
寝具市場で低反発が主流だった時代、エアウィーヴは高反発という異なる選択肢を提示した。沈みこむのではなく、反発力で支えるという発想である。その発想はやがてトップアスリートの支持を得て広がり、「睡眠の質」を科学的根拠に基づいて追求する存在として、独自のポジションを確立していった。現在は海外市場への展開を進めるとともに、製品そのものにとどまらず、行政と連携した回収・再生の仕組みを整えるなど、より広い視点でのサステナビリティにも取り組んでいる同社。創業からの歩みと転機、そして現在地。エアウィーヴはいま何を見据え、どこへ向かおうとしているのか。創業者である代表取締役会長兼社長・高岡本州氏に聞いた。
高岡 本州(たかおか もとくに)
1960年、名古屋市生まれ。名古屋大学工学部応用物理学科を卒業後、慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程を修了。父が経営する日本高圧電気に入社し、1987年には米スタンフォード大学大学院で修士号を取得する。1998年に日本高圧電気代表取締役社長に就任(現・取締役)。2004年、伯父が率いていた中部化学機械製作所の経営を引き継ぎ、現在のエアウィーヴへとつながる事業転換を担った。
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| 年収 | 700~1000 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 東京都千代田区 |
| 職種 | 日用品/アパレル/インテリア法人営業 |
| 年収 | 900~1200 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 愛知県額田郡 |
| 職種 | 購買企画 |
| 年収 | 700~1000 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 愛知県額田郡, 愛知県名古屋市中村区 |
| 職種 | 日用品/アパレル/インテリア法人営業 |
| 年収 | 400~600 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 滋賀県長浜市 |
| 職種 | 生産管理 |
逆張りから始まった、価値創造の原点。
── まずは、エアウィーヴ誕生の背景から教えてください。
高岡:エアウィーヴの前身は、釣り糸や漁網をつくる機械を製造していた会社です。2004年に伯父の会社を引き継ぎ、釣り糸製造の技術を応用したクッション材を扱っていました。当時は消波材や衝撃吸収材などとして売り込んでいましたが、単なる“部材”としてしか見てもらえず、価値を感じてもらえないまま安く買い叩かれてしまう。経営は決して順調とは言えない状況でした。
そんな中で思い出したのが、20代の頃に経験した自動車事故です。それ以来、首が凝りやすくなり、長時間移動するときは低反発素材のU字型ネックピローで首を固定していました。ネックピローとしては優秀で、首を支えてくれる感覚はとても楽でした。一方で、身体を固定する構造が寝具には適しているのか、どこか疑問もありました。当時は低反発寝具が大きなブームでしたが、身体が沈み込みすぎて寝返りが打ちにくく、疲れが抜けにくいと感じることもあったのです。
その感覚と、会社にあったクッション素材が重なったとき、「この高反発の素材は寝具に転用できる」と直感しました。低反発が主流だった時代でしたが、流行に合わせるのではなく、自分たちが本当に良いと思える価値から出発したい。あえて逆方向から価値を提示してみようと考え、寝具市場への挑戦を決意しました。のちにこの素材は「エアファイバー」と名付けられ、私たちの事業の核になっていきます。
── 市場への入り方も特徴的でした。
高岡:寝具業界は新規参入が難しく、いきなり大型マットレスで勝負しても売り場を取れません。また、マットレスは購入サイクルが10年と長く、買い替え需要が生じにくい。そこで選んだのが、既存の寝具の上に重ねるマットレストッパーでした。買い替えではなく“買い足し”の発想です。
試行錯誤の末、2007年春頃、マットレストッパーが完成しました。「一晩寝てもらえれば、必ずこの弾力ある寝具の良さを理解してもらえる」――そう考え、友人や知人を中心に約200人へ無料で配り、寝心地を丁寧に聞いていきました。その中で、特にいい反応があったのがスポーツをやっている方々でした。身体のリカバリーやコンディションに敏感な方々がいち早く違いに気づいてくれたことで、「これは絶対に良い寝具のはずだ」という手応えを得ることができました。

売れない4年と、揺るがなかった自信。
── マットレストッパーを発売してから、事業が軌道に乗るまでには時間がかかったそうですね。
高岡:はい。マットレストッパーが完成したのは2007年ですが、最初の4年間はほとんど売れませんでした。良い反応はいただけていたものの、市場での認知はなかなか広がらない。正直、手探りの時期が続きました。それでも、「間違っていない」という感覚だけは持ち続けていましたね。
転機のひとつが、浅田真央さんとの出会いです。実は浅田さんは、トレーナーを通じてエアウィーヴの存在を知り、2009年頃から継続して使ってくださっていましたが、当時の私たちはそのことを知りませんでした。2011年の四大陸選手権へ向かう浅田さんの姿がテレビに映し出され、手の甲に「マットレス」と書かれているのが確認できた瞬間、本当に驚きました。身体に敏感なトップアスリートが自然に選んでくれていた。その姿に感銘を受け、浅田選手とのスポンサー契約を決断することになります。
このころから、加賀屋やJALをはじめとする一流の宿泊施設や航空会社での採用、百貨店での展開も少しずつ広がっていきます。着実に実績と売上を伸ばし、2010年に3.6億円だった売上高は、2012年には54億円、さらに2014年には110億円にまで成長。これまでの積み重ねがようやく実を結びはじめた感覚でした。
── 「オリンピック」という舞台は、御社にとってどのような転機になりましたか。
私たちにとってオリンピックは、これまでの歩みにおいて欠かせない存在です。特に東京2020大会の選手村への導入を機に、肩・腰・脚の三つに分かれ、体格や荷重バランスに応じて硬さを組み替えられる三分割構造でカスタマイズできるベッドマットレスが製品化しました。さらに、効率的に多くの選手に最適な寝具を提供する必要から、前身写真を2枚撮るだけで一人ひとりの体形に合ったマットレスの硬さパターンを提案するシステム「マットレス・フィット」も開発しました。これらの技術は現在、全国の販売店舗にも展開されています。
強調しておきたいのは、私たちが支えたいのはアスリートだけではないという点です。届けたいのは、「明日をベストな状態で迎えたい」と願うすべての人の良質な睡眠。大切な商談を控えたビジネスパーソンも、入試前夜の受験生も、子育てと仕事に向き合う人も変わりません。アスリートは身体に敏感だからこそ違いをいち早く実感し、その声が価値を証明してくれました。けれど本質は、特別な誰かのためではなく、翌日を本気で生きようとするすべての人の眠りを支えることにあります。エアウィーヴが目指しているのは、睡眠、生活を支える“インフラ”として届けることなのです。

「人」のサステナブルから、「製品」「社会」のサステナブルへ。
── 貴社が大切にしているサステナビリティの考え方について教えてください。
高岡:なぜ人は、毎日きちんと食事をし、眠るのか。それは、自分自身を持続させるためだと思うのです。人生を続けていくための、最も基本的な営みですよね。だからこそ、眠りを支える製品も、責任を持てるものでありたい。人の毎日を支えるものである以上、製品そのものも持続可能であるべきだと考えるのは、ごく自然なことだと思っています。
象徴的なのが、「エアファイバー」の“洗える特長”です。極細のポリエチレン樹脂を三次元状に絡み合わせた素材のため、水洗いが可能です。寝具の中材まで洗える特長は、清潔さを保てるだけでなく、結果として長く使い続けられることにもつながります。そしてそれは、廃棄の削減にも直結します。素材自体も、創業当初からリユースやリサイクルが可能なものを選択してきました。
── リユースやリサイクルの取り組みは、さらに広がっていますね。
高岡:はい。2024年からは、回収した製品を洗浄・検査し、「New Lifeエアウィーヴ認定リフレッシュマットレス」として販売しています。衛生面のハードルが高いとされてきた寝具のリユースですが、メーカー自らが品質を保証することで、安心して選んでいただける仕組みを整えています。また2022年からは、回収した製品を洗浄・再加工し、再びマットレスとして循環させる「水平リサイクル」にも取り組んでいます。
── 自治体との連携も進めています。
高岡:従来型のスプリングマットレスは構造が複雑なため、多くの自治体で「適正処理困難物」に指定されています。処理に手間やコストがかかることが課題です。自分たちが作ったものが、使い終わったあと勝手に処理され、粗大ごみになっていくのは無責任だと感じていました。だからこそ、寝具の製造だけでなく、その先の廃棄まで考えなければいけないと思ったのです。
ただ、この問題は一社で完結できるものではありません。回収や処理を担う自治体や事業者、地域住民と連携しなければ、循環の仕組みは機能しないのです。現在は茨城県つくば市や愛知県幸田町、大府市と連携し、購入時には自治体が費用の一部を補助し、環境配慮型マットレス普及を促進する取り組みを行っています。購入から手放すまでを視野に入れて設計することで、処分時の負担軽減につなげています。製造して終わりにしないこと。地域とともに廃棄まで責任を担うこと。それが、私たちの果たすべき役割だと考えています。

成熟と挑戦。両輪で進む現在地
── 現在のエアウィーヴは、どのようなフェーズにあると捉えていますか。
高岡:国内事業は、一定の成熟期に入ったと感じています。BtoC市場では三分割構造のマットレスへの進化を経て、ブランド・価格・チャネルを自社で統制できる体制が整いました。
一方、BtoB領域はこれから本格化します。ホテルや病院など長期使用を前提とする市場では、従来のスプリングマットレスが抱えてきた「洗えない」という構造的課題があります。私たちは「中材まで洗える」特性を軸に、その当たり前を更新していきたいと考えています。国内は強固な基盤を持ちながら、新たな領域へと拡張している局面にあります。
── 海外事業についてはどうでしょうか。
高岡:海外は、まさにこれから本格化する局面にあります。特に米国は、過去の経験を踏まえた再出発です。現在はロサンゼルスを戦略拠点とし、2025年にサンタモニカに直営店を出店しました。高級旅館「Nobu Ryokan Malibu」への導入など、地域の中で着実に認知を広げるべく、地道なブランディングに取り組んでいます。もちろん、2028年のロサンゼルス五輪は重要な節目ですが、それをゴールとは位置づけていません。一過性の話題で終わらせるのではなく、地域に根づくブランドへと育てていくことを重視しています。
── その先に見ている未来は何でしょうか。
高岡:私たちが目指しているのは、単なる事業拡大ではありません。世界における「睡眠の質」の基準を変えることです。いまも多くの国でスプリングマットレスが主流ですが、そこに「エアファイバー」という新たな選択肢を提示し、「睡眠環境は選べる」という認識を広げていきたいと考えています。
海外展開は、私たちの価値が世界で通用するのかを確かめる機会でもあります。厳しい市場に身を置くことで、技術もブランドも組織も鍛えられる。アメリカ市場は、その意味での試金石です。最終的に目指すのは、質の高い睡眠が特別なものではなく、どの国でも当たり前になること。世界中に「睡眠の質」という概念を浸透させることが、私たちの描く未来です。

一緒に、常識を更新する側へ。
── エアウィーヴで働く面白さはどこにありますか。
高岡:一番は、常に新しい挑戦があることです。国内には一定の基盤がありますが、海外やBtoB領域はまだ発展の途上にあります。正解が用意された市場ではなく、仮説を立て、自ら確かめながら前に進んでいく局面です。だからこそ、机上の理解だけでは足りません。自分の目で見て、体で感じ、判断できる人材が求められます。
そのため私たちは、社員が世界水準に触れられる機会を設けてきました。パリ2024大会での現地派遣も、その一例です。新卒を含む70〜80名の社員が選手村でのフィッティングを実施し、トップアスリートのコンディショニングへのこだわりを間近で体感しました。これは単なる配置ではなく、視野を広げるための“投資”。若いうちに本物に触れることが、将来の意思決定や挑戦の質を左右すると考えています。こうした環境整備は、これからも継続していきます。
── どんな方と一緒に会社をつくっていきたいですか。
高岡:大きく三つあります。一つ目は、強い好奇心。「本当にそうなのか」と問い続けられること。二つ目は、小さな一歩を踏み出す行動力。大きなジャンプである必要はありません。半歩でも前に進み続けられること。三つ目は、素直に学ぶ姿勢です。挑戦に失敗はつきものです。そうした場面で振り返り、次に生かせるかどうかが分かれ目になります。
エアウィーヴは、いまも新しい領域に挑み続けています。だからこそ、年齢や入社年次、スキル以上に、「実際に挑んでいるか」どうかを重視しています。先ほど挙げた三つの素養を備えた人には、役割やチャンスが次々と広がっていく環境です。
── 最後に、本記事をご覧の方へのメッセージをお願いします。
高岡:私は、「仕事とは究極の旅行」だと思っています。未知の場所に踏み出し、自分の前提が揺さぶられる。そうした体験の積み重ねが、人を強くしていく。エアウィーヴという会社も、いままさに旅の途中にあります。国内で築いてきた基盤を土台にしながら、次の挑戦へと踏み出している段階です。睡眠・寝具の領域には、まだまだ変えられる常識が残っているはず。そんな挑戦を自分ごととして引き受け、楽しめる人と、ともに歩んでいきたいですね。

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| 年収 | 700~1000 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 東京都千代田区 |
| 職種 | 日用品/アパレル/インテリア法人営業 |
| 年収 | 900~1200 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 愛知県額田郡 |
| 職種 | 購買企画 |
| 年収 | 700~1000 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 愛知県額田郡, 愛知県名古屋市中村区 |
| 職種 | 日用品/アパレル/インテリア法人営業 |
| 年収 | 400~600 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 滋賀県長浜市 |
| 職種 | 生産管理 |
| 年収 | 500~700 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 愛知県額田郡 |
| 職種 | 購買企画 |
| 年収 | 600~900 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 愛知県額田郡 |
| 職種 | 機械品質管理 |
| 年収 | 900~1200 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 愛知県額田郡 |
| 職種 | 需要予測 生産計画策定 生産管理 |
| 年収 | 450~750 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 東京都千代田区 |
| 職種 | 財務会計 |
| 年収 | 450~600 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 愛知県額田郡 |
| 職種 | 日用品/アパレル/インテリア法人営業 |
| 年収 | 450~600 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 大阪府大阪市淀川区 |
| 職種 | 日用品/アパレル/インテリア法人営業 |
| 年収 | 500~700 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 愛知県額田郡 |
| 職種 | 内部統制 内部監査 |
| 年収 | 600~900 万 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社エアウィーヴ |
| 勤務地 | 愛知県額田郡 |
| 職種 | 内部統制 内部監査 |
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