【生産技術】職務経歴書の書き方と見本・テンプレートダウンロード

求人に応募する際には、履歴書とともに職務経歴書の提出が求められます。募集しているポジションで活躍できる経験・スキルを持っていたとしても、職務経歴書でそれが正しく伝わらなければ面接へ進むことができません。
そこで、職務経歴書で強みを伝えるための書き方のポイントについて、リクルートのコンサルタントがアドバイスいたします。職務経歴書を初めて作成する方には見本のテンプレートも用意していますので、ダウンロードしてご活用ください。

生産技術の職務経歴書のテンプレート見本【フォーマットダウンロード】

生産技術の職務経歴書のサンプルをご紹介します。書き方を参考にしてみてください。
リンク先よりダウンロードも可能ですので、見本を参考にしながらご自身の経歴を記入し、職務経歴書を作成しましょう。

生産技術の職務経歴書見本

生産技術の職務経歴書の書き方のポイント

生産技術の方々が職務経歴を記載する際、意識しておきたいポイント、積極的にアピールしたい経験・スキルなどをお伝えします。

「製品」「工程」「裁量」を明確に伝える

職務経歴を記載する際、押さえておく必要があるのは以下の項目です。

●担当製品

採用担当者は応募者の担当製品をみて、「技術の親和性」があるかを確認します。そのため、これまでどのような製品を手がけてきたかを明記します。

●担当工程

例えば「鋳造」「機械加工」「溶接」「組み立て」など、生産工程のどの部分に携わってきたのかを明記します。

●立ち位置・裁量範囲

生産技術は社内外の多様な組織と連携して業務を行うポジションであるため、採用担当者は応募者の「プロジェクト推進力」や「段取り力」を見極めようとしています。リーダーとして主体的に進めたのかサポートをしたのかなど、担当プロジェクトにおいての裁量範囲を明記します。

ニーズが高い経験は詳細を記載してアピールする

以下に挙げるキーワードは、昨今の生産技術職の中途採用市場でニーズが高く、職務経歴書に記載しておくとプラス評価につながります。経験の多少に関わらず、これらに関連する経験をお持ちの場合は、積極的に記載することでアピール効果が高まるでしょう。

  • 自動化
  • ロボット/搬送
  • 改善・課題解決(「トヨタ生産方式」「QC7つ道具」などを活用した改善など)
  • データ分析
  • ソフトウェアの知識・スキル
  • 海外対応 (海外工場立ち上げ、OEM管理など)

中でも「改善」の経験については、「小さな改善だから職務経歴書に書くほどでもない」と考えている方が多く見られます。しかし、少しでも経験があればプラス評価につながる可能性があるので、改善プロセスや成果を意識しながら記載しましょう。

また、「データ分析」「ソフトウェアの知識・スキル」に関しては、業務で使用していなくても、プライベートで取り組んでいることがあれば「活かせる経験・知識・技術」または「自己PR」の欄でアピールするといいでしょう。例えば「Pythonを使ってWebアプリを作っている」といった趣味の活動なども、「業務にも活用できる」「モノ作りに対する興味が強い」「探求心がある」といった評価を得られる可能性があります。

専門分野以外の知見をアピールする

生産技術職の方々のベースとなる専門性は、大きく分けると「機械系」「電気系」「ソフトウェア系」。近年は、この3分野の知見を兼ね備えている人材が高く評価される傾向が見られます。
例えば、自身のコアスキルが「機械」であっても、「電気」「ソフトウェア」の知見も備えているのであれば、「活かせる経験・知識・技術」の欄などでアピールしましょう。

実績を数値で示す

「QCD/Quality(品質)・Cost(コスト)・Delivery(納期)」の観点で取り組みの成果を記載します。
実績を数値で示せる場合は、なるべく書き添えてください。例えば、「不良率○%改善」「設備刷新により生産性○%アップ」「○○コストを○%削減」「納期を○日→○日に短縮」などです。

自己PRでは、課題解決エピソードを通じて人柄を伝える

職務経歴書の最後には「自己PR」欄を設け、職務経歴だけでは伝わらない「入社後の活躍可能性」を感じさせる内容を記載しましょう。
特に企業が重視する素養である「課題発見・解決力」が伝わるよう、これまでの経験の中でどのように課題を発見して解決してきたのか、エピソードを交えて記載してください。エピソードの中で自身の基本スタンスやマインドといった「人柄」の部分まで伝わると、アピール効果がさらに高まります。

職務経歴書の書き方のコツ

職務経歴書で大切なのは、まず「読みやすさ」「わかりやすさ」です。
また、経験豊富であるほど職務経歴の記載が多くなり、強みがどこにあるのかが伝わりにくいことがあります。
作成する際には以下のポイントを踏まえ、よりアピール効果が高い職務経歴書に仕上げましょう。

事前に職務経歴を整理し、アピールしたい経験を強調する

職務経歴書を作成するにあたっては、まず、これまでの「所属企業・部署・チーム」「手がけた業務」「成果」「身に付けたスキル」などをすべて書き出します。
ただし、職務経験・実績が多い方ほど、そのまま羅列するだけではアピールしたい経験・スキルや得意分野が採用担当者に伝わりにくくなります。
そこで、職務経歴書に落とし込む際にはメリハリをつけて記載するようにしましょう。

アピールしたい経験や強みについては、「成果」をはじめ、「成果に至るまでのプロセスや独自の工夫」などまで簡潔に記しておくと、読み手が「入社後の活躍イメージ」を描きやすくなります。
特にアピールしたいポイントは、冒頭に100文字程度の「職務要約」を記載しておくといいでしょう。
一方、これから目指すポジションと関連が薄い経験・スキルについては、簡潔な記載にとどめます。

読みやすいレイアウトを心掛ける

職務経験が多い、かつ過去に所属していた企業の事業内容や担当業務内容が直近の仕事と大きく異なる場合などは、直近の仕事内容から書き始め、時系列をさかのぼって職歴を記載する「逆編年体形式」のレイアウトにすると読み手に伝わりやすくなります。

また、レイアウトには統一感を持たせましょう。「年・月」「企業名」「部署名」などを記載する位置、各項目の見出し、本文の頭出し位置などを揃えておきます。フォントもすべて統一しましょう。
書き方見本が記入されているフォーマットをダウンロードして使う場合、見本の文言を流用する部分と自身で入力する部分とでフォントが異なってしまうことがあるため、注意が必要です。

文章だけでなく箇条書きも活用する

文章だけがつらつらと綴られた文書は、見た瞬間に「読むのが面倒」という印象を抱かれるものです。適度に「箇条書き」を活用することでリズムが生まれ、読みやすくなって採用担当者の負担感が軽減されます。
冒頭に「●」「・」をつけたり、項目を【  】で立てたりして、記載情報を整理しましょう。
例えば、次のような項目の記載には、箇条書きを使うとわかりやすくなります。

・業務内容が伝わる数字(担当顧客数/マネジメント対象メンバー数/プロジェクトの規模・期間など)
・業務で活用した技術、ツールなど
・成果が伝わる数字(売上実績/目標達成率など)
・課題とそれに対する戦略、独自に工夫したことなど

永田 慶

新卒入社したメーカーの生産技術部に所属。2006年に株式会社リクルートエージェント(現:リクルート)に入社し、製造業の技術者(エンジニア)の転職支援に従事。グループ企業への出向を経て、現在は製造業技術者/セールスのハイキャリア領域コンサルタントとして採用支援および転職支援を行っている。

※本記事での内容は取材時点での情報になります。

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