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面接で聞かれる転職理由は本音で伝えてOK?人事の視点や前向きな伝え方のコツを紹介

面接でよく聞かれる「転職理由」を確認する質問。前職に対する不満などが転職の動機である場合、どこまで本音を伝えていいものでしょうか?企業が転職理由を尋ねる意図などとあわせて、組織人事コンサルティングSeguros代表コンサルタントの粟野友樹氏に伺いました。

企業が転職理由を尋ねる意図とは

転職を検討している人の多くは、前職や現職に対する不満や物足りなさを持っていることと思います。そして、転職理由の本音というと、その不満や物足りなさを打開するためと想像する人が大半でしょう。

しかし、中途採用の面接においては、それは厳密には「退職理由」に該当します。「退職理由」は退職のきっかけになったこと(過去)で、「転職理由」は転職先で実現したいこと(未来)です。そして、どのような尋ね方であっても、面接担当者は「退職理由」と「転職理由」の両方を把握したいという意図で、転職理由に関する質問をします。まずは、この2つの違いをしっかりと理解しましょう。

退職理由と転職理由を確認する意図とは?

面接担当者が転職理由に関する質問をするのは、退職理由と転職理由から「同じ理由でまた辞めてしまわないか(定着性)」と「入社後に転職理由は実現できるか(活躍可能性)」を確認する意図があります。

質問の仕方は、以下の3パターンに分けられます。

1. 退職理由と転職理由の両方を知りたいことを明示して質問する

「退職理由と転職理由をそれぞれお聞かせください」
「転職しようと考えた背景と、転職して実現したいことをそれぞれ教えてください」など

2. 退職理由に焦点をあてて質問する

「今回転職を考えた背景を教えていただけますか?」
「現職をやめようと思ったきっかけを教えてください」
「現職の仕事内容などで物足りなさや不満がおありだったのですか?」など

3. 転職理由に焦点をあてて質問する

「転職先にどのようなことを求めていますか?」
「今回の転職では、どういったキャリアを実現したいとお考えですか?」など

1の尋ね方をする面接担当者はそう多くなく、2の尋ね方をした上で、転職理由の確認に進めていく面接担当者が多いのが実情です。

ただ、いずれの場合も、面接担当者が知りたいのは退職理由と転職理由の両方ですから、退職理由を伝えることに終始していると、過去にこだわっていると受け止められ、今後の活躍の可能性や自身のアピールポイントなどに目を向けてもらえないかもしれません。退職理由だけでなく、転職後に実現したいことなど、転職理由にあたるものを前向きに伝えることが必要です。

退職理由と転職理由は本音で伝えたほうがいい?

では、退職理由や転職理由は本音で伝えても良いものなのでしょうか?

退職理由や転職理由は、「本音で伝えた方がいい」と言えます。というのは、本音ではない、取り繕った話は、遅かれ早かれ面接担当者に見抜かれるからです。話を深掘りされたときに曖昧な回答に終始してしまったり、志望動機との一貫性がなくなったりするでしょうし、面接の段階が進み、別の面接担当者から前回とは異なる視点で尋ねられた際に整合性が取れなくなることもあるでしょう。そうなると、面接担当者は納得感を持てず、懸念に感じてしまいます。

もちろん、先述したとおり、面接担当者が知りたいのは退職理由と転職理由の両方ですから、本音が前職や現職に対する不平不満でとどまっているのであれば、転職を通じて得たいことや、どのように現状を解決したいのか、という、前向きな本音に切り替えていかなければ、企業が知りたい転職理由としては成立しないことに注意しましょう。

転職理由を伝える際のポイント

面接担当者が共感・納得する転職理由の伝え方のポイントは、次の3つです。

  • 退職理由2割+実現したいこと8割で構成し、ネガティブな内容は前向きに言い換える
  • 事実ベースで伝え、創作や建前だけで話すことはしない。また、具体性を高められる情報があれば加える。もしあれば、取った対策や改善行動も伝える
    例1「過重労働時間が多くて」
    →「月の残業時間が平均●時間で」
    例2「社内の承認フローが遅くて」
    →「社内の承認者が多く、社内決裁がおりるまでに2週間かかることが多く」など
  • 応募先企業で実現可能な内容にし、志望動機に繋げる

2については、具体的な情報を伝えた方が、面接担当者が得られる情報が多くなります。また、もし不満に対して何かしらの改善行動などをとっていた場合、「仕事の効率化をはかって●●したけれども、人手が足りなかったために残業時間は減らず…」などと行動内容を伝えられると、自らの主体性をアピールする材料にもなりますし、面接担当者の共感度合いも高まります。

転職理由別、ネガティブな本音をポジティブに伝えるポイント

ネガディブな本音を前向きに言い換えるための4ステップ

前職・現職に対する不満や物足りなさといったネガティブな本音を前向きに言い換え、志望動機につながる転職理由にするには、次の4つのステップを踏んで考えるとよいでしょう。

  • 退職したい理由を書き出す
  • その背景・中身を考える
    例:退職したい理由が「残業時間が多すぎる」であれば、その要因は何か?業務量の問題か?人員配置の問題か?などと深掘りしていく
  • 2をどうすれば解決できるかを考える
  • 転職理由(転職によって実現したいこと)を考える。志望動機にもつながるように

具体的にどのようにこれらのステップを踏んで考えるとよいのか、例を3つ紹介します。

【例1】「キャリアチェンジしたい」「専門知識/技術を習得したい」など、次の仕事に就く前向きな理由がある場合

「キャリアチェンジしたい」「専門知識/技術を習得したい」は、前向きと言えば前向きですが、その裏側に、現職や前職では実現できない何かがあるはずです。

例えば、「キャリアチェンジしたい」という場合、「今の会社ではキャリアパスが決まっている」「今の仕事に飽きてしまった」「将来の職種のニーズを考えると、つぶしがきかなそうで不安」「営業目標が高すぎて、子育てをしながら営業職を務めるのが辛い」など。

そうして整理した退職したい理由の背景をどうすれば解決できるかと考えるのが、ステップ3、そして、それを転職理由に整理するのがステップ4です。例えば、大手企業の課長職でキャリアチェンジをしたくて転職を検討している人の転職理由を例示すると、次のように伝えることもできるでしょう。

<例文>
現職では、営業部門の課長として組織の中ででき上がった仕組みを用いて業務を効率的に回したり、さらに効率的な仕組みを整えたりすることに力を発揮してきました。しかし、今後の長いキャリアを考えたとき、仕組みを回す経験だけでは力不足であると感じています。さらなるスキルアップのために、これまでの経験を生かしつつ、組織をゼロから立ち上げ、新たな仕組みを構築していくことに挑戦したい、そうして自分も成長したいし、組織の成長にも貢献したいと考え、転職を考えるようになりました。

【例2】「上の役職につけない」「休日の多い仕事につきたい」「給与を上げたい」「前職の社風が合わなかった」など、前職に対する不満が転職の動機である場合

これも、整理の仕方は【例1】と同じです。例えば、退職したい理由が「成果を挙げているのに思うように昇進できない」であれば、その背景・要因として、「ある程度年次が上がらないと昇格試験を受けられない」「何もかもが前例踏襲で、年次を飛ばした昇格が許されない」などが考えられるでしょう(ステップ1、2)。それを解決するにはどうすればいいか?と考え、転職理由を整理していきます(ステップ3、4)。

<例文>
特定の商品の広告・宣伝チームのリーダーとして、季節ごとのプロモーションの戦略立案・実行において四期連続で目標を超える成果を挙げてきました。今後は、関連ブランド全体のプロモーションを統括するなど、より広い裁量をもって業務に取り組みたく、上位の役職への昇進を希望していますが、所属企業では、昇格・昇進は年次順というのが不文律になっています。成果に応じた評価と昇進機会を得られる企業で、より広い裁量を持って働きたく、転職を考えるようになりました。

【例3】「パートナーの転勤」「倒産した/リストラされた」など、自分の都合ではない理由の場合

この場合、【例1、2】とは異なり、やむを得ない退職であったという事実を端的に伝えた上で、自身の経験・スキル踏まえて応募先で実現したいことや歩みたいキャリアなどを伝えるとよいでしょう。本人の事情によらない退職ですから、事実を伝えれば面接担当者も納得します。

<例文>
前職では、生産管理部門で生産計画や原料調達業務に従事していましたが、配偶者の転勤に伴い、離職しました。前職での経験や、関係部門との調整で発揮してきた交渉力を生かしながら、生産管理業務のより広い範囲で力を発揮できるようさらに経験を積みたいと考え、同じ職種での転職を考えています。

【アドバイザー】

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野 友樹(あわの ともき)氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

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