ファストファッションから、長く使い続けることができる革製品へ、年齢を重ねていく中で大人の男性は身につけるアイテムにこだわります。革製品は使えば使うほど味が出てくるものであり、自分だけのオリジナル商品を育て上げる楽しみがあります。ここでは、革製品の主流となっている、革靴、革財布、革バッグのお手入れ方法について解説します。
ファストファッションから、長く使い続けることができる革製品へ、年齢を重ねていく中で大人の男性は身につけるアイテムにこだわります。革製品は使えば使うほど味が出てくるものであり、自分だけのオリジナル商品を育て上げる楽しみがあります。ここでは、革製品の主流となっている、革靴、革財布、革バッグのお手入れ方法について解説します。
革製品ができるまで
革製品は、動物の「皮」からできています。同じ読み方でも「皮」と「革」では意味が違います。身近にある革製品の臭いを嗅いでも動物の臭いはしませんよね。また、動物の皮をそのまま利用すれば、腐敗していくことになります。動物の「皮」を「革」にするためには、なめし加工が必要です。
なめし加工では、まず動物性の皮脂を取り除き、腐敗することを防ぎます。そして、植物由来成分であるタンニンや塩基性硫酸クロムを用いて、皮を丈夫で柔らかく加工します。これらのなめし剤は国や業者によっても調合が変わり、工程によって革製品の味わいが変わるのです。
革製品の種類
では、革製品には何の動物の皮が使われているのでしょうか。革製品を購入する際には、その革が何の皮なのかを知っておくこと、また素材によってどのような違いがあるのかを理解しておくとによって、こだわりも強くなっていくものです。
◎牛革
カウレザーと言われているのが牛革です。革製品として一番多く使われており、靴や財布など活用場面も多岐にわたります。カウレザーの中でも種類が複数に分かれています。牛革の中でも最も高価なのがカーフスキンです。カーフスキンは、生後6か月以内の牛の皮であり、薄くてきめ細やか、柔らかいのが特徴です。生産量が少ないため希少価値を高めています。次に高額なのがキップスキンです。生後6か月から1年以内の牛の皮で、カーフスキンよりは厚くて丈夫な革になります。
市場に一番多く出回っているのがステアと呼ばれる皮です。生後3か月から半年の間に去勢をし、生後2年が経過した牛の皮をステアといいます。一番厚くて丈夫な皮がブルと呼ばれるもので、生後3年以上経過したオスの皮のことを言います。
◎豚革
ピッグスキンと言われる豚革は、通気性に優れています。近くで見ると無数の穴があいており、豚の毛穴が革製品の通気性を高めています。国内だけで生産が出来ている革であり、通気性が良いため、靴の中敷きやバッグの内側によく利用されています。牛革よりも価値が高くありませんが、加工方法によって、高額になる豚革も登場してきています。
◎馬革
馬革は、コードヴァンとホースレザーに分かれます。コードヴァンは、一部の馬のお尻の部分からしか取れない皮で、非常に高価な革製品に使われます。希少性もさることながら、革の輝きや丈夫さから革製品のトップ素材であると言えるでしょう。一方ホースレザーは、とても柔らかいため衣類に利用される事が多くなっています。
◎その他革製品
ムートンとして知られている羊革は、強度は高くありませんが繊維が細かく、独特のぬくもりがあります。女性向けのブーツやインテリアなどに多く使われています。男としての力強さを演出するなら、ワニ革やヘビ革などがあります。
革靴の手入れ方法
ビジネスシーンで活躍する、革靴の手入れ方法をご紹介します。仕事の場面において、ふとした時に足元はよく見られるものです。靴磨きをすることで、仕事の運を引き寄せることができるとも言われており、革靴は重要な革製品の1つです。
◎ブラッシング
革靴のブラッシングは、出来れば毎日実施するようにしてください。外から持ってきたホコリや汚れを簡単に落としておくだけで、ツヤをキープさせることができます。日々のブラッシングをしていれば、靴を磨くのは月に1回程度念入りにやっておけば、綺麗に保つことができるようになります。月に一回の手入れの前には、ブラッシングをしっかりとかけるようにしてください。
◎クリーナーの利用
革靴のブラッシングが終わったら、次はクリーナーの利用です。布の切れ端などにクリーナーを付けて、靴全体の汚れを取り除きます。クリーナーを使っていると、日々の汚れだけでなく、以前塗り込んだクリームも同時に取れていくようになります。靴全体にムラを無くすためにも、丁寧に取り除くようにしましょう。また、購入してからまだ時間が経っていない場合は、クリーナーを利用せずともブラッシングで十分に汚れが取れる場合があります。ブラッシング後に汚れが目立っていない時は、クリーナーを利用せずに次の工程に進んでください。
◎クリームの塗り込み
クリーナーと同じように、クリームも布の切れ端に付けて靴に塗り込んでいきます。クリーナーと同じ布は使わないようにしてください。クリームを塗り込む時には、革に浸透させるように意識してください。靴全体に塗り込むことができたら、3~5分ほど放置して革に浸透するのを待ちます。ちょうど、もう片方の靴にクリームを塗り込んでいる時間が放置されている時間になるでしょう。
クリームを塗り込んだ後は、丁寧にブラッシングをしていきます。ブラッシングをする際には、あまりきつく革を擦らないようにしてください。丁寧にブラッシングをすれば、徐々に革に光沢が出てくるようになります。ブラッシングをしたら全体を見て、色合いにムラがないかをチェックします。
◎雨に濡れてしまった場合
大切な革靴を雨に濡れたまま放置しておくと、靴の形が悪くなってしまったり、シミになって跡が残ってしまったりします。雨に濡れた際には、家に帰ってすぐに表面の水滴を取り除きます。靴箱に濡れた靴をふき取るための布を常備しておくと面倒になりません。表面をふき取った後は、乾燥している場所で乾かすようにします。次の日に履く前、軽くブラッシングをすれば革を傷めることなく、綺麗な状態をキープさせることができます。
革財布と革バッグの手入れ方法
革財布と革バッグは手入れの方法は同じでいいでしょう。どちらも丁寧に手入れしておくことで、長持ちするだけでなく、良い色落ちをするようになり、革製品としての味が出てきます。
◎ブラッシング
靴と同じように、革バッグや革財布についているホコリを落とします。ブラッシングは軽く表面を触れるくらいで十分です。また、靴ほど汚れが目立つものではありませんからブラッシングするほどでもない時には、布でサッと拭くだけで汚れは綺麗に取り除くことができます。ホコリが残っていると、革が乾燥しやすくなり、思いがけないひび割れなどが起こってしまいます。毎日利用するものでも、日々汚れは取り除くようにしておくようにしましょう。
◎クリーナーの利用
革バッグや革財布には、思わぬ汚れが付くことがあります。ブラッシングや布ぶきで取れないような場合は、クリーナーを利用します。クリーナーは、アルカリ性が強いものを利用するとかえって革を傷めることになります。一番良いクリーナーを探すためには、購入したお店に確認するのが一番です。
◎クリームの利用
革製品の天敵である乾燥を防ぐために、定期的にクリームを塗り込むようにします。クリームを塗り込むことで、革製品に水分と油脂成分が残るようになり、外敵からも守ることができるようになります。クリームの利用は毎日でなくても良いでしょう。クリームを塗り込む度に、革バッグや革財布の風合いが変わっていき、オリジナリティを感じることができます
革製品の手入れまとめ
革製品の手入れを続けることで、自分だけの靴やバッグが出来上がります。手入れをするたびに、革の変化を感じることができ、手入れが楽しくなってくるでしょう。男の魅力アップに、革製品の活用をしてみてください。