UiPath株式会社

2017年2月、世界的RPAベンダー・UiPath(ユーアイパス)の日本法人が設立された。それに伴って、現在、日本のビジネスをともに大きくするコンサルタント・エンジニアの積極募集を行っている。そこで代表取締役CEOに就任した長谷川康一氏に、RPAの詳しい話や募集の背景、活躍イメージ・求める人物像などを伺った。

2017年2月、デジタル化と働き方改革に必須のゲームチェンジャーツール・RPAのグローバルリーディングカンパニー「UiPath」が、いち早く日本に上陸

まずはRPAについて、詳しく教えてください。

「RPA」は、現在グローバル規模で注目を浴びているテクノロジーの1つです。RPAとは「ロボティック・プロセス・オートメーション」の略で、人に代わってルーチンワークなどの作業を極めて効率的に自動化するツールのことです。たとえば、企業に新入社員が入社すると、人事部では入館証システム・人事台帳・給与システム・キャリアマネジメントシステム・ITアクセス等と、最低でも5つのシステムに社員情報を入力するケースが見られます。RPAを使えば、これが1回の処理で済みます。最近では、こうした定型業務だけでなく、社内のさまざまなシステムにアクセスして、営業支援のための売上・利益レポートを瞬時に作ったりすることも可能です。一度プロセスを組んでしまえば、ロボットが本当にさまざまな作業を必要なタイミングで行ってくれます。

なぜ今、RPAが注目されているかといえば、3つの面で、世の中の流れを大きく変える「ゲームチェンジャー」になりうるツールだからです。1つ目に、RPAは、企業の「デジタル化」を加速させるために必要である現場での自動化に際し、重要な役割を果たします。EUC(エンドユーザーコンピューティング)で管理している情報、紙の資料や会議の議論をデジタル情報としてシステムに保存でき、PC画面から自動的にデータの呼び込みが行えるようになってくるからです。
このデジタル化が進むと、AIをより有効に使えるようにもなります。企業がRPAを使いこなすようになれば、社内でのデジタル情報の蓄積とアクセスが容易になりますから、AIのより効果的な使い道もいろいろと見えてくるはずです。いま話題になりつつある「コグニティブ(自ら理解・推論・学習するコンピューティング・システム)」を実現する上でも、RPAが欠かせません。人が「請求書を出してください」と伝えたときに、請求書を出す処理は、さまざまなシステムと連携してRPAが働いている必要があるのです。

2つ目に、RPAは「働き方改革」を大きく前進させる力を秘めています。私たちのRPAツールは、Computer Vision(人間の眼のように動作し、さまざまなシステムへのアクセスを可能にする)と、直感的に操作できるワークフローの作成支援機能により、RPAでできる範囲と生産性をドラスティックに向上させています。このツールの活用により、本社機能のいろいろなレベルでの業務の自動化が可能になってきます。ビジネスパーソンの皆さんは、クリエイティブな作業や対話などにもっと時間を使えたり、勤務時間を今よりもっと短くしたりすることができます。

3つ目に、RPAは企業の「システム投資効率」を飛躍的に高めます。現在、企業において、情報システムは非常に重要な役割を果たす、大事な資産です。この情報システム資産の中には、過去に作られ、いくつかの理由で変更が難しいものもありますが、RPAにより、この資産に対する画面への入出力、マニュアル操作を自動化することができます。また、RPAを使えば、既存のシステム投資への使い勝手を向上し、機能性を高めると同時にシステム間の連携を構築できます。情報システム部のリーダーの方にとっては、既存のシステム資産の有効活用は解決しなければならない課題の1つであるはずです。RPAは、エンドユーザー側とシステム側の双方の観点から役立つツールとなります。

デジタル化・働き方改革・システム投資効率の3点で、RPAは企業を大きく変える可能性がある。だからこそ今、多くの企業が注目しているのです。

UiPathのロゴ

では、UiPathについて詳しく教えてください。

UiPathは2005年に設立されたRPAのグローバルリーディングカンパニーの1つです。現在はイギリス、アメリカ、ルーマニア、インド、シンガポール、香港、オーストラリア、そして東京に拠点を持ち、全世界で150を超えるパートナーと提携し、350以上のお客様(うち60%は売上高100億ドル以上)にサービスを提供しています。日本法人を設立したのは2017年2月ですが、すでにトップクラスの金融機関をはじめとして、日本を代表する大手のメーカー、商社、広告会社、電力会社、運輸会社等のお客様にUiPathを使っていただいています。

UiPathが優れている点をお話ししますと、第一に、マイクロソフトオフィスのオフィスプロダクトのアウトプットをはじめとして、ウェブブラウザ上のデータ、デスクトップアプリケーション、citrix、メインフレームの画面情報まで、社内のあらゆるシステムのデータを取り込めることが大きな競争優位性です。私たちはこれを「コンピュータービジョン」と呼んでおり、基幹系のシステムに対応できる点は、高く評価されています。第二に、直感的でわかりやすい「ユーザーフレンドリーなインターフェイス」です。これによって、最終的にエンドユーザーが自分たちでプロセスをデザインし、さまざまな作業の自動化を進めることができます。第三に、スモールスタートでの導入から、最終的にはエンタープライズレベルの大規模利用まで可能な「導入の柔軟性」があります。第四に、拡張性の高い「オープンプラットフォーム」が挙げられます。UiPathは、2017年にCogxのAI Awardを受賞しましたが、これは弊社のプラットフォームがAI/Cognitiveと実際に連携できることが評価されたものです。

長谷川 康一氏と安来 裕爾氏

なぜこのタイミングで、日本法人を設立したのですか?

私たちはグローバルのリーディングベンダーの中でいち早く日本法人を設立しました。
それは、日本を最重要投資拠点と考えているからです。実は今、UiPathグローバルの中で最も人材・資源が投資されているのは日本なのです。

その理由は2つあります。1つは、グローバルの中でも日本のRPAマーケットが大きくなるという確信が、私たちにはあるからです。私も実際に日本のお客様と毎日接していますと、RPAに対する関心と熱意を強く感じます。もう1つは、日本企業の業務プロセスは極めて洗練されており、お客様に対するサービスレベルが非常に高く、細かなミスも許されないからです。日本企業が要求している業務プロセスの品質にもしっかり応えられるツールに鍛え上げていけば、 世界中のどのお客様にもUiPathを満足していただけると考えています。言い換えれば、日本市場で支持されることが、グローバルで圧倒的に評価される秘訣だと考えているのです。つい先日も、海外のベンダーとたくさんお取引のあるお客様から、私たちの対応の速さと、日本に対する取り組みについて高く評価していただきました。

RPAというデスラプティブなテクノロジーを先進的な日本企業に次々に導入し、さらなるキャリアアップを計りたい方へ

入社する方にどういった活躍を期待していますか?

皆さんにお伝えしたいことは、UiPathは日本では立ち上がったばかりのスタートアップ企業ですが、すでに主要な金融機関、メーカー、商社、広告会社、電力会社、運輸会社等の企業様への導入を開始しています。採用も、現時点から日本のリーデイング企業になるために、トップクラスの人材を求めているということです。コンサルタントもエンジニアも広く人材を募集しています。

コンサルタントの方には、コンサルティングファームやシステムベンダーの方々と協力しながら、お客様の「クライアントソリューション」に取り組んでいただきます。UiPathを導入して、いかに働き方改革、デジタル化を実現していくかをチームで検討する中で、キーメンバーになっていただきます。先ほどもお伝えした通り、すでに何社ものお客様がクライアントになっており、お願いしたい仕事はいくらでもあります。エンジニアの方には、お客様のプロジェクトをUiPathで実現するために、アーキテクチャ構築、テクニカルスタンダード策定、ツールを使ってのロボットプロセス設計、開発サポート、トレーニングなどをお願いしたいと考えています。ルーマニアやイギリスなどの開発エンジニアたちと頻繁にコミュニケーションを取りながら、日本のお客様のために皆さんの能力を存分に発揮していただけたらと思います。

長谷川 康一氏

どのような方を求めていますか?

大きく3つの能力を求めています。1つ目は「洞察力と情熱」のある方です。相手の話をよく聞き、相手の考えや思いによく注意を払い、何をすればよいのかを洞察できる方。そして、やるべきことが見えたら、それを情熱的にデリバリーできる方を必要としています。2つ目に、私たちは「グローバル人材」を必要としています。これは、単なる英語力にとどまりません。UiPathによるRPAおよびAI/Cognitiveへの発展というグローバルなinitiativeを、日本のお客様にベストな形で提供し続けることがgoalです。

3つ目に、「アントレプレナー」であっていただきたいと思います。私たちは、ビジネスとしてUiPathがお客様のデジタル化と働き方改革をサポートし、UiPathを日本のリーデイングカンパニーにする設立メンバーを求めています。またソサイエティーの一員として、UiPathはRPAによって社会に貢献したいと強く願っています。そのため、ある教育機関では、ツールの無償提供による自動化を始めました。今、RPAにできる可能性についても検討を進めており、複数の社会貢献型のプロジェクトの準備に入っています。こうした社会向けのアイデアなども自ら考え、喜んで進めていけるような方に来ていただけたら嬉しい限りです。

最後に読者へメッセージをお願いします。

私たちのグローバルリソースを活かして、RPAというデスラプティブなテクノロジーを先進的な日本企業に次々に導入し、ビジネスとソサイエティーに貢献したい方とお会いしたいです。オポチュニティはいくらでもありますから、そのなかのいくつかをガッチリ掴んでいただき、一緒に前に進んでいきましょう。

安来 裕爾氏

担当ヘッドハンターの目線

株式会社リクルートキャリア ハイキャリアグローバルコンサルティング部 シニアプロフェッショナル 安来 裕爾氏

1997年、現KDDI(国際電信電話)に入社。北海道でエリア営業、本社サービス企画部やソリューション推進部で、通信料金検討や通信事業者法対応、顧客向けインフラ運用企画業務などを経験。2001年、インテリジェンスに入社。キャリアコンサルタントとして、通信・ネットワークチームの立ち上げから、ITコンサル・SE・ネット業界全般を担当。2006年、リクルートキャリアに入社し、IT領域のキャリアアドバイザー、再就職支援事業への出向を経て、2011年より現在のハイキャリア・グローバルコンサルティング部で、IT職種のシニアプロフェッショナル職として個人・企業の両方を担当。主に年収800万円以上のお客様を担当するとともに、累計300社ほどの法人担当として、数多くの採用ポジションの転職を支援している。

今後5年、10年で急速に大きな組織になり日本でも知られた存在になっていく可能性が高い

「RPA」は、今やどのコンサルティングファームでも注力しているテクノロジーで、金融機関でもよく話題に上ります。通常、こうした「バズワード」は、バズワードであるうちはあまり関連求人が出ず、流行が落ち着いた頃に求人が盛んになることが多いのですが、RPAはまだバズワードのうちから求人案件が出ています。特に今回は、世界最大手RPAベンダーの求人で、関連募集のなかでも大注目の1つです。

私の目からすると、UiPathは明らかに「大企業の原石」です。今後5年、10年で急速に大きな組織になり、日本でも知られた存在になっていく可能性が高いでしょう。また、特にコンサルタントの方は、大手企業の経営層へのアプローチをしていただく機会が多くなります。そうしたアプローチに興味・関心がある方には、特にお勧めしたい案件です。それから、長谷川様がお話しされていたとおり、RPAはビジネスインパクトだけでなく、大きな社会的インパクトをもたらせるツールでもあります。その社会的意義の部分にも共感していただける方が最適ではないかと感じています。

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