元BCG代表の堀紘一氏創業のDIが、日本の超大企業の「次世代の本業」を創出するビジネスプロデューサーを広く募集

堀紘一氏が「未来のソニー・ホンダを100社育てよう」という想いから設立したドリームインキュベータ(DI)が、ビジネスプロデューサー(戦略コンサルタント)を求めている。その募集の背景や求める人物像などを、朝雄弘士氏(株式会社インフォエックス 代表取締役)とともに、執行役員(統括) 島崎崇氏に伺った。

超大企業でも経営が傾く可能性がある時代になって
「未来の本業のタネを仕込みたい」というニーズが高まっている

なぜいま、ビジネスプロデューサー(戦略コンサルタント)を求めているのですか?

島崎:最初に少し誤解を払拭しておくと、私たちは少なくともこのインタビューの時点では、ビジネスプロデューサーを定常採用しています。優秀な人材を常に求めているのです。それはなぜかというと、5年ほど前から私たちの「ビジネスプロデュース」というビジネスが注目を集め、ブランド認知が高まり、ビジネスが持続的に拡大しているからです。

そこには、大きく2つの理由があります。1つは、いま日本の大企業が「強い不安」を感じていることです。私たちのクライアントは、日本人なら誰もが名前を知っているような大企業、日本の各業界のトップ企業ばかりですが、そのほとんどが、経営のかじ取りを少し間違えれば、数年後に会社の経営が傾く可能性すらあると本気で考えています。そのくらい、時代は不安定かつ不確実で、変化が速くなっているのです。そこで多くの企業は、仮に本業が傾いたとしても会社が続くように、いまから「未来の本業のタネを仕込みたい」と考えています。私たちのビジネスプロデュースは、戦略コンサルティングのスキルセットを基に、クライアントとともに数千億円規模の新規事業を創造するサービスで、日本の大企業のニーズとまさに合致しているのです。

DIのロゴ

もう1つの理由は、事業創造の重要性の高まりに対して、コンサルティングのアプロ―チとして、いわゆる論理的思考や分析などという従来の手法だけでは、価値が生まれづらくなってきたということです。今の一般的な戦略コンサルティングは、大量の事実を収集・分析して、その結果を基に効率化や最適化を提案するサービスです。もちろん、このサービスは経営に欠かせないものではありますが、問題があります。社会や技術の変化・進化が極めて速く、自社の業界内に踏みとどまっていては成長できない現代のビジネス環境では、効率化や業務改善だけでは世界で戦えないのです。事実、私たちのクライアントの多くは、既存の戦略コンサルティングに限界を感じ、私たちにもコンサルティング(ビジネスプロデュース)を求めてやってきた方々です。また、20年程前は戦略的思考ができるだけで価値があったと思いますが、現在はコンサル出身者やMBAホルダーがクライアント内含め、そこかしこに散らばっている状況です。そうなると、やはり従来のコンサルティングだけでは、新たな異なる付加価値を加えていかないと、クライアントからも「いや、そんなのうちにもいますよ」といった具合にコモディティ化していく訳なのです。

朝雄:数千億円規模の新規事業をどのように生み出すのでしょうか?

島崎:さまざまなケースがあります。その企業の強みを活かすこともありますし、業界そのものがなくなる可能性を見越して、他業界に踏み出すといったこともあります。

島崎 崇氏

御社の戦略コンサルティングは他社と何がどのように違うのですか?

島崎:そのことを詳しく説明する前に、弊社について簡単に説明します。私たちは「戦略コンサルティング」と「インキュベーション」の2つの事業でビジネスプロデュースに取り組んでいます。戦略コンサルティングは、短期的な業務改善ではなく、成長戦略や新規事業立案など、大企業の経営の根幹にかかわる課題を解決する案件が中心です。インキュベーションでは、私たちは自己資金によるプリンシパル投資に加え、アジアにおける産業ファンドを運営しており、積極的にベンチャー企業・成長企業に投資しています。また、DI自らが事業主体となり、グループ会社を通じた事業創造・事業経営も行っています。この2軸があるからこそのシナジーがDIの独自性だと考えています。

ビジネスプロデューサーは、入社して最初の数年は大企業向けコンサルティングに従事し、戦略コンサルティングのべースを築いていただきます。その後に適性や希望に応じて、投資や事業経営などインキュベーションに携わるというキャリアもあります。ですから戦略コンサルタント経験と事業会社経験を両方とも積みたい方にとって、DIは絶好の環境だと思います。社内外の信頼関係や人的ネットワークを持ち越したまま、両者を繰り返し移れるのですから。

その上で、私たちの戦略コンサルティングの最大の特徴は、「事実の分析などのいわゆる左脳的な戦略コンサルティングスキルをベースに、自身の経験・知識及びそれに基づくビジネス上の直感を用いた右脳的なアプローチで示唆を出す」ということです。なぜなら、私たちが行うのは「未来の事業を創造するコンサルティング」であり、答えは決してデータ分析からだけではわからないからです。では、分析だけに頼らずにどうやってインサイトを得るのかといえば、「他業界の常識や知見」を重視しています。実は、ある業界では常識になっていることが、他業界では行われていないという例がいくつもあります。こうしたことのなかに、イノベーションのヒントが隠されていることが多いのです。

そのため、DIでは業界別のチームをつくっておらず、全ビジネスプロデューサーが全業界を担当しています。ですから例えば、化粧品会社の後に金融機関、その後に電機メーカーを担当するなどということがごく当たり前にあります。そして、ある業界の常識を他業界に持ち込んだら、新規ビジネスが立ち上がったというケースが珍しくありません。このように業界の境界線に新ビジネスのタネが隠れているために、私たちは業界横断的なアプローチを取っているのです。

もう1つの大きな特徴は、「インキュベーションの知見」や「インキュベーションとの連携」が豊富にあることです。先ほど説明した通り、多くのビジネスプロデューサーが、戦略コンサルティングチームとインキュベーションチームを行き来しています。そのため、投資先で当事者として成功・失敗を多数経験し、組織を動かす“ボタン”やビジネスの“勘所”を身をもって学んできた戦略コンサルタントが何人もいるのです。

この知見が、実に役に立つのです。例えば、現代のビジネス環境では、他社と連携を組んでビジネスを創出するのが普通ですが、その際にどの会社とアライアンスを組むか、どこに出資してもらうか、他企業とどう仲良くなるかといったことが見渡せる戦略コンサルタントがいると、成功確率は大きく上がります。さらに、私たちは自分でキャピタリストを連れてきたり、自ら新会社を設立したりもできますし、新会社を始める際に、どのようなボードメンバーをどのルートで採用すればよいかも熟知しています。戦略コンサルティングだけでなく、投資や事業経営まで一気通貫でできることが、私たちの大きな強みになっています。

島崎 崇氏

“日本経済を元気にしたい!”という強い想いがあり
正解のない壁を挫けずに登っていける方なら、ビジネスを創出できる

どのような方がビジネスプロデューサーとして活躍できるのですか?

島崎:第一に、何よりも「日本経済を元気にしたい!」という強い想いが大切です。個人的によく感じるのは、DIのビジネスプロデューサーとクライアントのキーパーソンに「強い意志」さえあれば、新規ビジネスはいずれ必ず創出できるということです。その想いや意志の具体的な内容は多様でかまいません。最近多いのは「ある社会課題を解決したい」という想いですが、「何としてもこの業界を守りたい」でも、「若い世代に気持ちよくバトンタッチするために新ビジネスを立ち上げたい」でもよいのです。いずれにしても、優れたビジネスプロデュースは、クライアントとビジネスプロデューサーの強い想いから始まります。ですから、その想いがある方に来ていただきたい。これは絶対条件です。逆に、「目標数字に見合うビジネスを何か始めよう」だったり「経営層から言われたから何かやらないと」などと、強い想いなしに義務感やロジックだけで走っても、ビジネスプロデュースはまず成功しないのです。

その上で、正解のない壁を登っていける方であれば、きっと活躍できます。私は、ビジネスプロデュースはボルダリングに似ていると感じています。その場その場で次の手がかりを探しながら、何度も登り直しを繰り返してビジネス創出という頂上を目指す仕事なのです。その間には、想定外のことがたくさん起こります。例えば、構想途中で他社が同様のビジネスを先に立ち上げてしまったり、アライアンス先社長や経営陣が代わってしまったりといったことは珍しくありません。また、私たちの役割は、良くも悪くも「クライアント社内に波風を立てる」ことですから、社内の方々から怒られることが頻繁にあります。しかし、こうしたことに挫けてはいけません。クライアントやアライアンス先、出資先、そして消費者や生活者など、あらゆる立場に立って多面的に考え、クライアントの「斜め上」を行く提案を続け、いつも頂上を目指すのです。そうすれば、怒っていた方であっても、最終的には高い評価をしてくれるのです。もちろん、最終的にビジネスを創出できないこともありますが、逆風の中でも徹底的に考え抜き、最善を尽くすことを忘れてはならないのです。

朝雄:私の印象では、変わった職歴の方、変わった経験をしてきた方が貴社には多いように思うのですが、いかがでしょうか?

島崎:確かにDIには、何かしら成功を掴むための苦労を知っているメンバーが多いかもしれません。例えば業界No.1の製品やサービスではなく、知名度の低い製品・サービスをどうやって売ればよいか、必死になって知恵を絞り、走り回って目標を達成してきた方などは魅力的だと感じます。正解のない壁を頂上に向かっていく力があると思うからです。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

島崎:大変な面もいろいろとお話ししてきましたが、DIは、ビジネス創出が好きな方にとっては、本当に楽しい環境だと思います。何しろ、大企業にいたら数十年に一度回ってくるかどうかというようなことを1年に3回も4回も経験できるのですから。多くの大企業が、次代の本業となる事業の創造が最大の経営課題と感じつつも、できる人材が圧倒的に足りていないというのが現状です。個人的には、DIのビジネスプロデューサーのような人材が日本に増えれば、日本経済は絶対に強くなると確信しています。だからこそ、一人でも多くのビジネスプロデューサーを輩出することが、DIのミッションだとも感じています。繰り返しになりますが、「日本経済を元気にしたい!」という想いをお持ちの方、ぜひDIで一緒に働きましょう。お待ちしています。

島崎 崇氏と朝雄 弘士氏

朝雄 弘士氏

担当ヘッドハンターの目線

株式会社インフォエックス 代表取締役 朝雄 弘士氏

(株)日立製作所、(株)日立総合計画研究所、 Mondex International (現在のマスターカード・インターナショナル)、ザッパラス役員、ビーマップ役員を経て、2004年株式会社インフォエックス設立、代表取締役社長就任。2005年、世界第6位のコンサルティング会社(世界7万人規模)であるCGI社と日本代表契約を締結し、事業活動を本格開始。
電子マネー「モンデックス」、アンチマネーロンダリングソリューション 「HotScan」などの金融関連案件ITの導入実績と、CGI社及びPegasystems社のグローバルネットワーク、およびベンチャービジネス起業の経験を活かし決済関連ITソリューションの提案と導入、新規事業立上げ、市場参入、事業提携、ヒューマンリソース(HR)などの支援を手がける。電子マネー回収システム他7件の特許を保有。とりわけ、グローバル企業とのコネクション活用により、日本企業に対するグローバルフィンテック企業とのリレーション開拓及び人材事業に強みを持つ。

変わった経験をしてきた方が採用されるケースが多い

これまでDI様に何人もの求職者の方をご紹介してきた経験から言うと、何かしら変わった経験をしてきた方が採用になるケースが多いと感じています。今回の島崎様のインタビューで「何かしら成功を掴むための苦労を知っているメンバーが多い」という言葉がありましたが、まさにおっしゃる通りで、エリート街道を順調に歩んできたような方よりも、むしろ超大企業にはあまりいないような方、大企業に収まらないような方、さまざまな場で多様な経験をしてきた方のほうが、決まることが多いのです。また、これもお話にあった言葉ですが、あえて「クライアント社内に波風を立てる」ことのできる方を採用されている印象を受けます。それから、ケース面接では、正解のない難しいケースに挑んだときに、求職者の方がどのように対応するのかに注目しているように感じます。

自分は大企業に収まらないタイプだ、正解のない壁をよじ登っていくのが好きなタイプだという方、またDIで働いてみたいという想いの強い方、ぜひご連絡をお待ちしています。

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