LITALICOのビジョンは、「障害のない社会をつくる」。障害は人ではなく、社会の側にあり、その障害をなくしていくことを通して、多様な人が幸せになれる「人」が中心の社会をつくる、という意味が込められています。このビジョンをもとに、障害者の就労支援サービス「WINGLE」、障害児を含めた幼児~高校生対象の学習支援サービス「Leaf」など幅広い事業を展開しているLITALICOが、さらなる事業拡大を担う経営中核メンバーの採用に乗り出しています。同社代表取締役の長谷川敦弥氏に、採用の背景や中途入社者に期待すること、そして活躍できる人材の条件などを聞きました。
「障害のない社会をつくる」というビジョンのもと、先頭に立って事業を推し進められる人材を求む
会社の中枢を担う幹部クラスを募集しているとのことですが、募集の背景を教えてください。
障害者向け支援サービスの分野で着実に実績を挙げ、LITALICOの事業規模も、社会的な認知も、徐々に上がってきたと感じています。ここから先は、成長を加速させるフェーズ。今までの勢いを元に、二次関数的な急カーブで成長を加速させたいと考えています。それを実現するために必要なのが、「さらなる社会的信用やブランド力向上」を担える中核メンバー。ぜひ当社の成長のけん引役になってほしいと考えています。
御社ではIPOの準備を担える人材を募集していると伺っています。どんな経験やスキルを持っている人に来ていただきたいと考えていますか?
当社では数年内のIPOを見据えています。より分かりやすい形で社会的信用を示せるのが、株式上場だと考えているからです。そのため、CFO(最高財務責任者)の立場を担える人に来てほしいと考えています。IPO準備全般を担っていただくことをメインミッションに、管理会計や中期経営計画の策定等、幅広くお任せします。
障害者向けの事業というと、「儲かっていない」「企業としての体制も整っていない」というイメージがあると思いますが、上場により、そのイメージが少なからず払しょくできると思っています。そして、社会的な問題解決を目指すという事業分野に新しいお金の流れを作り出す意義も、強く感じています。
投資家の方々には、株価の上昇で報いるだけではなく、LITALICOの株を買うことで社会的な問題解決をともに担える喜びを感じていただきたいと思っています。当社の事業に共感いただける投資家が増えた結果、株価が上がる…という好サイクルを目指しています。また、ファンドマネージャーの方にもぜひ当社の事業の意義を感じていただき、「ファンドの1銘柄に加えたい」と思っていただけるようなブランド銘柄にしていきたい。そのための適切なIRも、CFOのミッションになります。
ベンチャー企業などで先頭に立ってIPO業務を進めてきた方や、IR責任者の経験を持つ方のほか、証券アナリスト、投資銀行の方などファイナンスに関する知識が豊富で投資家の気持ちがわかる人を求めています。
CFOのほか、新たな事業を生み出す「事業責任者」の採用にも注力されているということですが、具体的にはどんな役割を担うことになるのでしょうか?
「障害」は、とてもひとくくりにはできないくらい多種多様です。症例はさまざまですし、例えば身体障害であれば、体において力が入る範囲も人によって差があります。我々のビジョンである「障害のない社会をつくる」とはすなわち、これら多様な人の困難を一つひとつ解決する社会の仕組みを作ること。LITALICOが社会的な仕組みのプラットフォームになり、障害のある方々のニッチで多様なニーズに応える事業を数多く立ち上げていき、困難を解消していく――これが当社の構想です。
そのため、一つひとつの事業のリーダーとして事業全体をけん引していく人材の採用は急務です。自分自身が当事者意識を持ち、困っている方々の現実を直視しながら、新しい社会の仕組みを築いてほしいと考えています。
事業が軌道に乗れば分社化も考えているので、ゆくゆくは会社経営自体を担っていただく可能性もあります。広い視野で現場のニーズと事業の先行きを捉え、どんどんアイデアを生み出しては実行できる事業創造のリーダーを求めています。
当社の知名度が増すにつれ、障害者ご自身やそのご家族、関係者や有識者などさまざまな方から「こういうシーンで困っている」「こんなことが実現できないか」などたくさんの要望やアイデアが集まるようになりました。現場のニーズは、山ほどあります。これらをどんどん形にできる実行力とフロンティア精神のある方に来てほしいですね。そういう意味では、事業責任者として商品やサービスを一から立ち上げて、動かしてきた経験を持つ方がフィットしやすいと思います。
転職者の声「理念が高い会社が成長・成功する世の中を実現したい」
経営戦略本部長 中俣博之氏(2014年7月入社、前職:株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA) 事業部長)
大手ネットサービス会社で海外子会社の事業戦略やゲーム事業部の部門長などを経験し、この7月にLITALICOに転職してきました。
障害者支援サービスや、教育事業には、たくさんの事業会社やNPOなどが取り組んでいますが、どれも小規模であり、影響の範囲が非常に小さい。そんな中、強い信念を持ってこの事業に取り組み、複数の商圏をすでに確立し、影響力を強めているのがLITALICOでした。数年前、前職で採用業務に携わっていた時期があるのですが、内定を保持した学生が併願先としてLITALICOを挙げていたことが印象に残っており、それが私がLITALICOを認識した最初でした。それ以来、同社のファンでい続けてました。
現在は本部長として、経営企画やマーケティングを統括するほか、前職での経験を活かしてWeb分野での新規事業の立ち上げも任されています。
会社としての目標は、代表が前述したとおりですが、私個人としては、「理念が健全な会社、そしてその理念をビジネスとしてちゃんと向き合っている会社が、社会でも、資本市場でも、正しくかつ高く評価されると証明していきたい」という目標を持っています。当社の理念は、誰しもが共感してくれる考えだと信じています。だからこそ、当社は成長し続けるべきだし、資本市場での評価も高くなるべきだし、皆が「入りたい、Coolだよね」と思う会社であるべき。その一助を、自分が担っていきたいと思っています。
※「障がい者」を「障害者」と表記しています。「障がい者」という表記の場合、音声ブラウザやスクリーン・リーダー等で読み上げる際、「さわりがいしゃ」と読み上げられてしまう場合がございます。そのため、「障害者」という表記で統一をしています。
障害者を含めた「すべての人の可能性が最大に拡がる社会の仕組み」を創るため、幼少期~学齢期の教育事業から就労支援事業まで幅広い事業を展開する。発達が気になる子供を含めた幼児~高校生対象の学習支援サービス「Leaf」、働きたい障害者と、障害者を雇用したい企業の橋渡しをする就労支援サービス「WINGLE」、発達が気になる子どもを持つ家族の情報共有サイト「ふぁみえーる」の運営など。
創業:2005年12月
従業員数:813名(2014年5月時)
資本金:7612万5000円(2014年5月時)
売上高:42億1200万円(2014年3月期)
長谷川 敦弥氏
2003年名古屋大学理学部入学、大学在学中に東京のITベンチャーで3年間にわたって営業職や新規事業開発に従事。営業とし2億円以上を売り上げ、名古屋事業所の責任者に抜擢される。大学卒業後の2008年、旧株式会社ウイングル(株式会社LITALICO)に入社。2009年8月、弱冠24歳で同社代表取締役社長就任。
中俣 博之氏
2008年筑波大学第三学群卒業後、DeNAに入社。シニアメディアの立ち上げ、全社のマーケティング戦略や、人事での採用責任者など幅広く従事。その後、海外支社での事業・経営戦略を担当し、帰国後はゲーム開発部の部長職を歴任。2014年7月LITALICO入社。2014年10月より取締役兼経営戦略本部長に就任。経営企画、新規事業開発、マーケティング領域を管掌。
担当ヘッドハンターの目線
アクシスコンサルティング株式会社 エグゼクティブコンサルタント 最上 裕司氏
慶應義塾大学卒業後、NTTデータ入社。地方公共団体や中央省庁向けの営業を経て2008年アクシスコンサルティングに参画。転職を前提としない中長期的なサポートスタンスには定評があり、入社当時にお会いした方との長きに渡る関係の中で、転職を「点」ではなく、キャリアという「線」で捉えたコンサルティングを得意とする。本業の他、キャリア戦略に関する豊富な知見が買われ、駒沢女子大学にて非常勤講師として必修科目を担当。また、JICAとの連携により、青年海外協力隊帰りの隊員のキャリアサポートや、ハローワーク他での講演、セミナーなど、その活動範囲は多岐に渡る。
これまで社会福祉法人やNPO、あるいはせいぜい数名程度の小規模な事業所が地域に特化して取り組んできた「障害者支援」。社会貢献性は高くとも、その事業性については疑問を感じるという方が多いのではないかと思います。そんな、「障害者支援サービス」に本格的に取り組み、事業として大きく成長させているLITALICOは業界の中でも非常にユニークな存在として知られ、期待を集めています。その期待の現れが、現場から寄せられる手紙やメールの山。LITALICOはそれらのニーズに一つ一つ丁寧に応えながら、「障害のない社会をつくる」というビジョンに向けて各種サービスを展開しています。
金儲けのための事業ではなく、それでいて事業を継続・発展させるために適正な利益を上げる。正当に資本市場や社会から評価され、お金が流れてくるという仕組みをつくる。これによりさらに現場ニーズに応えられる体制を築き、最終的には「障害」は個性の一つに過ぎず、「障害」という言葉そのものがない社会を作る。そしてそれは障害だけでなく、我々一般の健常者にとっても住みよい社会である。
「本気で世の中の価値観を変えたい、社会貢献性の高い事業に取り組みたい」、そんな熱い情熱を持った方にとって、IPOを見据え、新しい事業を次々と生み出し、指数関数的に成長していくフェーズであるLITALICOは非常に魅力的な環境と言えるでしょう。