コンサルタントから、ベンチャー企業で幅広い裁量を持って活躍する経営企画へ【転職事例Vol.27】

COOを目指して、BIG3の戦略コンサルタントとして2年半経験した後、事業会社の経営企画へ。短期的に高い収入を得られる大手企業か、今は少し年収が下がっても5年後・10年後の成長と年収アップの可能性を目指してベンチャー企業にいくか。最後まで悩みながらもベンチャー企業を選んだ理由と転職の経緯をご紹介します。

転職者プロフィール

Nさん(転職当時35歳)
転職前:戦略コンサルティング会社にてコンサルタント(年収1200万円)
転職後:不動産ベンチャーの経営企画(年収900万円)

新卒で大手通信会社に入社し、ローテーションで複数部署を経験。2017年に戦略コンサルBIG3の1社に転職し、コンサルタントを2年半経験した後、2020年に不動産×ITのビジネスを展開するベンチャー企業に経営企画として入社。

コンサル修行を終えて、事業会社の経営企画を目指して転職

転職者のNさん

新卒で入社した大手通信会社は、現場や本部など様々な部署をローテーションしながらゼネラリストとして成長していく風土。私も様々な経験をしましたが、将来は経営の道でキャリアを築いていきたいと考えるようになり、2017年に戦略コンサルティング会社に転職しました。

そこでは、主に自動車、エネルギー、情報通信、商社の4つのプロジェクトを担当し、事業戦略策定、営業の組織改革、DXの推進などを経験。やりがいはありましたが、プロジェクト期間は3ヶ月〜半年の短いものが多く、戦略を描いたら終了といったような、いわゆる外部のコンサルタントとして関われる領域の限界にフラストレーションを感じるように。もともと戦略コンサルティング会社に入ったのも、いずれ事業側で意思決定していくための修行と捉えていましたので、プロジェクトの切れ目のタイミングで情報収集と転職活動をスタートしました。

数多くのエージェントとコンタクトを取り、見極めることからスタート

数多くの可能性と出会いたいと考えていましたので、興味を持った案件やエージェントの方とはできるだけコンタクトを取り、合計10名ほどとお話をさせてもらいました。転職にあたっての私の希望は、(1)自分が主体的に意思決定できるポジションであること(2)社会的課題を解決していく事業や会社であること(3)年収の3点です。各エージェントの方にも明確にお伝えした上で、「どういう方向性と案件があるのか教えてください」と依頼。

その結果、案件数が豊富で適切な提案をしてくれる+企業と強いコネクションを持っているという観点で選定し、エージェント5社と並行して転職活動を進めていきました。最終的に決定した不動産×ITベンチャーA社を紹介してくれたキャリアエックスの東海林さんもこの時に出会ったエージェントの一人。東海林さんはA社の採用コンサルティングにも関わっていたので、非公開求人を紹介してもらうことができました。

一度立ち止まり、自分にあった企業のフェーズや規模感を再検討

転職希望先として受けた会社は2つの軸で、総合商社や損害保険会社といった超大手企業か、今後の伸び代が大きいスタートアップのCOOか。それぞれに魅力を感じていたので、興味を持った会社は全て受けました。大手企業では希望条件(1)のポジションが合わなかったり、逆にスタートアップでは(3)の年収が合わなかったり、現状の条件を見直す必要があり、一度立ち止まって考えることにしました。

そんな時にキャリアエックスの東海林さんと会話したのが「どれくらいの時間軸でキャリアを考えるか」ということ。大手企業に入れば短期的に安定して高い年収は得られるものの、3年後、5年後にどれだけ大きく成長して収入アップできるかを考えた時には、ベンチャーの方が伸び代がある。自分に本当に合った企業フェーズや規模感を検討していった結果、上場前後くらいのフェーズの企業で、マネージャーのポジションとしてスタートし、将来的にCOOを目指すという道がいいのではないか、ということに転職活動の終盤戦で気付くことができました。

マーケットの将来性と自分のキャリアの可能性を考えてベンチャーを選択

オフィスにて握手をするビジネスパーソン

不動産ベンチャーA社は上場したばかりで、代表取締役もCFOも若く、コーポレート部門の体制強化を急務で進めている会社。当初募集していたのはIRのポジションでしたが、東海林さんが私の経歴をお客様に提案してくれたこともあり、IRや経営戦略、新規事業立ち上げなどに幅広く携わる経営企画のマネージャーという新たなポジションを作っていただけることに。一次選考はCFOと人事マネージャーとのカジュアル面談、二次はCFOとの面接、最終は社長との面接を経て、内定をいただきました。

最後まで大手損害保険会社とどちらを選ぶか悩みましたが、不動産×ITというビジネスの将来性、マーケットの伸び代から考えた年収の成長率、5年後・10年後のキャリアの可能性などから考え、不動産ベンチャーA社を選択。5月に転職活動をスタートし、7月下旬に意思決定し、9月入社とスムーズな転職活動を行うことができました。

まずは早くキャッチアップし、将来的にはCOOを目指したい

A社は、東証一部上場を目指して成長を続けている会社。コーポレートガバナンスの強化や組織体制の整備、次の成長に向けた新規事業の戦略立案など、やるべきことやできることは山ほどあります。私自身は、まだ入社したてで慣れないことも多いですが、まずは早期にキャッチアップして、社長とCFOの信頼を圧倒的に勝ち取るのが目標。そして将来的にはCOOを目指していきたいと思っています。

担当ヘッドハンター:「転職支援ではなく、入社後活躍と5年-10年スパンでキャリア支援をしたい」

もともと不動産×ITベンチャーのA社は、私が働いていたリクルートの先輩が役員をしていることもあり、非常に強いコネクションを築いています。A社には私自身が採用コンサルタントとしても参加しており、そんな経緯もあって、Nさんに合ったポジションを作り、提案することができたのが良かったと感じています。

Nさんの場合、当初ご本人の自己認知とマーケットバリューの間に乖離があったので、どう埋めていくのかが一つ課題でした。そこで、ご本人とキャリアアップの考え方について話したほか、実際のキャリア事例というファクトでの情報提供を意識して行いました。例えばスタートアップ企業のCOOは、どのようなキャリアを踏んでそのポジションについているのか。現COOのキャリアの実例を、10名以上ご提示したと思います。実際にNさんの選択肢(事業会社の経営企画)を経たCOOが多いことも判断要素になったと思います。

私のこの仕事におけるこだわりは、入社後活躍です。これまでのご紹介・ご入社での短期間での退職率はほぼ0%と非常に低く、実践できているという自負もあります。あとはやはり転職という「点」ではなく、5年・10年のキャリアという「面」で支援していくこと。本当にやりたいことのためには、1回の転職で叶うケースは少ないのが事実。NさんもCOOに向けて、事業会社の経営企画というステップを踏んだように、長いスパンで支援していけたらと思っています。

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