「研究からシステム開発、戦略系コンサルまで。グローバル ‘ONE-STOP‘ ITカンパニーで働く醍醐味
日本IBMのコンサルティング部門は、ほかのコンサルティングファームとどう違うのか、特徴を教えてください
一般的にコンサルティングファームは、戦略系、IT系、アウトソーシング系などさまざまな分野に特化していますが、これらの役割をすべて包括しているのが日本IBMです。
IBMのそもそもの生業は、ハードウェアやソフトウェアのメーカーであり、そこからサービス事業へとシフトしています。その歴史の中で蓄積されたITの知見・経験を軸に、ビジネスコンサルティングからシステム構築、アウトソーシングなど、クライアントのビジネス課題解決に向けたサービスをワンストップで提供しています。
グローバルで見れば、世界約40万人以上のIBM社員が、約170カ国ものクライアントに対してサービスの提供をしている世界有数のビッグカンパニーであり、グローバルベースで連携を取ることも頻繁です。活躍の舞台は世界に広がっており、社内にはさまざまな技術や製品、最先端のITテクノロジーの知見を持っている人が多数存在します。豊富な社内リソースを武器に、新たなビジネスをクライアントに提案することも可能です。
なお、コンサルティング部門は、産業別に細かくグループ分けされており、製造業、通信業、公共分野などカバレッジ範囲は多岐にわたります。どんな分野においても精通したコンサルタントが存在し、ビジネスに深くコミットできる点も、多くのクライアントに支持されている理由だと考えています。

パートナー、アソシエイトパートナーの採用に力を入れている背景を教えてください
IT技術の進化に伴い、新たなサービスが次々と生まれており、クライアントからの要望も多岐に、そして高度になっています。IBMは以前から「変革」に積極的に取り組んでおり、最近はCAMSS(クラウド、アナリティクス、モバイル、セキュリティ、ソーシャルの5分野)やIoT(Internet of Things:モノのインターネット)など新たなテクノロジーを活用したビジネスへの積極投資を進めています。コンサルティング部門においても新しい領域を中心にカバレッジ範囲をさらに広げる必要があるうえ、より精度の高いコンサルティングも求められるようなっています。
このような状況も背景にあり、クライアント1社1社への価値提供を追求するためにはさらなる布陣の強化が急務であると考えています。なかでも、多様化、高度化するニーズにきめ細かく応えるという難易度の高いプロジェクトをけん引することができる、求心力のあるエグゼクティブ・クラスが必要不可欠になっています。

専門性を活かしクライアントと自社の利益にコミットできる人材の重要性
入社後はどんな役割を担うことになるのでしょうか。パートナー、アソシエイトパートナーのミッションを具体的に教えてください
クライアントと強力な関係を構築したうえで、プロジェクトの全工程に深くコミットし価値提供の責任を負うほか、新たなビジネスの獲得など自社への売り上げ貢献も求められます。これらはパートナー、アソシエイトパートナーに共通する役割です。また、パートナーになると、会社運営や事業計画など重要な意思決定にも関わることになります。
ただ、各プロジェクトで担う具体的なミッションは、オポチュニティベースで異なります。IBMのカバレッジ範囲がとても広いので、パートナーとひとくちに言っても、手掛ける領域やプロジェクトの数などは、人によって全く異なるのです。
私が所属するインダストリアル・サービス事業部は製造業を担当するグループですが、私はその中で2つのミッションを担っています。1つは、アカウントパートナー。ある精密機器メーカーのアカウント責任を持ち、売り上げを含めた事業全体を管理しています。もう1つは、ロングタームビジネスにおけるソリューションリーダー。アウトソーシングを始めとする5年、10年という長期間にわたるビジネス成功に向けたプロジェクトの提案を行うとともに、契約後の事業管理も行います。現在約30社のクライアントが事業管理の対象となっています。
私は2013年に、約14年勤めた外資系コンサルティングファームから転職してきました。前職ではIT戦略のコンサルティングやアウトソースを専門領域としていましたが、その経験や知識をベースに、自身のカバレッジ範囲も順調に広げられていると感じています。
しかし、同じインダストリアル・サービス事業部に所属していても、私のように複合的な役割を背負っているパートナーばかりではありません。1社のアカウントを背負っている人もいれば、SAP/ERPパッケージによるシステム構築を専門とする人もいます。つまり、自身のバックグラウンドと専門性を活かせる場所で責任者としてビジネスを回し、クライアントに、そして自社に深くコミットして貢献するのがパートナーなのです。

となると、あらゆる業界経験者が求人ターゲットになり得ますね。
おっしゃる通り。IBMのカバレッジ範囲が広いので、どんな専門性であってもフィットするビジネス案件があるはずです。
実際、コンサルティング業界出身以外の中途入社者も多く、私が知る限りでも大手企業の営業のスペシャリストや新規事業開発責任者、IT分野の研究者やUX分野の大学講師など、さまざまなバックグラウンドの人がパートナーとして活躍しています。
一般的には「IBMはプロパー社員が多く、中途は少ない」というイメージがあるようですが、ことコンサルティング分野においては全くそんなことはありません。何らかの高い専門性を持ち、それを武器にしながらIBMの豊富なリソースを使って新しいビジネスを生み出したいという気概のある人ならば、すぐに活躍していただけると思いますね。
「中途入社者が活躍しているイメージがない」という声も耳にしますが、これも誤解です。私もそうですが、30代後半でパートナーの中途入社者もいます。周りを見ても他のコンサルティングファームと比べて抜擢スピードは遅くないと感じています。また、IBMでは、本人が強く望めばどんどん道が開かれます。新たにこの領域に挑戦したい、こんな役割も担ってみたいと思ったら、「私の専門性がこう活かせるから、ぜひ任せてほしい」などと手を挙げ情報発信すれば、意思が尊重される可能性は大。非常に柔軟な会社だと、改めて感じています。
日本IBMは今、変革の真っ只中にあります。さまざまなバックグラウンドを持った中途入社者が新しい風を吹き込むことで、変革を推進してほしいと願っています。
【日本アイ・ビー・エムの事業概要】
米国IBMの日本法人で、設立は1937年。日本におけるコンピューター関連サービスのパイオニア的存在。世界のグループ会社と連携を取りながら、幅広い顧客企業にビジネスコンサルティングからシステム構築、業務アウトソーシングまでを一貫して手掛け、プロフェッショナルサービスや最先端テクノロジーを提供している。
- 設立:1937年6月
- 従業員数:非公開
- 資本金:1353億円(2015年9月30日現在)
- 売上高:8,810億3,400万円(2015年3月期)
早稲田大学卒業後、1998年にアクセンチュア株式会社に入社。IT戦略のコンサルティングやアウトソースを専門領域とし、シニアマネージャーとして多数のプロジェクトをけん引する。2013年4月、日本アイ・ビー・エムに参画。製造業を担当するインダストリアル・サービス事業部においてパートナーとして活躍中。現在は、アカウントパートナー、ソリューション提供パートナーという2つのミッションを背負っている。
-
Global Business Services部門 パートナー、アソシエイトパートナークラス
年収:応相談
勤務地 東京 業種 IT・インターネット > SIer
コンサルティング > コンサルティング・シンクタンク職種 コンサルタント > 戦略コンサルタント
ITコンサルタント > システムコンサルタント
IT・インターネット > PM(WEB・オープン系)本求人は募集終了しました。
担当ヘッドハンターの目線
織田 直子氏株式会社リクルートキャリア コンサルタント

お茶の水女子大学卒業後、大手独立系SIerに入社。ERPコンサルタントとして製造業向けSAP R/3導入の大規模プロジェクトで会計領域を担当する。その後、リクルートキャリアに転職し、金融機関(監査法人、生損保、M&Aアドバイザリー、投資顧問)担当の法人営業を経験、MVPを獲得するなど活躍。その後ハイキャリア層のサーチ部門に異動しIT、コンサルティング業界の担当として約9年、転職支援に従事する。幅広い業界、職種、ポジションでの転職支援実績多数。
自身のステージを広げつつ
「一つ上のコンサルティング」を経験できる環境
世界有数のグローバル企業であるIBM。強固なビジネス基盤とブランド力を持つ一方で、新たなビジネステクノロジー領域にも積極的に投資し、ビジネスアプローチを強化するなど、変革に注力しています。
それに伴い、数年前から中途採用も積極化しており、「プロパー社員が強く、中途社員は声を挙げにくい」といった印象はすでに過去のものになっていると感じます。コンサルタント一人ひとりの裁量の範囲も広がっているうえ、浅野様のように30代でパートナーとして活躍している人も多数。他のコンサルティングファームと比較しても早いステップアップが期待できるため、転職先として非常に魅力的な環境だと感じています。
パートナーの役割は、顧客企業のビジネスの成長にこだわり、価値創造のために深くコミットすること。パートナーに期待されるビジネスインパクトは大きく、ある意味リスクと捉える人もいるかもしれませんが、「ワンステップ上のコンサルティング」を経験できるチャンスとも言えます。その過程でマネジメントスキルも磨かれるでしょう。
IBMの豊富なリソースを思う存分活用しつつ、世の中にまだないビジネスを自ら生み出せる環境は、そうありません。専門性を武器にさらに活躍のステージを広げ、ステップアップしたい人には、最適の環境でしょう。