ジョンソン・エンド・ジョンソン 日本法人グループ

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、世界60ヶ国に265以上のグループ企業を有し、総従業員数は約13万人にも上る、世界最大級のトータルヘルスケアカンパニー。今、同社では幅広い事業・部門において次世代のマネジャー層を募集しており、人材・組織を強化することで、ヘルスケア業界に新たなサービス・価値を提供していこうとしています。同社が目指す未来とはどのようなものなのでしょうか?ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ 人事統括責任者 坂口 繁子様にお伺いしました。

全世界が注目している日本の医療市場。トータルヘルスケアカンパニーとして一石を投じたい。

まず、御社のグローバル全体での戦略について教えてください。

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、複数の事業を柱とするトータルヘルスケアカンパニーです。日本における組織構成を例に説明すると、“バンドエイド®”などの消費者向け製品を扱う「コンシューマー カンパニー」、医療機器を扱う「メディカル カンパニー」、コンタクトレンズ“アキュビュー®”シリーズを扱う「ビジョンケア カンパニー」の3つの社内カンパニーと、医薬品を扱う「ヤンセンファーマ株式会社」の4つ。それぞれが独立して高度な専門性とスピーディーな意思決定を兼ね備えているのが私たちの強みですが、今後はカンパニー同士のコラボレーションを促進することで、新たな商品・サービスの価値をつくっていこうというのが、グローバル全体での大きな方向性です。

未来に向けた積極的な投資を行っていくのは、私たちが昔から培ってきた大切なカルチャー。研究開発費は総売上高の約11%を占め、長期的な視野で革新的な新製品を生み出し続けてきました。

また、グループとしての方針やカルチャーを大きな礎としながらも、世界の各社が向き合うマーケットに適した独自の戦略をとっていくための“分権”を重視しているのも、ジョンソン・エンド・ジョンソンの特徴の一つ。私たちも、この日本のマーケットに向き合う中で最適なサービスを独自に模索しています。

ジョンソン・エンド・ジョンソンのロゴ

では、日本国内における具体的な戦略はどのようなものなのでしょうか。

まず、私たちが日本市場をどう捉えているのかという点でご説明しますと、日本のヘルスケア市場は世界第2位の規模で、なおかつ世界でも最も高齢化が進むという課題を抱え大変注目されています。私たちが日本でこれから提供していくサービスが、全世界に波及していく可能性は十分にあり、グローバルの視点でもイノベーションが生み出されることが大きく期待されています。

坂口 繁子氏と石塚 裕氏

また、これは日本という国全体からの私たちへの期待でもあると受け止めており、アンメットメディカルニーズ(まだ治療方法が十分に確立されていない分野の医療ニーズ)はもちろんのこと、予防医療・再生医療といった注目の分野での貢献も模索しております。社内のカンパニー同士での連携はもちろんのこと、行政や研究機関との連携も推進していくことで、ヘルスケア分野全体に波及する規模で革新的な商品・サービスを生み出していくことが、私たちが目指す未来です。

優れた製品を医療従事者の皆さんや患者さんに届けていくためには、私たちの組織力強化が必要不可欠ですが、それは単純に人を増やすという意味ではありません。現在行っているキャリア採用は、“組織拡大”というよりは、商品・サービスの質の向上、効率化を目指していくための“組織改革”が目的。この大きな変革をリードしていくような人材をお迎えし、育てていきたいと考えています。

坂口 繁子氏

あえて制約のある環境に身を置き、それを突破するためのイノベーションを生み出してほしい。

リーダー、マネージャー人材には何を期待しますか。

先ほど申し上げた通り、単に担当部門の既存の業務をマネジメントするということだけではなく、事業や組織の進化をリードしていただきたいですね。だからこそ、ヘルスケアの業界・職種経験にこだわらず、イノベーティブな発想をお持ちの方をお迎えしているのが、現在の私たちの採用方針なのです。カンパニー同士のコラボレーションを推進しているという社内戦略もありますので、それぞれが培ってきた専門分野の知見を活かしながらも、その壁を越えて新しいサービスやビジネスモデルをつくっていくことを期待しています。

私たちが理想とするリーダー像とは、“自ら進んで道をつくる人”。日々の仕事の中でも、例えば「あえて自分の考えとは違う人を仕事に巻き込むことで、より質の高い仕事を生み出す」、「時間に制限を設けることで、質と効率を両輪で磨く工夫をする」といった取り組みを率先できることが大切だと考えています。一つひとつのことは小さなことかもしれませんが、常識を疑い改善を試みるという点では大きな一歩。その繰り返しの中でイノベーションが生まれることを知っている人こそ、未来のジョンソン・エンド・ジョンソンをつくっていける人材だと思います。

人材の力を最大化していくための、社内の取り組みについて教えてください。

サービスをつくるのも、届けるのも“人”ですから、人材育成に力を入れていくことについてはグローバルでも一貫してメッセージを発信し、取り組みを続けています。例えば、研修制度などは新人だけではなく、どの職域・職群においても設けられており、各国のCEOクラス向けの研修プログラムも存在するほどです。さらに、年間を通して5回の上司・部下との面談(ファイブ カンバセーション)は全従業員必須。目標設定にはじまり、スキルの身に着け方、将来のキャリアビジョンなどを上長と会話しながら、力をつけていくことができます。

また、世界中のグループ内のオープンポジションに誰でも手を挙げることができるため、カンパニーや国を越えた異動・転籍も珍しい話ではありません。社内における人材の流動化を進めることも、カンパニー同士の連携を深め、新しい事業をつくっていくための足掛かりとなるのではないかと考えております。例えば、ビジョンケア カンパニー(コンタクトレンズ)の社員が、メディカル カンパニー(医療機器)へと異動することで、「目の治療に関する新しいアプローチ」を生み出すきっかけになるかもしれません。こうした複数の事業の知見を一つの会社の中で横串を通せることが、ジョンソン・エンド・ジョンソンの大きな強み。この強みを最大化し、一人の患者さんのニーズに対して様々なアプローチができる使命感とやりがいを感じていただきたいですね。

坂口 繁子氏と石塚 裕氏
石塚 裕氏

担当ヘッドハンターの目線

株式会社アイ・エス・エス・コンサルティング コンサルタント 石塚 裕氏

新卒で光学機器メーカーに入社し、医療機器の技術サポートエンジニアとして6年間勤務。その後、人材紹介会社に転職し、人材コンサルタントにキャリアチェンジする。2000年、「企業と求職者、両方と接点を持ちたい」とISSコンサルティングに転職し、メーカーやIT/コンサルティング業界を長く担当。2013年より、ヘルスケア業界を担当している。

ジョンソン・エンド・ジョンソンの特徴を一番象徴するのが、複数の事業ドメインをもつトータルヘルスケアカンパニーであることです。バンドエイド®やワンデー アキュビュー® など非常に高い認知度を誇る商材があるため、一般のカスタマーの目線では一般消費財メーカーのように思われている方もいらっしゃいますが、実はコンタクトレンズは高度管理医療機器ですし、他の医療機器や医薬品の分野でも業界をリードする存在。文字通り、トータルに人々の健康をサポートしている幅の広さが最大の強みになっています。

その上で、私がジョンソン・エンド・ジョンソンでのキャリアがフィットすると思う方は、「成長意欲の強い方」。例えば、3年後、5年後にこういう立場を務めていたい、マーケットに一定の価値を発揮したいというような明確な意思を持って新たなフィールドを求めている方にとっては、非常にマッチしていると思います。坂口さんがおっしゃっているように、人材育成を大切にされている会社で、一人ひとりの前向きな意思を尊重される風土と、スピーディーな意思決定を重視されるところがあるため、自分が描いたキャリアを実現していける環境だと言えますね。

また、社内で働かれている皆さんも個性豊か。グローバル企業として、国籍・性別・年齢問わず、それぞれのバックグラウンドを尊重しながらシナジーを生み出す気質がある会社だと感じています。個々が発揮する価値を異なるものが掛け合わせることでさらに大きくしていくことが、ジョンソン・エンド・ジョンソンで働く面白味。既存のマーケットでは生まれにくい、ヘルスケアへの全く新しいアプローチが生まれる可能性も大いにあり、そうしたイノベーティブな仕事を牽引していくのも醍醐味だと思います。

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