、ベンチャーや起業みたいな最先端に身を置くと、情報の価値が今までよりも高くなります。

会社員は業務が特定の領域に絞られます。クラウドソーシングであれば働き方、クックパッドであれば食、飲料、流通などのカテゴリが決まっています。野球に例えると、センターを守っていれば、センターにくるボールだけ見ていればよい。しかし、今の私は自分が参加しているスポーツが野球なのか、テニスなのか、ラグビーなのかすら分かりません。明日はDH、明後日はセカンドみたいに、日々期待される役割に変化があります。そこに対して、一定以上の価値を出すには情報にしても同じではいけません。昨日と同じ明日ではいけない。常に同じ演目を喋っていいわけではないんです。だから、業界には全く縛られず、幅広く情報収集をしていますね。

大変ではないかと言われるが、結局ヒト・モノ・カネ・衣食住居など、自分が見たいと思っている世界観を追っているから苦痛ではありません「山口さんは色々なことをやっているから、結局何をやっているか分からない」と言われることもありますが、いろいろな引き出しを持っていることで価値を最大化したい。誰にでもできることではないと思うし、だからこそやりがいがあります。

山口社長は仕事の準備をどう行っているのか

山口豪志さん

――仕事の準備で気をつけていることはどんなことでしょうか?

まず私がやっている事業は、『コンサルティング』『具体的に会社の課題が明確にあって、それを助けるケース』『講師業』『執筆業』です。課題ヒアリングをして、必要になることを提供しています。最近は採用の相談が多いですが、広報の相談や営業の相談もあります。

行っている仕事の準備としては、お客さんと話すときのために、自分が今までなにをやってきたかという実績はまとめていて、そのお客さんにはこういう話が役立ちそうだというピックアップはしています。

コンサルティングで打ち合わせに挑む前の準備としては、打ち合わせと打ち合わせの期間で起きたこととして、『前回と意見や状況がどうかわったかの差分』『実施してみて良かったこと』『実施してみて悪かったこと』『僕に期待していること』を明確にしてから会議に臨みます。

コンサルティングの場合、お客様が課題だと認識していないことに課題が潜んでいます。なんとなくこんなことを気になっているみたいな雑談から課題に気づくこともあります。気づいていない課題感を拾えないと価値になりません。物事の本質をちゃんと考えれば解決できます。その課題解決を行うにも、事前に明確にするべきことを明らかにしておくことで、課題解決の手助けができるのです。

デスク環境は仕事の潤滑油であり、F1でいうピットのようなもの

田中社長、山口社長にインタビューして分かったのは、自身の仕事を遂行する上でデスクを最適化していることでした。田中社長であれば、海外とのやり取りが必要であり、そのデスクで決断・判断することが多い。山口社長であれば、外出も多く、デスクにいるときはリラックスして気づきを得ることを意識しています。

お二人の立場が違うこともあるでしょうが、実際の実務執行を次々に行わなければならない田中社長のデスク環境、そんな起業家の支援を行う山口社長のデスク環境では、個人の趣向もありますが、仕事の特性も反映されていたのではないでしょうか。

今一度、自身のデスク環境は、仕事を行う上でのパフォーマンスを最大化できるようになっているのか。見直してみてはいかがでしょうか。

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