ご自身のスキルを過小評価している方が多い。実力に見合った転職を実現していただくために全力でサポートするのが、私の役割です!

実力があっても、アピールが十分でなければ、採用の選考を通過するのは難しい

私はこれまで、サプライチェーン全般の転職コンサルティングに携わってきました。特に重点的に関わったのは、自動車、重工業、ロジスティクス、化学といった領域の企業です。外資系も多く、スペシャリストからカントリーマネジャーまで、あらゆるレベルの採用と転職の支援をおこなってきました。

サプライチェーン分野の日系企業には優秀な方がたくさんいらっしゃいますが、その多くが外資系企業にはあまり採用されてきませんでした。私の経験では、ほぼ同じスキルの日系企業出身者と外資系企業出身者がいる場合、外資系の方が採用されるケースがほとんどです。最大の原因は、日系企業出身者の多くが、ご自身のスキルを過小評価しており、プレゼンテーションがしっかりとできていないためだと感じています。特に、外資系の場合は、たとえ実力があってもアピールが十分でなければ、選考を通過するのが難しい。結果的に、実力に見合った転職を果たせないケースもあります。これは実にもったいないことです。

私の主な役割は、転職希望者の方々と深く対話して、その方々のスキルを客観的に評価し、実力・適性・希望に沿って転職をサポートすることです。ご自身のスキルを過小評価している方には、「あなたは十分なスキルをおもちなのですから、面接の場でしっかりと伝えましょう」と励まします。日系企業出身者の場合、アピールをしっかりとおこなうだけで、転職が決まるケースも少なくありません。自分のスキルに自信を持ち、実力に見合った職に就く方々が増えることは、私の大きなやりがいです。

ディペン クワルさん

「より丁寧な質問、対話をしていただいたほうが得策です」と、クライアントに働きかけることも

一方で私たちは、企業の方々に対して積極的に働きかけることもあります。特に、面接の際に、より丁寧な質問、対話をしていただいたほうが得策だと感じるケースが珍しくありません。応募者と密度の濃いコミュニケーションを取るには、企業側も寄り添う姿勢が求められるのです。日本はただでさえ雇用の流動性が低く、人材が不足しているため、優れた応募者を逃すことは、企業にとって大きな損失につながります。これもまたもったいないことです。質問の仕方、対話の姿勢を少し変えるだけで、採用の結果が大きく違ってくることもあるため、柔軟なスタンスを持つことが大切です。

私たちは、企業の採用マネジャーとの直接的なやり取りも重視しています。「なぜABCの3つの条件が必要なのでしょうか」「ABが満たされていれば、Cのスキルがなくてもよいのではないでしょうか」といった具合に疑問をぶつけながら、採用要件や求める人物像を細かく確認していくのです。こうすることで、現場レベルの判断でNGと言われた際も、必要に応じて採用マネジャーの意見を仰げるようになります。実際、現場がNGでも、採用マネジャーがOKを出すというケースは少なくありません。企業にとって、一番の目的は全ての採用要件を満たす人材を採用することではなく、ビジネスの力となってくれる人材を採用すること。採用要件にあまりにもこだわりすぎると、企業が非常に優秀な人材を採用するチャンスを逃がす場面があります。採用マネジャーとの対話は、その機会損失を防ぐための必須プロセスの一つです。

ディペン クワルさん

実力のある方が正当に採用されるよう、今後もコミュニケーションの改善に力を尽くしたい

先ほど少しお伝えしたとおり、グローバル企業にとって日本市場は全般的に人材不足で、採用に苦労している企業がいくつもあります。特にサプライチェーンは、他国でも採用ニーズが伸びており、競争が激化している領域。品質保証や品質管理、生産管理など、日本で特に流動性の低い職種は、海外人材を日本語通訳付きで採用するケースもいくつか出てきているほど、人材不足が顕著です。英語力の高い日本人や、日本語ができる外国人が限られていることも、問題を大きくしています。

ただ最近は、サプライチェーン人材の意識も、グローバル企業へ向き始めており、英語が堪能で自己アピール力のある方々が、以前より多く見受けられるようになりました。グローバル企業に勤める日本人ビジネスパーソンも、おそらく今後は少しずつ増えていくでしょう。

私が今、最も力を入れたいと思っているのは、「実力のある人材が正当に採用してもらえる環境」の創出。企業と転職希望者のベストマッチを数多く生み出し、入社後も長く活躍してもらえる機会を数多く作ることです。これまでご説明してきた「自身の過小評価の改善」「企業の丁寧な質問や対話の促進」「採用担当マネジャーとのコミュニケーション」は、すべてそのためのプロセスと考えています。現在は、マネジャーとして、私自身だけでなく、メンバーにも同じ行動を奨励しています。

転職コンサルタントは、人をプロダクトとして扱い、言葉巧みに転職させているといった悪いイメージをもたれがちですが、私はそのイメージを改善したいと思い、一人ひとりのキャリアに貢献するコンサルティングを実現するために、ここまで邁進してきました。「現状に満足ではないけれど、転職するほどではない」とお考えのビジネスパーソンの方々も是非、一度相談に来ていただければと願っています。業界に精通した私たちが、キャリアに適切なアドバイスを提供いたします。もちろん、転職コンサルタントと会ったからといって、仕事を変える必要はありません。少なくとも私たちは、無理に転職をお勧めするようなことはしません。キャリアに悩んだときの良き相談相手として、サービスを活用して頂ければと思います。

ディペン クワルさん

ディペン クワルさん

ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社 サプライチェーン インダストリアル マネジャー

ディペン クワルさん

ネパール出身で、日本の大学を卒業後、国内大手アパレル企業に入社。2年ほど店舗マネジメントを経験した後、転職コンサルタントという仕事の存在を知り興味をもつ。ヘッドハンティング会社や人材紹介会社の面接をいくつもおこない、徹底的に業界を研究。ロバート・ウォルターズ・ジャパンの社員にも15名ほど会って話した上で、「従業員のパッションを重視し、頑張っていれば、たとえ結果が出なくても周囲がサポートしてくれる会社」、「企業や転職希望者との長期的な信頼関係を最も重視している会社」と感じ、2011年4月に同社へ入社。以来、サプライチェーン領域の転職コンサルタントとして活躍を続けている。

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