会社を辞める時に提出する「退職届」には、どのような用紙を使えば良いのでしょうか?何か決まり事はあるのでしょうか?今回は、退職届にふさわしい用紙のサイズや種類、どこで購入できるかなど、退職届の用紙の選び方について、組織人事コンサルティングSeguros代表コンサルタントの粟野友樹氏に聞きました。
会社所定の退職届がないかをまず確認
会社との退職交渉がまとまり、退職届を提出することになったら、「どのような紙に書けばいいのだろう?」と考えるより前に、まず会社所定の用紙やフォーマットがないかどうかを確認しましょう。
会社によっては退職届に決まった用紙があり、本人は署名・捺印をするだけというケースもあります。また、用紙はなくても、作成の際にフォーマットを指定されることもあります。
上司から指示されることもあるようですが、特に指示がない場合でも、就業規則を確認するか、人事などに問い合わせると良いでしょう。
退職届に使う用紙の選び方
会社所定の退職届がない場合、用紙は自分で準備する必要があります。しかし、退職届用に特別な紙を買わなければいけないわけではなく、身近なお店で手に入るもので十分です。
ここでは、退職届に使う用紙の選び方についてご紹介しましょう。
適切なサイズはB5かA4
退職届には一般的にB5かA4サイズの用紙を使用します。会社からサイズを指定されることがなければ、どちらを選んでも問題はありません。
ただ、三つ折りにして封筒に入れて提出することを考えると、よりコンパクトになるのはB5サイズです。ジャケットの内ポケットに入れられる程度の大きさになるため、目立たないように持ち歩いたり、上司にさっと手渡したりするには、B5サイズの方が便利かもしれません。
白い便箋やコピー用紙でOK
基本的に、退職届を書くのに適しているのは無地の白い紙です。従って、一般的なコピー用紙や、罫線の入っていない白地の便箋を使うと良いでしょう。また無地以外では、白地に黒やグレーのシンプルな罫線が入っただけの便箋なども使用することができます。文字がまっすぐに書きやすいことを優先するのなら、罫線入りの便箋を選んでも良いでしょう。
市販の退職届用紙を利用しても良い
最近は、退職届専用の用紙セットも市販されています。退職届用紙と封筒に加えて、書き方の見本や提出の仕方などの説明がセットになったものが一般的です。自分で退職届の用紙を選ぶのが面倒な人や、退職届の書き方などを確認したい人には便利でしょう。
退職届の用紙が購入できる場所
退職届の用紙は次の場所で購入することができます。
文具店
一般的なコピー用紙や便箋はもちろん、大きな店舗であれば、退職届専用の用紙も入手できる場合が多いでしょう。
100円ショップ、コンビニエンスストア
100円ショップやコンビニエンスストアの文具コーナーでも、コピー用紙や便箋が入手できます。
ネット通信販売
近くにお店がない時や、退職届に適した用紙の取扱いがない場合は、ネット通販がお勧めです。専用の用紙セットも、いろいろな種類の中から選べます。ただ、商品が到着するまでに日数がかかることもあるため、提出日に間に合うよう早めに注文しましょう。
退職届の用紙を選ぶ際の注意点
退職届の用紙を選ぶ際には次の点にも気をつけるようにしましょう。
上質でしっかりした紙質を選ぶ
退職届のようなビジネス文書の用紙には、できるだけ質の良い紙を選びましょう。同じ白い紙でもあまりに薄すぎるものや、光沢のない再生紙などは、退職届の用紙には相応しくないため、避けた方が良いでしょう。
罫線入りの便箋は罫線の色などに注意
退職届に罫線入りの便箋を使う場合、罫線にデザイン性があるものや、罫線の色が派手(黒やグレー以外)なもの、ワンポイントでもイラストやマークが入っているものはNGです。ビジネスの場にふさわしい、ごくシンプルなものを選びましょう。
退職届用紙の選び方まとめ
円満な退職を実現するためには、現職に対して最後まできちんとした対応をすることが大切です。会社に提出する退職届を作成する際は、A4かB5サイズの白いコピー用紙か、白紙もしくは白地に黒やグレーの罫線が入った便箋、市販の退職届専門用紙などを使うと良いでしょう。
文房具店やコンビニ、100円ショップなど、身近な場所で入手できるもので十分ですが、その際はできるだけ上質な紙を選びましょう。また罫線入り便箋の場合は、罫線に色がついていたり、イラストなどが描かれたりしていない、シンプルなものが良いでしょう。
【アドバイザー】
組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野 友樹(あわの ともき)氏
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。