管理職の職務経歴書の書き方とサンプル見本

これまでのマネジメント経験を軸にして転職を成功させるためには、職務経歴書で自身のマネジメントスキルを効果的にアピールすることが重要なポイントになります。応募書類でうまく伝えるために、押さえておきたい注意点や効果的なまとめ方について、職務経歴書のサンプルとともに詳しく解説します。

管理職の職務経歴書の書き方のポイント

管理職がマネジメント経験について記載する際に、まず押さえておきたい基本的なポイントについて紹介します。

マネジメントの範囲や規模を明確にする

管理職のキャリアをアピールするためには、マネジメント業務の「範囲」や「規模」を明確にすることが重要です。

業務範囲とは、例えば「営業の数値管理」を担っていたとして、目標設定や営業戦略にも関わっていたのか、それとも与えられた目標を遂行するためにメンバーの進捗管理をしていたのでは、責任範囲が大きく異なります。

数値管理やメンバーの採用・育成、組織体制や業務フローの改善など、マネジメントしていた業務の責任範囲を記載しましょう。また、規模については、マネジメントしていたメンバーの人数や予算、目標など、具体的に規模がイメージできる数値で伝えることを意識しましょう。

独自の役職名は客観的に把握できるようにする

「部長」「課長」といった一般的な役職ではなく、会社独自の役職が使われているケースもあります。このような場合、役職名をそのまま職務経歴書に書いても、どのような役職だったのか採用担当者に伝わらない可能性があるため、役職名の後に「(部長クラス)」とカッコ書きして補足するなど、客観的に役職が分かるように記載しましょう。

経験領域もしっかりと記載する

例えば、「営業1グループ課長」「経理2課マネジャー」などと記入するだけでは、具体的にどのような領域に携わっていたのかが伝わりません。営業組織であれば「流通業界」「従業員30名以下の小規模顧客」「新規開拓」「インバウンド営業」、バックオフィスであれば「請求管理・月次決算」「財務会計」などと、担当領域を補足しておきましょう。

職務経歴書でマネジメント経験をアピールするコツ

マネジメント経験を効果的にアピールするには、どのように職務経歴書を作成すればいいのでしょうか。効果的な書き方について詳しく解説します。

職務概要を冒頭に入れる

職務経歴書を作成する際には、冒頭に「職務概要」を入れるのがおすすめです。採用担当者は、日々数多くの応募書類に目を通しています。じっくりと読み込まないと経験を把握することができない職務経歴書では、伝えたいことを見落とされてしまうかもしれません。数秒でキャリアの概要やマネジメント経験を把握できるように、職務経歴書の冒頭には職務概要を入れておきましょう。

職歴は「逆編年体式」でまとめる

一般的に、転職では直近の経験を重視される傾向があります。職歴を時系列(編年体式)でまとめた場合、読み進めていかないと直近の経験やマネジメントに関する内容に辿り着くことができません。経験が豊富な方や、マネジメント経験をアピールしたい方は、職務経歴書の職歴を最新の経歴から記述する「逆編年体式」で作成しましょう。

マネジメントのこだわりを自己PRで伝える

採用担当者は、職務経歴書や面接を通じて、社風やメンバー、他の役職者との相性を見極めたいと考えています。ただし、職歴だけでは、人柄や仕事・マネジメントに対する姿勢を伝えることができません。職務経歴書を作成する際は、志望する企業の求人を確認し、求める人物像との共通点を意識しながら、自身がマネジメントをするうえで大切にしていることを自己PR欄に書くようにしましょう。

管理職の職務経歴書サンプル

職務経歴書

20XX年X月X日
○○○○(氏名)

【職歴概要】
〇〇株式会社にXX年間勤務し、食品事業部の営業職として企画立案、提案、プレゼンテーションなどを担当。20XX年には、新設された冷凍食品事業部に異動し、営業部のチームリーダーとして3年間で△億円以上の売上げアップを達成し、課長に昇進。20XX年、冷凍食品事業部の部長として、売上△億円の早期達成に向け、予算や目標の管理、事業戦略の立案、部下の育成・指導などを行っています。

【職務経歴】
■20XX年4月~現在
・冷凍食品事業部の部長に昇進(社員50名をマネジメント)
・新規チャネル開拓のために営業チーム編成の見直しを図るとともに開発・製造部門と連携した新商品開発の推進や、利益率向上のための業務フロー改善を行う。

【実績】
20XX年度:△△億△△万円(達成率112%)
20XX年度:△△億△△万円(達成率101%)
20XX年度:△△億△△万円(達成率107%)

【業務改善】
20XX年度:営業管理ツール、チャットツール導入による業務効率化
20XX年度:働き方改善の取り組みを率先して行い、残業時間10%削減(社長賞受賞)

■20XX年4月~20XX年3月
・冷凍食品事業部の課長に昇進(社員10名、派遣スタッフ5名をマネジメント)
・中小顧客に対する売上改善および再取引による売り上げ拡大を担う。

【実績】
20XX年度:□□億□□万円(達成率101%)
20XX年度:□□億□□万円(達成率103%)
20XX年度:□□億□□万円(達成率106%)

■20XX年4月~20XX年3月
・冷凍食品事業部(新設)に異動
・新規開拓営業△地区チーム(10名)のリーダーとして、スーパー・コンビニ向けの冷凍食品の新規顧客開拓を担当。新規の取引先開拓、商品や販売促進の提案、チームの数値管理、メンバーフォローを行う。

【営業スタイル】ルート営業(1割)、新規開拓営業(9割)
【担当顧客数】年間10~15社との新規取引を開拓
【仕事内容】
【実績】売上高(チーム)
20XX年度:△億△△万円(達成率109%)
20XX年度:△億△△万円(達成率114%)

■20XX年9月~20XX年3月
・食品事業部に配属
・地元スーパー向けのチルド・生鮮食品の営業を担当
【営業スタイル】ルート営業(9割)、新規開拓営業(1割)
【担当顧客数】20~40社
【仕事内容】店舗ごとの販売提案、販促キャンペーンの企画など

■20XX年4月 〇〇株式会社入社
新入社員研修受講(電話対応、ビジネスマナー、キャリア形成など)営業実習(OJT、営業同行)
【実績】新人営業グランプリで優勝(新人30人中受注社数トップ)

【資格・特技・スキル】
・販売士1級 (20XX年取得)

【活かせる経験・知識・技術】マネジメントスキル
20XX年に部長職となってからは、チームや事業部、会社全体の業績、メンバーのモチベーションをいかに最大化できるかを常に意識しております。売上目標を達成するための課題を細かく抽出し、具体的な施策へと落とし込むことで、社員一人ひとりのやる気の向上に尽力。定期的な面談や気軽に相談できるチャットツールなどを導入することで、組織内のコミュニケーションを活性化させ、結果、事業部の利益率アップの目標を達成することができました。

【自己PR】
新規事業に立ち上げ当初からリーダーとして関わり、現在は部長職として営業部門のみならず、製造・開発部門も含めた事業部全体を成長させるべく新しい試みにもチャレンジしています。新規事業の立ち上げや、事業部での新しいチャレンジを部長として導入・推進してきた経験から、特に新規事業や新しく立ち上げる部門の売り上げや組織作りに貢献できると考えております。

以上

リクルートダイレクトスカウトは、リクルートが運営する会員制転職スカウトサービスです。リクルートの求職活動支援サービス共通の『レジュメ』を作成すると、企業や転職エージェントからあなたに合うスカウトを受け取ることができます。レジュメは経験やスキル、希望条件に関する質問に答えるだけで簡単に作成可能です。一度登録してみてはいかがでしょうか。