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【社労士監修】転職時の年金の手続きと確定拠出年金の移行方法

私たちの老後の暮らしに欠かせないのが年金制度です。公的な年金には国民年金と厚生年金の2種類があり、転職する際の離職期間や退職・入社のタイミングにより、年金の切り替え手続きが必要になってきます。転職した時の年金の手続きと、確定拠出年金の移行方法について詳しく解説します。

年金制度とは?

私たちの老後生活の収入基盤となる年金制度には、「公的年金」と「私的年金」の2つがあります。まずはそれぞれの年金制度について説明します。

公的年金

公的年金とは、社会全体で高齢者などの生活を支えるという考えのもとに生まれた国の制度です。公的年金には、「国民年金(基礎年金)」「厚生年金」「共済年金」の3種類があり、日本国内に住所のあるすべての人が加入を義務づけられています。どの年金制度に加入するかどうかは、その人の働き方によって決まります。

日本国内に住む20歳以上60歳未満の人は全員「国民年金(基礎年金)」に加入します。そのうち会社員や公務員は国民年金に保障が上乗せされる厚生年金に加入します。国民年金が1階部分、厚生年金が2階部分という構造になっています。

私的年金

私的年金とは、公的年金に上乗せする形で給付を行う年金制度で、加入は任意です。2階建ての公的年金の「3階部分」にあたります。公的年金だけでは老後の備えに不安のある方が、退職後に豊かな生活を送るために利用する制度です。

私的年金には「国民年金基金」「厚生年金基金」「退職等年金給付」「確定給付企業年金(DB)」「企業型確定拠出年金(DC)」「個人型確定拠出年金(iDeCo)」などがあり、自身のニーズに応じて選択できます。

離職期間がない場合は年金の手続きは不要

一般的に、企業を退職した際は、厚生年金から国民年金への切り替え手続きを行う必要があります。ただし、7月31日に退職し、転職先に8月1日付で入社するケースなど、離職期間がない場合には、厚生年金から国民年金への切り替え手続きは必要ありません。マイナンバーもしくは基礎年金番号を転職先の企業に伝えれば、厚生年金の加入手続きを進めてもらえるでしょう。

年金の切り替え手続きが必要なケース

厚生年金から国民年金への切り替え手続きは、どのような時に必要になるのでしょうか。退職時に必要となる年金の手続きについて、ケース別に詳しく解説します。

離職期間はあるが、月末までに転職先に入社している場合

例えば、7月5日に退職し、7月20日に転職先に入社した場合は、離職期間があるため、居住地の市区町村窓口で国民年金の資格取得手続きをする必要があります。

ただし、厚生年金保険料は月末に在籍している企業が支払うことになるため、7月末は転職先企業の厚生年金に加入していることとなり、国民年金保険料を納める必要はありません。

離職期間があり、月末までに転職先に入社していない場合

例えば、7月20日に退職し、8月5日に転職先に入社した場合、上記のケースと同じように、国民年金への切り替え手続きをすることになります。

このケースでは、7月末時点で在籍している企業がありません。そのため、7月分の国民年金保険料を自身で納める必要があります。ただし、8月分については、8月末時点で転職先企業に在籍しており厚生年金に加入していることになるため、国民年金保険料を納める必要はありません。

転職先が決まっていない場合

上記2つのケースと同じように、居住地の市区町村窓口で国民年金の資格取得手続きをしなければなりません。また、月末時点で在籍している企業がない月から、自身で国民年金保険料を納める必要があります。

国民年金に切り替える場合の手続き方法と注意点

厚生年金から国民年金に切り替える時には、どのような手続きを行えばいいのでしょうか。具体的な手続きの方法や必要となる書類、注意点などについて解説します。

国民年金への切り替え方法

国民年金への切り替え手続きは、退職日の翌日から14日以内に、住んでいる市(区)役所または町村役場の国民年金担当窓口で行います。

【手続きに必要となるもの】

  • 印鑑
  • マイナンバーカードなどの個人番号(マイナンバー)が分かるもの
  • 基礎年金番号通知書などの基礎年金番号が分かるもの
  • 離職票や退職証明書など退職日を確認できる書類

扶養者の手続きも行う

家族を扶養者としていた場合、国民年金への切り替え手続きの際は、本人と同様に扶養者の切り替えも必要です。手続きを忘れてしまうと、その期間は未納の扱いになります。未納期間が発生すれば、将来受け取れる老齢基礎年金が少なくなるだけでなく、障害基礎年金などを受け取れなくなる可能性がありますので、確実に手続きを行うようにしてください。

「確定拠出年金(企業型)」などの切り替えも忘れずに

確定拠出年金については、原則6カ月以内に移行手続きが必要です。転職先の担当者に、企業年金についてあらかじめ確認しておくようにしましょう。

転職先の企業にも同様の確定拠出年金(企業型)がある場合には、そのまま移行する手続きをしましょう。ただ、確定拠出年金(企業型)の運用を行っていない企業も少なくありません。その場合には、「個人型確定拠出年金(iDeCo)」への加入手続きを自身で行うことになりますので、転職先の担当者に早めに相談しましょう。

国民年金の切り替え時は、国民健康保険の手続きも忘れずに

年金は、老後の暮らしを支える大切な制度です。普段はあまり意識する機会がないかもしれませんが、すべてを会社に委ねるのではなく、年金に関する情報に普段から関心を持ち、転職時には自身で手続きが必要となるケースがあることも確認しておきましょう。また、会社を辞めた時には、国民年金への切り替えと一緒に、国民健康保険への加入手続きも忘れずに行うようにしてください。

【監修】

村松 鋭士(むらまつ さとし)氏

社会保険労務士

2010年に【TFS&SPIRAL社会保険労務士事務所】を開業。また、社労士事務所と併せてチームビルディングを主体とした人材育成研修やコンサルティング、コーチングを行う【株式会社スパイラル・アンド・ゴーゴー】を設立。社労士として15年以上、企業の人事労務に携わってきた経験をもとに、労務相談や人材育成研修、評価制度などを一体的に実施。

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記事掲載日:2021年3月24日 記事更新日:2022年6月23日