
創業から116年。自動車産業の黎明期から内装部品メーカーとして歩みを重ねてきた 林テレンプ株式会社は、いま自らの立ち位置を見つめ直しています。CASEやEV化の進展により、クルマに求められる価値が大きく変化する中、従来の延長線上にある事業モデルだけでは、持続的な競争力を保つことが難しくなってきました。同社はこの環境変化を受け、音・光・空間を軸とした新たな価値創出へと事業の方向性を更新しています。その変革を支える重要な基盤として位置づけられているのが、組織と人材の在り方を見直す取り組みです。多様な人材が力を発揮できる環境づくりは、理念先行の施策ではなく、事業変革と一体で進められてきました。本記事では、人事総括を担う両角隆太郎氏の言葉を通じて、組織変革のそのプロセスについてご紹介します。
両角 隆太郎
新卒で電機メーカーに入社後、30年以上にわたり一貫して人事領域に従事。グループ内のB2B事業会社におけるCoE(Center of Excellence)機能の推進をはじめ、国内拠点での工場人事、HRビジネスパートナー(HRBP)など、事業と人材をつなぐ幅広い役割を歴任。林テレンプ入社直前には、事業会社のコーポレート人事責任者として、組織設計や人事制度の構築・運営をリード。2025年4月に林テレンプへ入社し、現在は人事総括として、人事戦略全般を統括。長年の経験を活かし、事業変革を支える組織・人材基盤の構築に取り組んでいる。
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| 年収 | 500~800 万 |
|---|---|
| 会社名 | 林テレンプ株式会社 |
| 勤務地 | 愛知県豊田市 |
| 職種 | その他生産技術(機械/電気/電子製品専門職) 自動車/輸送機器生産技術 機械生産技術 |
| 年収 | 500~800 万 |
|---|---|
| 会社名 | 林テレンプ株式会社 |
| 勤務地 | 愛知県豊田市, 愛知県豊田市, 愛知県刈谷市 |
| 職種 | 自動車/輸送機器研究開発 機構設計 筐体設計 |
| 年収 | 550~800 万 |
|---|---|
| 会社名 | 林テレンプ株式会社 |
| 勤務地 | 愛知県豊田市 |
| 職種 | その他機械/電気/電子製品専門職 |
| 年収 | 500~750 万 |
|---|---|
| 会社名 | 林テレンプ株式会社 |
| 勤務地 | 埼玉県さいたま市 |
| 職種 | 自動車/輸送機器研究開発 機構設計 筐体設計 |
目次
業界の変革期を、組織の進化で乗り越える

── 組織変革に取り組む背景や目的について教えてください。
林テレンプが組織と人材の在り方を見直すようになった背景には、自動車業界全体の構造変化があります。私たちは、独立系企業として、製造業と商社機能を併せ持つ内装システムサプライヤーというユニークな立ち位置で事業を展開してきました。現在では約3,850名の従業員を擁し、グローバル売上高も3,500億円を超える規模にまで成長しています。
一方で、グローバル化の加速や技術革新、顧客ニーズの多様化により、事業環境は大きく変化しています。EV化の進展によって車内の静粛性が高まり、内装に求められる価値も変わりました。フロアカーペットといった単一部品ではなく、音響やイルミネーションを含めた空間全体の体験価値をどう設計し、提供できるかが、競争力を左右する局面に入っています。
こうした変化に対応し、持続的な成長を実現していくためには、従来のやり方にとらわれない抜本的な見直しが不可欠でした。2020年頃から、事業変革と並行して、経営および人事の変革にも本格的に着手しています。
組織の面でも課題は明確でした。オーナー企業として長期視点で経営を行ってきたことは強みである一方、安定性の裏側として、受け身になりやすい文化や、失敗を避ける意識が根付いていた面もあります。グローバル市場で新たな価値を提案し続けるためには、従来の延長線上にある発想だけでは限界があると感じていました。
私たちが目指したのは、変化の激しい環境の中でも状況を正しく捉え、自ら考え、次の一手を打てる組織であり続けることです。そのために必要な人材や視点を逆算し、組織の前提条件や人材構成を見直していく必要があると考えました。
事業戦略を描くだけでは不十分です。それを実行に移すための判断軸や行動様式が、組織の中に備わっているかどうかが重要になります。そこで、人事制度や評価の考え方も含め、挑戦や試行錯誤を前提とした設計へと段階的に切り替えてきました。
人事改革で描いた変革のロードマップ

── 組織変革をどのようなプロセスで進めてきたのでしょうか。
組織変革を進めるにあたり、私たちが意識したのは、部分的な施策ではなく、段階を踏んで変革を積み上げていくことでした。制度だけを変えても現場は動きませんし、人だけを入れ替えても組織は変わりません。だからこそ、思想・制度・人材を一体で設計し、順を追って変えていく必要があると考えました。
まず1年目は、人事部門としてのビジョンを整理し、変革の方向性を明確にするところからスタートしました。どのような組織を目指すのか、そのために人事として何を担うのかを定義し、制度改革に向けた準備を進めています。変革の初期段階では、この「軸」を定めることが最も重要でした。
2年目には、その考え方をもとに、まず幹部層の人事制度から見直しを行いました。組織を変えていくうえで、意思決定を担う層の行動や評価基準を変えることが不可欠だと考えたためです。あわせて、人事システムも従来の国内パッケージからグローバル標準であるSAPへと刷新しました。これにより、評価や人材情報の基盤をグローバルで統一し、事業の変化に対応できる体制を整えています。
同時期から、キャリア採用の強化にも踏み込みました。経営層を含めて外部から人材を迎え入れることで、これまでにない視点や意思決定の質を組織に取り込む狙いです。実際に採用数は数年間で大きく伸長し、組織の中に変化の起点が生まれ始めました。
3年目には、一般社員や再雇用者を含めた人事制度全体の刷新へと進みました。等級・評価・報酬の見直しに加え、人材公募制度や抜擢任用の仕組みを導入し、意欲ある人材が挑戦できる機会を広げています。幹部層だけでなく、組織全体の行動や意識を変えていくフェーズに入ったといえます。
4年目には、制度を運用していく中で、対話の重要性がより明確になってきました。経営と人事、役員と現場、さらには労働組合も含め、立場を越えた対話を重ねています。単なる情報共有ではなく、価値観や課題認識をすり合わせるプロセスとして位置づけ、相互理解を深めてきました。
その中で打ち出したのが、「林テレンプは従業員を大切にする会社である」というHRコミットメントです。これは単なるスローガンではなく、経営として従業員に対してどのような責任を持つのかを明確にする意思表示でもあります。変革を進めるうえでの信頼関係の基盤として、重要な役割を果たしています。
こうした取り組みの中で実感しているのは、制度や仕組みを導入するだけでは、不十分ということです。現場でどう受け止められているのかを捉え、改善を続けていく必要があります。だからこそ次の段階では、変革を日常の中で回し続けるための仕組みづくりに取り組んできました。
仕組みで変革を回し続ける。可視化と対話が生む組織の変化

── 変革を継続させるために、どのような工夫をされていますか。
人事制度の刷新によって変革の方向性は明確になりましたが、それだけで組織が変わるわけではありません。制度をつくることと、それが現場で機能し続けることは別の課題です。そこで私たちは、変革を日常業務の中で回し続けるための仕組みづくりに取り組んできました。
まず着手したのが、組織の状態を可視化することです。約3年前からグローバル全体で従業員の会社に対する期待と満足度を測るエンゲージメントサーベイを導入し、従業員の声を定量的に把握できる基盤を整えました。仕組みの変革は、その影響が組織や現場に実感されてこそ意味を持ちます。そのため、サーベイを通じて変革がどのように受け止められているかを定期的に確認し、改善プロセスを回してきました。その結果、エンゲージメントはこの数年で着実に向上しています。
ただし、重要なのは数値そのものではありません。それを起点に対話を生み出すことに価値があります。経営層と現場では見えている景色が異なるため、価値観や課題認識をすり合わせる場が不可欠でした。サーベイ結果は経営層や各部門責任者と共有し、組織課題として議論を重ねています。その中で、経営側は「自責」の姿勢を示し、従業員には経営への参画意識を促すメッセージを発信してきました。労働組合も含めた対話を継続することで、全社としてのベクトルも徐々に揃ってきています。
こうした可視化と対話を継続的な行動につなげるために導入したのが、4か月サイクルで回すPDS(計画・実行・共有)の仕組みです。部長職から課長職までがミッションを持ち、アクションプランを策定し、実行と振り返りを繰り返す。経営ボードが進捗をモニタリングすることで、変革は一部の施策にとどまらず、日常業務の中へと組み込まれていきました。
変革の過程では、壁や困難に直面する場面も少なくありませんでした。一度の施策で状況が変わることはなく、現場での納得や理解を得るには時間がかかります。それでも対話を止めず、現場の声を拾い続け、フィードバックを次の打ち手に反映する。この粘り強い積み重ねが、組織の変化を支えてきました。
変革を加速させる環境整備とキャリア採用

── 変革を推進するうえで、働く環境の整備にはどのように取り組まれてきましたか。
制度や仕組みの整備と並行して、私たちは働く環境そのものの見直しも進めてきました。日々過ごす環境が変わらなければ、行動の変化は定着しないと考えたためです。ノートパソコンの全社配備やオンラインツールの活用を進め、業務の進め方をアップデートしてきました。オフィスや共用スペースについても、部署や立場を越えた対話が生まれやすい設計へと見直しています。こうした取り組みは、単なる環境改善ではなく、「会社が変わろうとしている」という実感を現場に届けるための重要な要素でした。
もともと当社には、人に親身に寄り添う風土があります。そこに仕組みと対話が重なったことで、異なる意見や新しいやり方を受け止める余白が広がってきました。この変化が、次の段階であるキャリア採用の機能にもつながっています。
── キャリア採用をどのように変革の推進力につなげていますか。
キャリア採用は、単なる人員補充ではなく、変革を前に進めるための重要な手段と位置づけています。実際に、コロナ前と比較して採用数は約4倍に増加しており、経営層を含めて外部からの人材を積極的に迎え入れてきました。幹部職や管理職層にも採用を広げることで、組織に新たな視点と意思決定の質を取り込んでいます。
象徴的な例として、IT部門に管理職として入社した人材がいます。自身の専門性を活かし、生成AIの社内活用を推進する取り組みを主導しました。全社員向けの講座を実施し、役員も巻き込みながら、技術を実務に落とし込む流れをつくっています。特定の役割にとどまらず、自発的に行動し、周囲を巻き込みながら変化を生み出していく。その姿勢が、現場の空気や意思決定にも影響を与えています。
こうした事例に共通しているのは、外部からの知見が組織の中で自然に機能している点です。各職場が自分たちの課題を起点に必要な人材を考え、採用につなげる。意欲や専門性を持つ人材が、年齢やバックグラウンドに関わらず活躍できる環境が整ってきました。
私たちが求めているのは、変革を自分事として捉え、行動できる人材です。役職に関わらず課題を見つけ、自ら動き、周囲を巻き込みながら前に進める。その中で、マネジメントの役割も自然と担っていくことになります。
年次や肩書きにとらわれず、意欲と行動を重視する。その考え方のもと、20代から50代まで幅広い人材がそれぞれの持ち場でリーダーシップを発揮し始めています。人事制度と組織の前提を見直してきたことで、変革を具体的に前に進める人材が着実に増えてきました。
変革の途中にある今だから、挑戦できることがある

── 今後の展望について教えてください。
私たちが目指しているのは、変革を一過性の取り組みで終わらせない組織です。環境変化に適応するだけでなく、自ら考え、次の打ち手を生み出し続けられる状態を維持することに価値があると考えています。
そのため、人事制度や配置、育成の仕組みも固定化せず、事業のフェーズに応じて見直しを続けていきます。今後は職域を越えたキャリア形成にも本格的に取り組み、個人の志向や強みを活かしながら、組織全体の力へとつなげていく方針です。
安定した事業基盤の上に、変化を受け入れ続ける柔軟性を重ねていく。歴史を持つ企業でありながら、常に更新され続ける組織でありたいと考えています。
── この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。
林テレンプは、長い歴史と安定した基盤を持ちながらも、いままさに組織と事業をアップデートしている最中にあります。この変化の中で、自分の経験や知見を活かし、価値を発揮していきたいと考える方にとっては、役割の余地が大きい環境です。
求めているのは、完成されたスキルや肩書きではなく、変化を自分事として捉え、一歩踏み出せる姿勢です。与えられた枠の中で成果を出すだけでなく、自ら機会をつくりにいく。そのプロセスにこそ、仕事の手応えや成長実感があると考えています。
変革の当事者として関わりながら、自身のキャリアも前に進めていきたい。そう感じていただけた方には、ぜひ一度このフィールドに触れていただきたいと思います。

林テレンプ株式会社が募集している求人はこちら
| 年収 | 500~800 万 |
|---|---|
| 会社名 | 林テレンプ株式会社 |
| 勤務地 | 愛知県豊田市 |
| 職種 | その他生産技術(機械/電気/電子製品専門職) 自動車/輸送機器生産技術 機械生産技術 |
| 年収 | 500~800 万 |
|---|---|
| 会社名 | 林テレンプ株式会社 |
| 勤務地 | 愛知県豊田市, 愛知県豊田市, 愛知県刈谷市 |
| 職種 | 自動車/輸送機器研究開発 機構設計 筐体設計 |
| 年収 | 550~800 万 |
|---|---|
| 会社名 | 林テレンプ株式会社 |
| 勤務地 | 愛知県豊田市 |
| 職種 | その他機械/電気/電子製品専門職 |
| 年収 | 500~750 万 |
|---|---|
| 会社名 | 林テレンプ株式会社 |
| 勤務地 | 埼玉県さいたま市 |
| 職種 | 自動車/輸送機器研究開発 機構設計 筐体設計 |
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。