Google 転職体験談 vol.3|心理的安全性を重視する Google 独自のマネジメントを経験し、人生最大の成長を実感

世界的なIT企業であり、転職希望先としても注目を集めている Google。実際に中途入社した人たちは、何を求めて Google へ飛び込み、その環境でどのような手応えを感じているのでしょうか。今回は、広告営業チームでマネジャーを務める西原信一郎さんに、大手企業のビジネス戦略に影響を与えられる仕事の醍醐味、 Google ならではの風土の魅力やマネジメントスタイルについて語っていただきました。

西原信一郎さん

グローバル企業のトップから、ビジネス戦略への意見を求められる

――西原さんは2012年に Google に中途入社されたとのことですが、前職のご経験と、転職に踏み切った理由を教えてください。

新卒で国内大手メーカーにソフトウェアエンジニアとして入社し、3DCADソフトの開発を担当。その後、希望を出してマーケティング部門に異動しました。そこで Google に出会ったんです。まだ検索エンジンとしての認知度は低かった時代です。

さまざまなプラットフォームのプレイヤーがいる中で、利用者として最も「ユーザーファースト」だと感じたのが Google でした。そのスタンスに感動して会社を調べてみて、「この会社に入れたら自分はすごく成長できるんじゃないか」と思ったんです。また、今後のキャリアとして、デジタルマーケティングを極めていきたいという思いもあり、Google への思いが膨らんでいきました。

ただ、当時は英語を話せなかったし、少数精鋭採用だと聞いたので、転職はほぼあきらめていました。そこで、大手総合広告代理店に応募してみたところ2社から内定を受け、自信がついたんです。転職活動のサポートを受けていたリクルートエージェントのアドバイザーからも「可能性はある」と背中を押してもらい、興味を持っていた営業ポジションに応募。エンジニア+マーケティングのバックグラウンドで営業ポジションへの応募は当時珍しかったのですが、入社することができました。

――現在のお仕事内容と、そのやりがい・醍醐味を教えてください。

LCS(大手企業向け広告営業本部)でマネジャーを務めています。お客様はグローバルに展開する国内外の超大手メーカーが中心。Google 広告・YouTube広告をはじめとしたソリューションの提供とビジネスインサイトのご提供などの導入支援により、マーケティングにイノベーションを起こすお手伝いをしています。

「自社のカスタマーが知りたいこと・求めていることを一番良く把握しているのは Google」――お客様からはそんな信頼をいただいていると実感しています。
そのため、お客様の経営会議にも参加し、社長や執行役員の方々から、ビジネスの方向性や市場への打ち手について意見を求められることも多いですね。
この4~5年、ビジネスの上流のコンサルティングから入り、具体的なマーケティングソリューションまで落とし込んで提供できる機会が増えています。若手メンバーも含め、チーム全員が高い視座をもってお客様のビジネス戦略を考えています。

実際、私たちのソリューションでビジネスを変革し、売上拡大を実現しているクライアントは少なくありません。「Google は私達にとって欠かせないパートナーです」と言ってくださるお客様がいる限り、私達も全力で、誇りを持って営業活動を推進していきます。

私達のチームでは先述の通り国内外の超大手メーカーを担当させていただいていますが、特に国内のメーカー様には大きなポテンシャルを感じています。日本の製造業のモノ作りはすばらしいのに、デジタル活用が遅れているせいで、デジタルマーケティングに長けた海外企業に遅れをとってしまっているのが現状。私たちの力で日本の優れた製品を世界に届けることに、使命感とやりがいを感じています。

世界中のメンバーと気軽につながり、学びを得られる

西原信一郎さん

―― Google の環境・風土で魅力を感じているのはどのような点ですか?

たくさんありますが、まず「人とつながりやすい」ところです。
Google には多くのクラブ活動があります。私は音楽系を始めとした多くのクラブに参加し、テニス部では自らオーナーとなって100人超のメンバーとの活動をマネージしています。
クラブ活動では、普段接点が少ない優秀なエンジニアやマーケターなど、さまざまなチームの人と知り合え「一緒にプロジェクトをやろう」という話に進展することもあります。しかも、業務時間内に活動することも許されているので、このクラブ活動をフル活用しました。

また、Google では、相手が誰であっても1on1ミーティングの申し出を断られることはありません。例えば、アメリカで最先端の開発をしているメンバーをニュースで見かけ、「1on1をお願いできますか」と声をかけたとしても、快く応じてもらえます。
実際、私もヨーロッパのとある国での取り組みに興味を持ってダイレクターの方にコンタクトをとったら、すぐに時間をとって質問に答えてもらえました。

Google は「技術の会社」というイメージを持たれていると思います。以前の私もそう捉えていました。でも今は「人」と「カルチャー」に優れた会社だと実感しています。
社員全員が、お客様に対しても周囲のメンバーに対しても「リスペクト」を持っている。グーグリネス――「Google らしさ」とは、まさにリスペクトがあることだと解釈しています。そんな人たちに囲まれている環境は、とても居心地がいいですね。

トレーニングにも「#IamRemarkable」という、一人ひとりに才能があることに気付かせ、自信を引き出すプログラムがあります。自分らしい才能を発揮し、周囲の人たちもその才能を信じる。そんなカルチャーが Google にはあるんです。

強いチームを築くためのマネジメント力を備えられた

塩入愛さん、浜田玲子さん、西原信一郎さん
今回、取材に協力くださった転職者の方々。左から塩入愛さん浜田玲子さん、西原信一郎さん

――先ほど、「成長」を求めて Google に入社したとおっしゃいました。実際、成長の手応えはありますか?

周囲の人がすごいスピードで成長していくので、自分も成長せずにはいられません。ぬるま湯的な環境が一切ない会社です。皆成長意欲が高いので、さまざまな方と毎週のように1on1をしてフィードバックをもらうことで、常に刺激を受け続けています。

特に、私自身にとって大きな成長につながったのは、マネジメントの経験です。4年半前にインダストリーヘッドに就任したのですが、一般的な日本企業とは異なるマネジメントスタイルを学んで実践できたことが非常に学びになったと感じています。

Google のマネジメントでは「心理的安全性」を重視しています。心理的安全性とは、メンバーが恐れることなく、安心して自分の意見を言ったり行動したりできる状態を指します。
Google では2012年~2015年、生産性向上を目指す「プロジェクトアリストテレス」を実施。その研究により、心理的安全性がチームの生産性を高めるという結果を得ました。

チーム内に心理的安全性を生み出し、メンバーを成長させるのがマネジャーの役割です。例えば、「それをやってはダメだ」とダイレクトに指摘・叱責するのではなく、なぜいけないのかを本人に気付かせるようにしなければなりません。そもそも組織がフラットなので、マネジャーだからといって上からものを言うこともしません。むしろ下の立場からメンバーをバックアップします。

私のマネジメントポリシーは、「ドラえもん」です。のび太君の才能を信じて支えるドラえもんのように、メンバー全員の才能を本人以上に信じて、すぐ横で支える存在であろうと考えています。
そのスタンスで向き合い続けた結果、メンバー同士もお互いの強みを理解し、他のメンバーを信じられるようになり、心理的安全性が高いチームを作ることができました。

もともと Google のメンバーは優秀な人たちばかり。彼ら彼女らがさらに成長し、その能力を最大化するというミッションを果たすためには、マネジャーがより高い視座でビジネスを見据え、さまざまな視点からフォローしなければなりません。
よってマネジャーを務めたこの4年半は、これまでの人生で最も大変でしたが、最も成長できた期間だと実感しています。

――今後の目標、目指すキャリアとは?

私自身のマネジメントの経験から今ある組織をさらに良くしていきたいという思いが大きくなりました。そのためには自らも成長し次のポジションを目指す必要があると考えています。お客様のビジネス支援にさらに高い視座で取り組むと同時に、Google としてイノベーションを起こす人材の育成教育に力を入れていきたいです。
具体的には Google 社員のポテンシャルを最大限引き出すための仕組みづくり、そして組織を作っていきたいと考えています。

Google には、就業時間の20%を担当業務以外の活動に充てられる「20%ルール」があります。それも活用し、人材育成に対して同じ思いを持っているメンバーたちと協力して、成長支援に取り組んでいきたいと考えています。

グーグル合同会社 テクノロジー業界インダストリーヘッド

西原信一郎さん

国内大手メーカーでソフトウェアエンジニア、マーケティングを経験した後、2012年に Google に入社。現在はLCS(大手企業向け広告営業本部)でマネジャーを務める。

企業の概要

世界最大の検索エンジン「Google」を運営する、グローバルインターネット関連企業。1998年にアメリカで設立され、日本法人は2001年8月にアメリカ国外初の現地法人として設立されました。Google マップやGmail、YouTubeなどのウェブサービスや、Google Chrome、Google ドライブなどのデスクトップ・モバイルアプリケーションなども手掛けています。

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