昨今、オンラインや電話で面接をする企業が増えてきました。外資系や海外の企業でもこの風潮は同様で、英語などでオンラインや電話で面接をすることも少なくありません。今回は英語でのオンライン・電話面接に安心して臨めるよう、押さえておきたい流れ、ポイント、受け答え方法などをご紹介します。
英語のオンライン・電話面接の流れ
英語で行われる場合の一般的なオンライン面接と電話面接、それぞれの流れを見ていきましょう。大体の流れは日本語の場合と変わりません。
オンライン面接の場合
オンライン面接とは、web会議システムを使い、パソコン上で顔を見ながら面接をするスタイルを指します。まずは、オンライン面接の流れを解説します。
事前にweb会議システムのURLをもらう
オンライン面接が決まった時点で、面接担当者からweb会議用のURLが送られてくることが一般的です。もし面接の前日になっても送られてきていない場合は、問い合わせてみましょう。
2~3分前にログインをする
時間ちょうどではなく、少し早めにログインしておくと慌てずにすむのでいいでしょう。筆記用具や企業に提出した書類(レジュメやカバーレターなど)を手元に用意しておき、面接を進めながら困ったときに目を通せるようにしておくと安心です。
面接担当者に承認される
時間になると面接担当者が承認をしてくれ、会話ルームに入れるようになります。
最初の挨拶
オンライン面接の場合は、画面越しなので表情が鮮明に見えないこともあります。口角を上げ、笑顔で話すように心がけてください。
面接
対面での面接と同様に、あなたの人となりを知るために「自己PR」「志望動機」「転職理由」などを聞かれます。落ち着いて話すように心がけましょう。緊張したり回答にどうしても悩んだりしたときは、面接担当者に「レジュメを見てもいいですか?」と一声かけてから回答することも問題ありません。
また、面接の最後に「何か質問はありますか?」と逆質問の機会を設けられることがあります。面接担当者に質問したいことを事前に準備しておくと焦らずに臨めるでしょう。
そして面接の最後に、この後の選考はどのように進むのか聞いておきましょう。今日の面接の結果はいつ頃に連絡がもらえるのか、次の選考はどのようなことが行われるのかなど、確認しておくと安心です。
締めの挨拶
「本日はありがとうございました」と感謝の言葉を伝え、面接を終えます。
退室する
締めの挨拶後、どちらが先に退出したらいいのかというルールは特にありません。挨拶をした後、少し待っても面接担当者がこちらの退室を待っているようであれば、「失礼いたします」と告げて、先に退室をしましょう。
電話面接の場合
続いて、電話面接の流れを解説します。
電話をかける/受ける
自分が電話をかける側なのか受ける側なのか、事前に面接担当者に確認をしておきます。多くの場合は、面接担当者から電話をかけますが、もし自分がかける側の場合は、相手の電話番号を必ず事前に聞いておきましょう。
電話をかける場合も受ける場合も2~3分前には着席し、手元に筆記用具とレジュメやカバーレター、メモなどを準備しておきます。
最初の挨拶
人の印象は出会って3秒で決まると言われていますが、電話の場合は聴覚でしか判断できません。声の大きさや抑揚、話すスピードや滑舌を意識して挨拶をしましょう。
面接
電話面接の場合も、対面やオンライン面接と同様に、あなたの人となりを知るために「自己PR」「志望動機」「転職理由」などを聞かれます。電話面接のメリットでもありますが、書類やメモを見ながら面接を受けることが可能です。提出済みのレジュメ・カバーレターや、想定している質問項目に対する回答を記載したメモなどを手元に用意しておくと安心です。
ただし書類やメモを見ながら話すと、下を見ながら話すことになるので声が曇りがちになります。また、書いてあるものをそのまま読み上げると棒読みになってしまいます。少しの間なら構いませんが、それが続くと面接担当者は不自然に感じます。回答に迷い、書類などを見ながら答えたい場合は、「レジュメを見て回答してもよろしいでしょうか?」と断るようにするといいでしょう。
電話面接の場合も、面接の最後に今後の選考についてどのように進むのかを確認しておきます。今日の面接の結果はいつ頃に連絡がもらえるのか、次の選考はどのようなことが行われるのかなど、聞いておくといいでしょう。
締めの挨拶
オンライン面接同様、感謝の言葉を伝えて面接を終えましょう。
電話を切る
オンライン同様、どちらが先に電話を切るのかというルールはありません。挨拶をした後、面接担当者がこちらが電話を切るのを待っているようであれば、「失礼いたします」と告げて、電話を切りましょう。
【オンライン・電話面接】日本語と英語で異なる点・共通点
オンライン・電話面接は、日本語の場合と英語の場合で異なる点や共通点はあるのでしょうか。それぞれ見ていきましょう。
異なる点
使われる言語や面接の形式に関わらず、基本的には面接担当者が見ているポイントは変わりません。ただし、「英語に抵抗がないか」という点は英語の面接で担当者が気になるところです。英語の流ちょうさではなく、「英語での一般的な受け応えができそうか」「コミュニケーションスキルはあるか」という視点で見られます。
“自分の言葉” で “自分の考え” を表現できれば、英語を流ちょうに話せる必要はありません。
共通点
日本語の面接でも英語の面接でも、面接に臨む場合は自分の伝えたいことをしっかり伝えることが重要です。「今回の募集要件が合うか」「会社のカルチャーにフィットするか」という視点で評価されるため、大事なことを伝え忘れないように気を付けましょう。
英語のオンライン・電話面接を受ける前に知っておきたいこと
続いて、英語のオンライン・電話面接に臨む際に注意しておきたいことをご紹介します。
所要時間は30~45分程度
一般的に、面接の所要時間は30~45分です。これはオンラインでも電話の場合でも同じです。面接担当者と事前にメールや電話などでやり取りをする際に、面接日時と一緒に所要時間を伝えられます。
事前に準備しておきたいもの
事前に準備しておくと安心なものを解説します。
web会議用のURLや電話番号を教えてもらう
オンライン面接の場合はweb会議システムのURLを、電話面接でこちらからかけることになっている場合は、面接担当者の電話番号を事前に教えてもらいましょう。
手元に書類を用意
英語に自信がない場合、レジュメやカバーレターに記載している内容を読む形でも問題ありません。事前に準備した書類を手元に置いておきましょう。
逆質問の用意
逆質問は面接の最後に聞かれることが多いです。次の選考の話でも会社に関する話でも、自分の気になることを質問して問題ありませんので、事前に用意しておくといいでしょう。もちろん、面接の間に気になることが出てきたらそれを聞いてもいいです。ただし、HPに載っている内容など調べてわかるものは避けるようにしましょう。
通信環境・周辺環境の確認
面接をスムーズに進められるように、事前にネットワーク(映像・音声共に)に不備がないか確認をしておきましょう。カフェなど雑音が入るような環境ではなく、静かに面接に集中できる環境であることも大切です。
オンライン面接の場合は、顔を出して面接をすることが多いので、背景にも注意を配りましょう。また、部屋を明るくし、身だしなみは清潔感を意識して臨みましょう。電話面接の場合は「声が小さくないか」「自信のなさそうな声になっていないか」も事前にチェックしておくと安心です。
【例文あり】電話面接で伝える表現
電話面接は顔が見えない分、余計に緊張してしまうものです。よく使うフレーズをご紹介しますので、電話面接のイメージを具体的にしておきましょう。
電話をかける場合の第一声
自身の名前を伝え、面接担当者との取次を依頼しましょう。
・Hi, my name is ○○○○. May I speak to ●●●●, please? I’m calling about interview.
(はじめまして、私は○○○○です。●●●●さんにつないでいただけますか?面接の件でお電話しています)
電話を受ける場合の第一声
面接担当者と繋がったらまず自身の名前を伝え、「本日はお時間いただきありがとうございます」とお礼の一言を伝えましょう。
・Hi, my name is ○○○○. Nice to talk with you and thank you for giving me a great opportunity today.
(はじめまして、私は○○○○です。本日はお時間をいただき、また貴重な機会をいただき、ありがとうございます)
イレギュラー対応(面接担当者が不在の場合)
面接担当者が不在の場合は、折り返し依頼の伝言を残します。
・Could you tell him/her to call me back, please?
(折り返しお願いできますでしょうか?)
電話を切る前に次のステップを確認する
次のステップについては必ず確認しましょう。
・Could you let me know the procedure to the next step?
(次のステップはどのように進みますでしょうか?)
電話を切る場合
貴重な機会を頂いたというお礼を伝えましょう。
・It was my pleasure talking with you. Bye.
(お話しできて光栄でした)
・Thank you very much for your time today, Mr./Ms. ●●●●.
(●●●●さん、本日はお時間いただきありがとうございました)
・I look forward to hearing from you.
(ご連絡お待ちしております)
面接担当者の英語が聞き取れなかった場合
面接はコミュニケーションを図ることが目的ですので、聞き取れなかった場合は臆すことなくもう一度聞いてみましょう。
・Could you please say that again?
・Could you come again?
・Sorry?
(もう一度言っていただけますか?)
・Could you please speak a little more slowly?
(もう少しゆっくり話していただけますでしょうか?)
自分の考えをうまく伝えられない、回答が出てこない場合
質問は理解している旨をお伝えし、ちょっと間を置き、冷静に回答を考えてみましょう。焦る必要はありません。
Umm… I understood your question but it’s a bit difficult for me to answer it clearly in English. So, could you give me some time to think about it?
(あなたの質問は理解しているのですが、英語で説明するのが少し難しいです。少し考える時間をいただけますでしょうか?)
電話が途中で切れてしまった場合
・I’m sorry we got disconnected.
(すみません、電話が切れてしまいました)
英語に不安があると自信のなさが伝わってしまう可能性もあるので、英語が話せる人・得意な人に練習をさせてもらうことも有効です。気負いせず、自分らしさをアピールできるよう努めましょう。
【執筆者】
Mako(六角まこ)
大手外資メーカー、国内スタートアップで営業や営業企画を経て、現在は外資SaaSベンダーにてインサイドセールスチームのマネジメントに従事。仕事もプライベートも充実させられるようなバランスキャリアをテーマに、キャリア論・転職術を発信中。