あらゆる企業が、これまで以上に従業員の能率や効率を向上させる方法を模索し、従業員たちがより早く、賢く、最適に働くために役立つような技術を見つけようとしています。他社よりも優位に立つ方法を、いつも探しているのです。
あらゆる企業が、これまで以上に従業員の能率や効率を向上させる方法を模索し、従業員たちがより早く、賢く、最適に働くために役立つような技術を見つけようとしています。他社よりも優位に立つ方法を、いつも探しているのです。
※参考資料
なぜ1日8時間の労働に固執しているのか?
あらゆる企業が、これまで以上に従業員の能率や効率を向上させる方法を模索し、従業員たちがより早く、賢く、最適に働くために役立つような技術を見つけようとしています。他社よりも優位に立つ方法を、いつも探しているのです。
では、なぜ多くの企業や起業家が1日8時間の労働に固執しているのでしょうか。
これを疑問に思うのはいいことです。Buffer社の共同創立者であるレオ・ウィドリッチはこの疑問に回答しています。以下は1日8時間労働のよくない点や、長時間労働をせずにより生産的に働く方法についてのウィドリッチの見解です。
私たちはまず、Buffer社で雇用した優秀な人材に、1日8時間働かせることをやめさせました。1日8時間労働が自然に反した行動であると思っただけでなく、1日のなかで達成すべき仕事に対して非生産的であるように感じたからです。
しかし未だに、平均的なアメリカ人は1日8.8時間働いています。このグラフは労働統計局が正式に出している統計結果です。
統計結果はこの通りです。しかし、労働者が平均して1日に何時間働いているかを知ったとしても、労働者がその1日の労働時間内でどれだけ効果的かつ生産的に働いているかを知ることはほとんどできません。仕事のアウトプットは、その人次第なのです。1週間に4時間しか働いていない人にも、1日16時間働いている人にも、サクセス・ストーリーは存在します。そのため、1日の最適な労働時間がどの程度なのかを知ることは難しいのです。
そこで私は、成功と幸せのための最適な業務時間について、勘で決めるのではなく、調査を行いました。
さあ、見ていきましょう。
そもそも、なぜ1日8時間労働なのでしょうか。
典型的な1日の労働時間は約8時間です。しかし、どのようにしてそうなったのでしょう。答えは、産業革命の誕生に隠されています。
18世紀後半、企業は機械を24時間年中無休で、最大限に動かそうとしていました。そうなると当然、労働者も長時間働かなくてはいけなくなりました。こうやって、1日10~16時間働くことが当たり前となっていったのです。
しかし、この長時間労働の日々は、長くは続きませんでした。すぐに、ロバート・オーウェンという勇敢な男性が、労働者を1日8時間以上は働かせないという運動を起こしたのです。「8時間働き、8時間娯楽に使い、8時間休養する」というのが、オーウェンのスローガンでした。
ですが、オーウェンの努力にもかかわらず、後にヘンリー・フォードが実際に行うまで、この1日8時間労働は実施されなかったのです。
「1日8時間労働を実施した最初の企業はフォード・モーター・カンパニーです。1914年のことでした。標準的な1日の労働時間を8時間に短縮しただけではなく、労働者の賃金も2倍にしました。これは多くの産業に衝撃を与え、結果的にフォードでは、労働時間を短縮したにも関わらず、同一労働者による生産性は高まり、また、利益が2年で2倍になりました。
このことが、他企業に労働時間の短縮を促し、労働者の1日の労働時間を8時間とすることが基準となっていったのです」
つまり、私たちが1日8時間働く理由は、科学に基づいているわけではありません。ただ、1世紀前に行われていた、効果的に工場を運営するための慣例に基づいているにすぎないのです。これは、現在の創造的な経済には不適切といえます。現代において焦点を当てるべきは時間ではなく、エネルギーだと、作家のトニー・シュワルツは語ります。「あなたの時間ではなく、エネルギーを管理しなさい」と。
私たちは、毎日4つの違う種類のエネルギーを管理する必要があるとシュワルツは説明しています。
身体的なエネルギー:どれくらい健康か
感情的なエネルギー:どれくらい幸せか
精神的なエネルギー:どれくらいうまく何かに集中できるか
魂のエネルギー:どうしてこれを全てするのか、目的は何か
機械は直線的に動き、人間は循環的に動きます。
自然の流れに逆らわず、効果的に働くのならば、ウルトラディアンリズムのサイクル(90分刻みの体内リズム)に重点を置くべきです。
私たちがあるタスクに対して集中できるのは90~120分と、一般的には言われています。その後は20~30分の休憩が必要です。休憩をとり、元気を取り戻すことで、次のタスクに対し、高いパフォーマンスを達成できます。以下はウルトラディアンリズムを表したものです。
そして考え続けるのではなく、私は「8時間で何ができるのだろう」と考えるようになりました。「90分という時間のなかで何ができるのだろう?」と。
生産性の高い仕事をするための基本:集中する
すべてを90分に分けるということがわかりましたね。では、この90分をさらに細かく見ていきましょう。ジャスティン・ガードナーの驚くような研究プロジェクトによると、私たちの脳は二段階のプロセスを用いています。
感覚を高める
状況や配置を描いたり、それらをすべて取り入れたりします。そして注意を向ける必要があるものにフォーカスします。これは“ピントのぼやけた写真の焦点がゆっくりと合っていく”ようなものだとライフハッカーで述べられています。
効果的な選択
これによってタスクを実際に拡大し、そうすることで私たちはミハイ・チクセントミハイの言う「フロー体験」の状態に入っていくことができます。このときに実際にタスクに取り組むということが起こります。次の図を見ればよく分かるはずです。
図Aは、タスクが1つだけのときの脳の状態で、本当に重要なもの(黄色)と集中を妨げるもの(青色)を区別することができています。
図Bは、一度にたくさんのタスクが与えられた状態で、このとき私たちの脳は注意散漫になりやすく、実際のタスクと集中を妨げるものが結びついています。
重要な結論として、ガードナーは私たちがすべきことをこのように提案しています。
・仕事をする環境では注意散漫にならないよう、マルチタスクはやめること
・1つのタスクしかないときにも、集中を妨げるものは取り除くこと
すごく正しいことだと思いませんか?
しかし、「毎日実行する」と言うのは非常に簡単ですが、実行しなくては意味がありません。以下は実践のためのアドバイスです。
生産性を高めるための4つのアドバイス
Buffer社で私は、日々のワークフローのなかに、研究をさらに上回る独自の4つの変化を取り入れました。こちらが私にとって最も効果的な方法です。
手動でタスクの関連性を増やす
集中力を維持するのは難しいかもしれませんね。特に締め切りがないときには。しかし、あなたの注意力のシステムを上手く使いこなし、報酬とともに自分自身の締め切りを設けることで、タスクの完了を劇的に改善することができると研究者のケイスケ・フクダ氏は述べています。
あなたの1日を90分の窓に分けましょう
1日に8、6、10時間働くことを考える代わりに、1日を4つか5つの90分の窓に分けましょう。そのようにすることで4つのタスクをより簡単に行うことができます。
休息をとる計画を立てましょう
「能力のある人は一番早く走る人ではなく、休息を最大限に生かせる人のことです。」とトニー・シュワルツは言います。多くの時間を仕事の計画に費やしてしまい、私たちは“どのように”休息するかということを忘れています。昼寝、読書、瞑想、おやつを食べるなど、エネルギーを再補給するために何をするか、まず計画を立てましょう。
「ゼロ・ノーティフィケーション」
私が実行している最高のアイディアの1つは、ジョエルの“ゼロ・ノーティフィケーション”というアドバイスです。集中を妨げる、電話やコンピューターの通知が一切出ないようにすることは大いに役立ちます。これまで実行したことがないなら、通知が出るあらゆる電子機器の電源を切ってみましょう。
さあ、次はあなたの番です。仕事を実行する最も良い方法は何だと思いますか?