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転職に資格は必要?職種別の「転職に役立つ資格」とは

職種に応じた資格を取得していると、転職を有利に進められる可能性があります。専門分野の知識やスキルを備えている、何よりの証明になるからです。ただし、資格にはさまざまな種類があり、必ずしもすべてが転職に有効に働くとは限りません。そこで、「転職時に役立つ資格」について、職種ごとに詳しく解説します。

【アドバイザー】

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野 友樹(あわの ともき)氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

転職に対する資格の重要性

転職時に役立つ資格を考える際に、それぞれの職種において「必須資格」と「歓迎資格」がある点に注意しておきましょう。「必須資格」と「歓迎資格」は、求人に記載されています。

例えば、自動車の運転が必要となる仕事の場合、自動車の運転免許は欠かせない資格となります。また、弁護士や建築士などの独占業務における士業系の資格も、取得していない人は業務自体を行うことできないため、必要不可欠なものです。このような「必須資格」を取得していれば、関連する職種に転職する際には有利に働く可能性が高いでしょう。

その一方で、仕事に不可欠ではない「歓迎資格」は、資格の有無よりも実務経験が求められるケースが多いです。中途採用の場合は特にその傾向が強いため、資格取得が必ずしも有利になるとは限らないと考えておくことが大切です。

職種別「転職に役立つ資格」

ここからは、職種別に分けて「転職に役立つ資格」について詳しく紹介していきます。

職種全体(運転免許、TOEICなど)

普通自動車第一種免許

営業職を中心に、応募条件の一つに挙げられることが多いのが普通自動車の運転免許です。公共交通機関が少ない地方では、自動車が重要な移動手段として、必須資格となっているケースがよく見られます。持っておいた方が仕事選びの幅が広がるでしょう。

TOEIC

グローバル化が進む現代においては、外資系のみならず、幅広い企業で英語が活用されており、英語力はプラスαのスキルとして評価されます。一般的に、英語力を求めている企業では、600~800点以上がスコアの目安とされていることが多いです。

事務職(MOS、秘書検定、貿易事務検定など)

MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)

マイクロソフトオフィス製品に関する国際資格です。PCスキルの一環であるWord、Excel、PowerPointなどの操作スキルを証明するのに役立ちます。

秘書技能検定

公益財団法人実務技能検定協会が運営する検定です。1級・準1級・2級・3級の4つの級が設定されており、秘書や事務職を中心に、基本的なオフィスマナーが身についていることの証明として役立ちます。

貿易実務検定

貿易に関する実務能力・知識がどの程度のレベルにあるのかを証明する検定試験です。海外と取引を行っている商社やメーカーなどでは、検定合格が必須となっている企業もあります。

経理・財務(会計士、USCPA、税理士、簿記など)

公認会計士

財務諸表監査を独占業務とする、会計の国家資格です。医師や弁護士と並ぶ最難関資格のひとつとして知られています。企業からも高く評価されており、監査法人、財務会計系のコンサルティングファーム、事業会社の財務会計部門などで幅広いニーズがあります。

米国公認会計士(USCPA)

米国各州が認定する会計士資格です。外資系企業やグローバル展開を行う企業の財務会計部門などでの活躍が期待でき、転職時にも有利に働く可能性があります。

税理士

税務を行う国家資格です。日商簿記に加えて税理士免許も取得していれば、税理士法人、財務会計系のコンサルティングファーム、事業会社の財務会計部門などで経理のスペシャリストとして高く評価されるでしょう。

日商簿記

日本商工会議所や各地の商工会議所が運営する検定試験で、初級~1級までの4つの級が設定されています。経理や財務の仕事に必要な会計知識はもちろん、財務諸表を読む力や、基礎的な経営管理・分析のスキルが身についていることを証明できます。

人事・労務(社労士、キャリアコンサルタントなど)

社会保険労務士

雇用や労務に関する様々な手続きやアドバイスを行う国家資格です。人事・労務・社会保険に関する専門知識を持ち、就業規則の作成や労務管理を行うことができます。人事経験者が取得していると、転職で有利に働く可能性が高いでしょう。

キャリアコンサルタント

相談者がキャリアに関する課題や問題を解決できるように、専門知識を活かしたカウンセリングを通じて支援を行うための国家資格です。人事のほか、大学や高校といった教育機関、転職エージェントなどに活躍の場を求めることができそうです。

営業・コンサルタント(FP、宅建、中小企業診断士、MBAなど)

ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)

家計管理や各種保険、税金やローン計画など、個人のお金に関する分析およびマネープランを提案する国家資格です。銀行、証券、保険などの金融系や、不動産の営業などで活用することができます。

宅地建物取引士(宅建)

不動産の売買や貸借取引に関する国家資格です。不動産業では事業所ごとに有資格者が必須であり、「宅建必須」「宅建優遇」といった求人も多くあります。資格手当を給付している企業もあるため、不動産業界でキャリアを築くのであれば取得しておきたい資格です。

中小企業診断士

中小企業の経営に関する知識を有し、経営診断やアドバイスを行う国家資格です。経営コンサルティングファームはもちろん、人材業界や金融、保険などの営業でも専門的な知識が活用できるでしょう。

MBA

資格ではなく、経営大学院の修士課程を修了すると授与される学位のことです。経営に関する高い知識・スキルを学んだことを証明するもので、外資系企業や事業会社の経営企画や事業企画といった管理部門、経営コンサルティングファームなどで活かすことができるでしょう。

ITエンジニア(基本・応用技術者試験、シスコ、SAP、MCPなど)

基本情報技術者試験

ITに関する基本的な知識やスキルを認定する国家資格です。IT業界で実務を行うための基礎知識を習得できます。ソフトウェア開発企業やコンピューターメーカー、SIerなど、IT・Web系企業で求められることの多い資格です。

応用情報技術者試験

基本情報技術者試験の上位資格にあたります。ソフトウェア開発から管理、運営までの知識とスキルを持ち、IT基盤構築でも高いパフォーマンスを発揮できることの証明となります。

シスコ技術者認定資格

シスコシステムズ製品に関する知識・スキルが一定水準以上であることを認定する「ベンダー資格」です。ネットワークエンジニアとしての技術力を有する証明として世界的に認められています。

SAP認定コンサルタント

ドイツの大手ソフトウェア企業・SAP社によるコンサルタントの認定制度です。SAPシステムに関する専門知識を有し、システム導入に際して必要な知識とノウハウを持つことの証明になります。

マイクロソフト認定資格プログラム(MCP)

マイクロソフト製品の知識と技能をレベル別に認定する資格制度のことです。システムエンジニア、プログラマー、コンサルタントなど、コンピュータや情報システム関連の技術者を対象にしたもので、世界共通の資格として広く認知されています。

医療・福祉(薬剤師、看護師、介護士、医療事務、ケアマネジャー、社会福祉士、理学療法士、作業療法士など)

薬剤師

医師の指示に基づいて、薬局や病院などで薬の調剤、薬品の管理や販売などを行うことができる国家資格です。薬剤師になるためには、大学の薬学部で6年制の薬剤師養成課程を修了し、薬剤師国家試験に合格する必要があります。製薬メーカーで薬品の研究開発や営業に携わるケースなどもあり、活躍の場は広いです。薬剤師は不足傾向にあるため、転職時にも有利に働く可能性が高いでしょう。

看護師

医療現場で患者の身体と心の両面をケアするために必要な資格です。大学や3年制短大の看護系学科、病院や大学の医学部に付属する3年制看護学校などを卒業すると受験資格が得られ、国家試験に合格することで取得できます。看護師不足に悩んでいる医療機関もあり、看護師はニーズの高い資格のひとつと言えるでしょう。

介護福祉士

日常生活の営みに支障がある人に対して、心身の状況に応じた介護を行うのが、国家資格である介護福祉士です。介護業界は慢性的な人手不足が続いており、資格を取得することで介護職への転職を有利に進められる可能性があります。

医療事務

医療事務の仕事は資格がなくても就業可能ですが、民間資格を取得しておけば、基本的な知識やスキルが身に付いていることを証明できます。医療事務の基礎スキルを審査する「医療事務審査試験」や、診療報酬明細書(レセプト)の作成スキルを審査する「診療報酬請求事務能力認定試験」などがあります。

ケアマネジャー

介護を必要とする人が介護保険サービスを受けられるように、ケアプランを作成し、自治体や関連の事業者との調整役を担うスペシャリストです。受験資格を得るためには一定の実務経験が必要で、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格し、研修を受けることで取得できます。

社会福祉士

「ソーシャルワーカー」とも呼ばれる社会福祉専門職の国家資格です。社会福祉施設や行政機関などに所属し、身体や精神にハンディキャップのある人たちが日常生活をスムーズに送れるためのサポートなどを行います。

理学療法士

運動機能の回復を担うリハビリのスペシャリストです。理学療法士は国家資格が必要で、立ち上がる、起き上がる、歩く、寝返るなど、基本的な体の動作のリハビリテーションを行います。

作業療法士

日常生活の動きや手芸、園芸、絵画など様々な作業を通じ、心身機能の回復や維持を図るリハビリの専門職です。作業療法士は国家資格が必要で、身体的なリハビリだけでなく、精神面からもアプローチしながら生活改善を目指します。

建築・土木(施工管理、電気系、土木施工、不動産鑑定士、建築士)

施工管理技士

施工管理技術に関する国家資格です。建築、電気工事、管工事などの種類があり1級と2級に分かれています。建設業界における施工管理技士のニーズは高く、資格取得者は転職を有利に進められる可能性が高いでしょう。

電気主任技術者

電気工事に関する国家資格です。発電所や工場、ビルなどの電気設備や配線、保安監督の業務を行うことできます。第一種から第三種で分類され、取り扱うことができる電圧によって分けられます。

電気通信主任技術者

電気通信設備に関する国家資格です。電気通信ネットワークの工事や維持の管理責任業務を行うことができます。「伝送交換主任技術者資格者証」と「線路主任技術者資格者証」があります。

土木施工管理技士

河川の堤防、護岸工事、ダムや橋、港湾などのインフラ整備の進捗管理を行うための国家資格です。土木工事の大半は公共工事であり、技術や安全に対する高い基準が求められるため、土木施工管理技士の存在が不可欠となっています。

不動産鑑定士

不動産の鑑定評価に関する国家資格です。不動産の鑑定評価は不動産鑑定士の独占業務であり、資格がないと鑑定を行うことができません。鑑定法人やデベロッパー、金融機関などで幅広く活かせる資格です。

建築士

設計・建築に欠かせない国家資格です。すべての建築物の設計ができる一級建築士と、定められた範囲の設計ができる二級建築士、木造の建築物が設計できる木造建築士に分かれています。

ビジネススクールや大学・大学院という選択肢も

必須資格以外は、転職に必ずしも有利になるとは限りません。知識を身に付けるために資格取得を検討しているのであれば、資格にこだわらず、業務に関連した知識を深めるためにビジネススクールや大学・大学院に通うといった選択肢も検討してみましょう。

例えば、事業の責任者がビジネススクールで経営を学んだり、人事担当者が心理学を学んだりするといった活用の仕方が考えられます。体系的・論理的に知識を身に付けることができるため、仕事の成果が出しやすくなったり、新たな人脈を得ることができたりするなど、さまざまなメリットが期待できるでしょう。