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楽天が、楽天グループの中核ビジネス「楽天市場」の変革キーパーソン、「4大ビジネスユニット/戦略マネジャー」という職種を複数名募集しています。三木谷浩史代表取締役会長兼社長と直接議論できるポジションです。その詳しい仕事内容や活躍イメージ、募集の背景などを、現在戦略マネジャーを勤めている武田正樹氏、大河原貴宏氏に伺いました。

ビジネスの急成長に、組織が追いついていない
内側から組織を変える人材が、何人いても足りないくらいだ

今回の募集職種について教えてください。

武田:楽天市場は2015年まで、全体を一つの大きなバリューチェーンと捉え、企画・運営を進めてきました。しかし、2016年1月からは、方針を大きく転換しています。楽天市場を「ファッション」「フード&ドリンク」「ホーム&ライフ」「リテール」の4領域に分け、それぞれのビジネスユニットが独自にマーケティングやクリエイティブを考え始める体制に変更したのです。

今回募集する「4大ビジネスユニット/戦略マネジャー」は、その4領域のいずれかに所属して、マーケティング、マーチャンダイジング、店舗、Webデザイン、SNSコミュニケーションなどの短期/中長期戦略を立案し、事業長、管掌役員、また場合によっては三木谷会長兼社長に直接提案・議論した上で、実行していくのが主な仕事です。

なお、基本的には戦略コンサルタントに似た職種で、高い問題解決力・論理思考力が必要とされるため、「戦略コンサルティング経験者」を求めています。

楽天のロゴ

なぜこの職種を求めているのでしょうか。

大河原:楽天市場がなぜ4領域に分かれたかといえば、本来は領域ごとに競合企業が違い、商況が違い、お客様が違い、求められる企画やクリエイティブが違い、ビジネスを進める上で必要な知識・スキル・モチベーションが違うからです。ファッションに特化したECサイト、フード&ドリンクに特化したECサイトがあった方が、お客様のご要望にフィットしたサービスを提供できることは間違いありません。そこで、各領域に適したバリューチェーンを新たに創り直しています。

しかし、4つの領域に分けるということは、単純に考えても、4倍の人員が必要です。実際、現在は、武田が「ファッション」と「フード&ドリンク」の戦略マネジャー、私が「ホーム&ライフ」の戦略マネジャー、「リテール」の戦略サブマネジャーを務めているのが現状で、まったく人材が足りていません。このままでは、一つひとつの領域をきめ細かく見ていくことは難しい。そこで、私たちと同じ立場の「戦略マネジャー」人材を募集しています。

このようにご説明すると、4領域で4名の戦略マネジャーがいればよいように見えるかもしれませんが、そうではありません。実際は、4領域のそれぞれに、複数の戦略マネジャーが必要なのです。例えば、「ホーム&ライフ」の中にも、インテリア、化粧品、健康食品、医薬品、家電、メディアなど、さまざまな商品群があり、やはりそれぞれ少しずつバリューチェーンが違って当然です。何人もの戦略マネジャーがいなくては、全領域をカバーすることはできないのです。

武田:少し別の見方をすると、これは「内側から組織変革を進めるキーパーソン」の募集です。楽天は創業以来、急成長を続けてきました。その急成長に、組織が追いついていないのが現状です。私や大河原のような元戦略コンサルタントの目から見ると、内側から組織を変える戦略マネジャーが何名いても足りないくらい、変革の必要な箇所があります。戦略コンサルタントの力が求められているのです。

コンサルタント経験者にとって、この職種に就くメリットは何でしょうか。

武田:1つは、三木谷がプレゼンテーションに直接コメントをしてくれるチャンス、三木谷と議論できるチャンスが多いことでしょう。 三木谷とのミーティングでは、毎回、思いもつかなかったような視点から指摘を受けることが多く、刺激に満ちています。もちろん三木谷の目は厳しいですが、「社内公用語英語化」でもおわかりの通り、積極的にリスクを取って、物事を変えていこうとするタイプですから、変革のチャンスは豊富です。三木谷のGOサインが出れば、すぐに実行に入っていけるスピード感や風通しの良さも、他社にはなかなか真似できないだろうと思います。それに、誰よりも事業のことを心配し、考え続けている三木谷の想いや姿勢に接するだけでも、ビジネスパーソンとして学ぶことが多くあります。

大河原:2つ目に、戦略コンサルタントが事業会社での経験を積む環境として面白いということです。特に、短期的成果へのプレッシャーが大きい点が、コンサルティングファームとはまったく違います。戦略コンサルタントは時間をかけて中長期視点で考える仕事ですが、ここでは、それに加えて、週次、月次でのビジネス成果を常に意識しなければなりません。それは、ビジネスでは極めて当たり前のことです。もし将来、主体的にビジネスを進めていくポジションに就きたいなら、こうした現実を避けることはできません。戦略コンサルタントが現実を知る上で、極めて優れたポジションだと思います。

武田:中長期視点で理想を描く戦略コンサルティング、短期視点でビジネスリアリティを追求するマネジメント。どちらも武器にできたら、将来、きっと良い経営者になれるでしょう。経営トップになることを目指しているような野心的なコンサルタントの方にとって、事業長や管掌役員、時に三木谷に直接提案できるポジションで、しっかりとビジネス経験を積めるというのは、大きな魅力ではないかと思います。

大河原:短期的プロジェクトを実際に動かしてみると、面白いのです。三木谷が出席しているミーティングでプレゼンして、OKをもらい、1、2カ月後に実行すると、すぐに反応がわかるのです。これはECビジネスならではのスピード感。成功すれば嬉しいし、失敗したら再チャレンジしようという気持ちになります。短期施策とはいえ、楽天くらいの企業規模になると、それなりに大きなチャレンジに取り組むこともできます。なお、楽天は皆がたくさん失敗している会社ですから、小さな失敗を気にする必要はありません。失敗から学んだ上で、また恐れずに挑戦すればよいのです。

さらに言えば、戦略コンサルタント経験者が、いきなり数千億円規模の部門を、自ら組織への影響力を発揮、成果を出すまでの“マネジメント”ができるケースは少ないはずです。大規模組織のマネジメントを通じて、これまで接する機会がなかったようなメンバーに関われるのも、魅力の1つではないかと思います。

武田正樹氏
ファッション、フード&ドリンク事業部
グループマネジャー 武田氏

日々、短期的なビジネスリアリティを追求しながら
中長期の方針を考えて、ビジネスを成功軌道に乗せていただきたい

入社後の活躍イメージを教えてください。

武田:仕事内容をもう少し具体的にご説明すると、4大ビジネスユニットの1つ、ファッション事業部では、現在、数千億円の売上を出しており、中長期でそれを2倍以上に拡大させる大きな目標を置いています。その目標に向けて、中長期的に、短期的に、それぞれ何をどうすればよいかを考えています。

変えられることはたくさんあります。例えば、30代男性と50代女性では、サーチの仕方がまったく違います。ユーザー全員が自然に、スムーズに商品を探せるECサイトが理想ですが、それを実現するのは簡単ではありません。着心地、価格帯、Vネック、チェック柄…。多種多様な検索ワードや検索ツールを用意する必要がありますし、UIやナビゲーションも工夫を凝らさなくてはなりません。他方では、InstagramなどのSNSやキュレーションサイトをいかに有効活用し、ユーザーにリーチしていくかを考えることも大切です。今後、どういった店舗を増やすのがよいかも考えた方がよいでしょう。もちろん、世の中のファッションの流れや、競合企業の動向チェックも欠かせません。こうした状況や要素を踏まえた上で、新たな企画を設計し、三木谷を説得して、マーケティングやクリエイティブなどのメンバーを巻き込んで実行し、モニタリングで検証する。つまりPDCAを回していくのが、戦略マネジャーの日々の仕事です。さらに、そのPDCAを回しながら、中長期的な視野に立って組織変革を進め、ビジネスを成功軌道に乗せていくこともミッションになっています。

大河原:正直に言って、数千億円規模のEC部門など、日本には他にほとんどありません。この先どうしたら成長できるかを知っている人は、ほぼ誰もいないのです。私たちは先駆者として、勇気を出して切り込んでいき、実験を行い、トライ&エラーを繰り返すほかにありません。その意味では最先端を行く仕事です。

また、ECには、メディア、販売、マーチャンダイジング、営業、物流、決済など、ビジネスの重要な要素が全部詰まっています。これほど面白いビジネスはなかなかないでしょう。しかも、日本のEC率はファッションで約9%、フードだと3%ほどに過ぎません。まだまだ成長の余地があるのです。入社したら、ぜひ組織変革とともに、ECビジネスそのものも楽しんでいただけたらと思います。

大河原貴宏氏
ホーム&ライフ、リテール事業部
グループマネジャー 大河原氏

どのような人材を求めていますか。

武田:コンサルタントから事業会社に来ると、短期的な成果へのプレッシャーなど、慣れないことがたくさんあるはずです。理不尽だと思うこともあるかもしれません。しかし、簡単にあきらめず、くじけずに、変革し続けようとするパッション、エネルギーをお持ちの方を仲間に迎えられたら、私は嬉しい。「いずれはどこかの企業で経営トップに立つ」というくらいの野心ある方が向いていると感じます。自分の力に自信をお持ちの方に、ぜひその力を発揮し、私たちを助けていただけたらと思います。

大河原:自分を振り返ってみても、戦略コンサルタントは物事をキレイに考え、理想を追求する傾向があると思います。しかし、事業会社でビジネスをするときは、マインドセットを変えなくてはなりません。理想だけで、現実を動かすことはできないのです。世の中には不合理なこともたくさんありますし、社内メンバーや取引先・パートナーが思ったように動いてくれないことがむしろあたりまえです。「楽天の社員は、なぜ私の言っていることがわからないのか」という姿勢ではダメなのです。内側から組織変革を実現するために、柔軟な対応、泥くさい対応をいとわない戦略コンサルタント経験者を求めています。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

武田:戦略コンサルタントも、本当は自らのコンサルティングで売上や利益が上がらなくては存在価値がないはずですが、仕事上、そうしたプレッシャーを感じる機会はありません。ところが、私自身がそうでしたが、楽天のような事業会社に来ると、売上・利益のプレッシャーがいかに大きいものかを毎日痛感することになります。これは、戦略コンサルタントが味わうことのない、とてもリアルで健全なプレッシャーです。毎日、この健全なプレッシャーを感じながらベッドに入れるというのは、幸せなことです。この幸せを共に味わってみませんか。

大河原:この規模の組織が、変革を最も必要としている時期に、そのど真ん中のポジションに入って、三木谷のような経営者と議論しながら物事を進めていけるチャンスは、滅多にあるものではないと思います。ピンときた方は、このチャンスをぜひ逃さないようにしていただけたらと思います。

武田:最後に、「社内公用語英語化」についてですが、今後、数十年働く上で、ビジネスで英語を使わないというのは、オポチュニティを確実に減らす選択肢です。今ここに来れば、もれなくビジネス英語を身につけられるのですから、それをチャンスと考えていただけたらよいのではないかと思います。

ボストンコンサルティング(在籍中2年はMBA留学)を経て2015年に楽天へ入社

アクセンチュア 通信ハイテク事業本部入社、戦略グループを経て2015年に楽天へ入社

内堀 由美子氏

担当ヘッドハンターの目線

株式会社リクルートキャリア キャリアアドバイザー 内堀 由美子氏

新卒では大手SIerに入社し、約4年半、金融機関向けのシステム開発を担当。2011年に現:リクルートキャリア社のグローバル×IT領域の両面コンサルタントとして入社。以後、ハイキャリア領域×ITの両面コンサルタント、インターネット業界の専任アドバイザーとして現在に至る。得意とする案件・領域はwebプロデューサー/ディレクター、デジタルマーケティング、デザイナー、ゲーム関連職など。

一度、楽天の方々とお会いしていただけたら
イメージがパッと変わるのではないか

正直に言って、戦略コンサルタントの方で、楽天を転職の選択肢として考えている方は少ないでしょう。従来の楽天の印象では、戦略コンサルタント出身者が活躍できるイメージは湧かないかもしれません。しかし、現在の楽天では、今回ご紹介したようなポジションが増えてきています。三木谷浩史代表取締役会長兼社長の周囲に、優秀な戦略マネジャーが何人も立ち上がってきているのです。武田様、大河原様がおっしゃっているとおり、事業会社での第一歩を踏み出したい戦略コンサルタントの方にとって、これは大きなチャンスだと思います。一度、楽天の方々とお会いしていただけたら、イメージがパッと変わるのではないかと思います。最初は気楽な気持ちでもかまいません。ご応募をお待ちしています。

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