中途採用の面接では、冒頭で自己紹介を求められることが多々あります。英語の面接でももちろん自己紹介をしますが、基本的には日本語面接と差異はありません。そこで、英語面接で押さえておきたい自己紹介のポイントや、職種・ポジション別の例文をご紹介します。
英語の面接に臨む前に知っておきたい自己紹介のポイント
まずは、自己紹介をする上で押さえておきたいポイントについて解説します。
面接担当者は自己紹介で応募者の人となりを見ている
自己紹介において面接担当者が知りたいポイントは、大きく「これまでどのような経歴を歩んできたのか」「今回のポジションにマッチするか」「コミュニケーションスキルはどうか」「他の応募者との違いは何か」の4つです。
面接担当者も、次の面接に進めるためには社内の人間にあなたがどういう人材なのかを説明しなければなりません。面接担当者にしっかり理解してもらえるよう、わかりやすく自己紹介しましょう。
面接担当者の反応を見ながら話す
部屋に入った瞬間(もしくはオンラインで繋がった瞬間)から面接は始まっています。「人の第一印象は出会って3秒で決まる」ともよく言われます。面接担当者の目を見て、笑顔で自己紹介しましょう。
実績は具体例を交えて伝える
外資系企業や海外の企業は、成果主義の場合が多いです。もちろん過程が評価されないことはないですが、それよりも実績を評価する傾向にあります。数的根拠を用いて、シンプルに過去の実績を伝えられる準備もしておきましょう。
他の応募者との差別化
面接担当者は複数の候補者から、誰が最も今回の職種内容や会社のカルチャーにフィットするかを見極めています。募集要項や会社で働いている人のインタビュー記事で予習し、それらにフィットする自身のキャリアやスキルをアピールしましょう。
面接担当者の合図後に自己紹介をする
一般的に、席に座ると面接担当者から「自己紹介をお願いします」と伝えられます。お願いをされたら、あらためて名前を名乗り、これまでの職歴を1~2分で端的に話しましょう。レジュメのサマリー(Summary)を暗記しておいてそのまま話すだけでも大丈夫です。
自己紹介についての質問
自己紹介で話した内容について、面接担当者から質問をされることがあります。質問に対してどのように返したら良いのか見ていきましょう。
経験やスキルなどについての質問
経験やスキルについての質問に対しては、必ず具体例を用いて答えましょう。
例えば、広告営業の経験を伝える場合、「私は広告営業として年間20社の顧客に対してコンサルティング営業を行ってきました。昨今ではXX社の○○○○というプロジェクトに参画し、●●●●という提案を行いました。結果として、前年比+YY%の結果を出すことができました。」といったイメージです。最初に結論を伝え、その後に具体例を話すようにしましょう。
長所や短所についての質問
募集要項に合う長所を選ぶようにします。例えば、営業職であれば「交渉術」や「問題解決力」をアピールしたり、事務職であれば「業務効率化」や「調整力」をアピールしたりします。これらも具体例を必ず付け加えて伝えましょう。
短所については、短所自体を伝えるというよりも、「その短所をどのように乗り越えようとしているのか」という姿勢を見られています。「○○〇〇といった短所がありますが、●●●●するようにしています。」と対応の姿勢を伝えましょう。
キャリアについての質問
これまでの経験に加えて、「入社したらどのようなキャリアを築きたいか」「どのようなことをやりたいか」という質問をされる可能性もあります。このとき、自身が今後やりたいことと今回の募集要項が合致すればするほど面接担当者の納得度も高くなります。また、管理職を目指したいのであれば、「最初は成果を出すことに注力し、3〜4年後にはチームマネジメントできる人材を目指したいと思っています」と展望を伝えてもいいでしょう。
職種・ポジション別の自己紹介例
最後に、職種別・キャリア別の4つの例文をご紹介します。ご参考にしてみてください。
営業職
I have been working for XXX corporation in the sales department for 5 years, and my current role is senior account executive, which I was promoted to in 2 years ago. My mission is to promote our products for SMB market, so I am managing inside sales team now. Before XXX corporation, I worked for YYY corporation in the sales department for 3 years.
I’ve had an interest in your company’s product for a while, I found this candidate this time and I’d like to apply for it.
(私はXXX社で5年間営業職をしておりました。SMB領域に自社製品を拡販するミッションを持っております。2年前にはシニアアカウントエグゼクティブに昇進し、現在はインサイドセールスのマネジメントも行っております。XXX社の前はYYY社にて3年間営業を行っておりました。以前から御社の製品には興味があり、今回募集要項を見つけたことをきっかけに応募させていただきました)
事務職
I have been working for XXX corporation in the sales operations for 3 years. I love coordinating and monitoring the work of both internal-sales and our suppliers.
Although I enjoy my current role, I feel I’m now ready for a more challenging assignment working for a global company, and this position really excites for me.
(私はXXX社で3年ほどセールスオペレーションに従事しています。私は社内の営業や社外のサプライヤーさんとの調整業務がとても好きです。現状の職務内容にも満足していますが、今後は御社のようなグローバルカンパニーでもチャレンジしてみたいと思っております)
マーケティング職
I have been working in two Japanese retail companies for 10 years in total. One is XXX, another is YYY. I have spent the last two years developing my skills in digital marketing.
As a digital marketing specialist, I have joined more than 5 projects in a year.
I recently worked on new product launch projects as a leader. My project team were able to exceed the demand by 20% against the target. I would like to challenge to work at a company that is right on the cutting edge of digital innovation.
(私は10年ほど日本の小売業で働いていた経験があります。1社目はXXX社で、2社目はYYY社です。ここ2年間はデジタルマーケティングのスペシャリストとして年間5つ以上のプロジェクトを担当していました。最近の新製品ローンチプロジェクトではリーダーを務め、目標値に対し20%を超えるデマンドを創出することができました。今後は御社のようなデジタル領域において革新的な企業でもチャレンジしてみたいと思い応募いたしました)
マネジャー経験者
I have been working for XXX corporation as a HR manager for 5 years and I am managing 3 section leaders as well as building a HR strategy with board members. Recently it’s decided that our company will be integrated with other company and that is the reason why I was looking for the new opportunity. After I read this job description, I felt I’d like to contribute to your company in organizing the company structure and developing the human resources because I felt deeply inspired by your corporate philosophy.
(私は人事部長として5年間XXX社で働いています。3つのセクションリーダーのマネジメントをしつつ、経営層と人事戦略を企画しています。昨今弊社が他の企業との統合が決まったこともあり、XXX社以外でのオポチュニティーも探していたところ、御社の求人を見かけ、御社の組織戦略や人材開発戦略に深く共感を受け、応募させていたしました)
【執筆者】
Mako(六角まこ)
大手外資メーカー、国内スタートアップで営業や営業企画を経て、現在は外資SaaSベンダーにてインサイドセールスチームのマネジメントに従事。
仕事もプライベートも充実させられるようなバランスキャリアをテーマに、キャリア論・転職術を発信中。