グッドエージェントアワード2018 金賞 受賞者紹介 今沢雄一郎

プロ経営者の採用ニーズを発見し “経営者予備軍”となる転職者の キャリアをサポート

「プロ経営者を社外から採用したい」という潜在的なニーズを抱える企業は増えている。エージェント歴20年の今沢雄一郎氏は、CEOやCFOなど“CXO”人材のマッチングを成功させ、経営課題解決に寄与。経営者予備軍という新たな人材市場の創出を目指している。

想定外の社長オファー!プロ経営者へのチャンスを掴む

「優秀な人材に、より高いステージに上がってもらうこと」を目標に掲げる今沢氏。ある老舗の小売業A社で社長をマッチングした案件は、まさにその具体例だ。
当時、A社では“ナンバー2”の採用を希望していた。別の企業で社長を務めていた方を紹介したが、不成立に終わった。そんなとき、ある大手小売企業で社長室長を長年経験してきたSさんと出会う。

Sさんは、オーナー社長の懐刀として実績を積み、上席執行役員にまで上り詰めた人物。営業はもとより、マーケティングや広報など幅広い分野に精通した実力者だ。

“経営者”としては未知数だが、A社のナンバー2としては十分なキャリアだった。Sさん自身、「50歳を目前に、経営者をキャリアの目標においてやってみたい」と考えていたこともあり、今沢氏は、その目標の後押しをすることに決め、「まずは社長を支える役割・ポジションでトラックレコードをつくり、次に経営者を目指しましょう」と、ナンバー2での入社を提案。

ところが事態は思わぬ方向に動いた。A社の背後にいたファンド側が、「Sさんを社長として迎えたい」と申し出たのだ。想定とは異なったものの、「これはチャンス!」と捉えたSさんと今沢氏。そうして、Sさんはいきなり経営者としての道を歩みだすことになった。

A社は、2000年代の拡大路線が裏目に出て苦難が続き、国内ファンドの支援によって、立て直しを図っていた。その後、社会現象になった“とあるブーム”が追い風になり、順調に業績を回復する。しかしブームの終焉とともに再び赤字化。そんなタイミングで社長に就任したSさんは、以前の会社で学んだ顧客への深い接客や提案のノウハウを盛り込みながら、商品陳列の工夫やインターネット販売を強化して、かつての常連とは異なる新たな客層を取り込んでいる。

「結果、3年連続の赤字は解消し、Sさんは社長就任1年目にして黒字化の目処を立てました」と今沢氏。

今沢 雄一郎氏

社長候補を求めている企業は、実は意外なほど多い

今沢氏は「巷で言われる様なプロ経営者の転職市場はまだ存在していない」という。スター経営者の華麗な転職はごく限られた例しかなく、そのプロセスはクローズドな状態で進められる。一方で、経営の中枢を目指すハイスペックな転職希望者、ターンアラウンドを目指すファンド、再生を図ろうとする企業は確実に存在する。「その三方向に目を配り、マッチングに最適なタイミングを見出すことが重要」と、今沢氏。A社の例は、まさにその典型だった。

プロ経営者の転職市場がないなら、経営者候補となりうる“潜在層”を探し出し、場合によっては“育てて”いく。「企業側の経営の成功と、個人の非連続なキャリアアップを実現する場面に介在することこそ、プロのエージェントの存在理由だと思います」と今沢氏は力説する。

経営者ステージにのぼれるようキャリアの道筋をつくる

「しばしばエージェントは“求職者に寄り添う仕事”と表現されますが、私は『一人の人生にずっと寄り添うことはできないけれど、この瞬間、他では得られないチャンスを提供する事に全力を尽くします』と、求職者の皆さんに正直に話しています。それがかえって信頼につながっている部分もあるかもしれません」と笑う、今沢氏。

求人広告の営業を経験した後、上司が立ち上げた人材紹介会社に参画。以来20年間、第二新卒からエグゼクティブクラスまで幅広い層を担当した。近年は、ターゲットをエグゼクティブに絞り、「社長および経営幹部案件」を開拓していた。

今沢氏は最後にこう語った。「年収数千万円クラスのエグゼクティブの方とはいえ、実際にお会いして転職の悩みや迷いを伺っていると、“ごく普通の人”なのだなと実感します。そこに、私が介在すべき、切実で明確なニーズがあると感じました。これからも“経営者予備軍”の方々に対して、経営者への道筋をつくるお手伝いをしていきたいと考えています。そうして、新たな市場の創出を図っていきます」

今沢 雄一郎氏

【転職者の方へ】
経営者には覚悟が必要です。何の苦労もなく、社長のイスに座れるわけなどありません。一方、突然やって来るチャンスを活かすための準備と決断も必要です。

【企業様へ】
若手からベテランまで、幅広い人材と接してきた20年以上の経験があります。「CXO案件」には絶対の自信があります。期待を上回る良い人材をご紹介いたします。

今沢 雄一郎氏

今沢 雄一郎氏

株式会社CXOサーチ

1992年、(株)リクルート入社。広告事業部門で求人広告の営業を経験。98年に人材紹介会社、(株)エリートネットワークに設立時より参画。2018年、経営人材に特化したエグゼクティブサーチ会社、(株)CXOサーチを設立。

リクルートダイレクトスカウトは、リクルートが運営する会員制転職スカウトサービスです。リクルートの求職活動支援サービス共通の『レジュメ』を作成すると、企業や転職エージェントからあなたに合うスカウトを受け取ることができます。レジュメは経験やスキル、希望条件に関する質問に答えるだけで簡単に作成可能です。一度登録してみてはいかがでしょうか。