エイヴィエルジャパン株式会社

独立資本で世界最大のパワートレインエンジニアリング会社・AVLの日本法人、AVLジャパンが、アカウントマネジャーを募集している。その募集背景や活躍イメージなどを、代表取締役社長 岡田尚己氏に伺った。

世界各国の排出ガス規制・燃費規制への対応に追われる
多くのOEMがAVLの知見、サービスに関心を寄せている

AVLとAVLジャパンについて教えてください。

AVLは60年以上の歴史を持つ、独立資本で世界最大のパワートレインエンジニアリング会社です。オーストリアの大学教授であったハンス・リストが起業した会社で、現在では乗用、商用から農機、建機、舶用に至る幅広い分野でのさまざまなパワートレイン開発に関わっており、また、電気、燃料電池車開発に関連したビジネスも堅調に伸びております。現在約10,000名の社員が世界31カ国に配置され、うち日本には約300名が川崎本社、川崎テクニカルセンター、及び7営業拠点で同様に乗用から舶用に至るさまざまなプロジェクトに従事しております。

AVLは3つの事業部体制で成り立っています。まず受託開発を担うPTE(パワートレインエンジニアリング)事業部で、ガソリン、ディーゼルからハイブリッド、電気、燃料電池車に至るあらゆる種類のパワートレインシステムの開発をサポートしています。次にAST(アドバンストシミュレーション)事業部で、開発工程での燃焼から車両の走行性能解析に高精度なシミュレーションソフトウェアを提供しています。最後のITS(インスツルメンテーション&テストシステム)事業部では、お客様でのパワートレインから車両開発に用いられる最先端の試験・計測システムを提供しています。

なお、受託開発と、試験・計測システム、及びシミュレーションソフトウェア販売の3事業を同時に展開しているのはオートモーティブ分野においてAVLが唯一の企業です。

エイヴィエルジャパンのロゴ

今回募集されるITS事業部のアカウントマネジャーをはじめ、御社ではさまざまなエンジニアを募集されています。背景を教えてください。

もちろん、AVLが日本での成長に強い自信を持っているからです。日本の自動車メーカーは欧米、特に欧州の自動車メーカーの技術動向に強い関心を持たれています、例えば、現在のパワートレイン開発では環境性能と走行性能を同時に満足するダウンサイジングと電動化が並行していますが、欧州の自動車メーカーとエンジニアリング会社は早くからダウンサイジングに取り組んできておりノウハウを蓄積しています。また、世界各国が排出ガス規制・燃費規制を強化しており、グローバルにビジネスを展開していくためには非常に多くの工数を割いて各国毎の車両適合と認証取得を経ていかなければなりませんが、AVLには既にグローバルに習熟した開発拠点と最先端の開発設備をさまざまなお客様に提供させていただいてきた豊富な実績があり、今後の日本市場への投資に全く不安はありません。

AVLが受託開発と開発システムの双方を有することには大きな意味があります。昨今データ改ざんのニュースを目にする機会が多くなった背景には言うまでもなく世界各国の排出ガス・燃費規制が自動車メーカーの対応が追いつかなくなる程に厳しくなっていることがありますが、EPA, CARB,TUEV等の主要認証機関や研究機関、自動車メーカー、部品メーカーとパワートレイン開発と試験・計測システムの両面で連携するAVLには、お客様と課題を共有しソリューションを提供できるさまざまな知見が必然的に集約されることになるからです。

先に申し上げました通り、お客様のグローバル展開には多様な車両開発、適合が伴いますが、習熟したエンジニアの数に限りがある中、従来の試験・計測システムをベースとした開発では全く追い付けなくなっており、昨今、多くのお客様がモデルベース開発へのシフトを本格化されておられます。AVLのモデルベース開発システムは、受託開発を担うPTE、シュミレーションソフトウェアを開発するAST、設備開発を担当するITSが相互のニーズを反映しながら開発を進めてきた背景から、今日多くのお客様から開発効率と信頼性において他とは一線を画するものとのご評価をいただいておりますことも好調な販売の要因と考えられます。

日本のお客様は常に世界の技術動向に目を向けられており、新しい技術や手法の導入にも積極的に取り組まれますが、やはり海外のサプライヤーにとって日本のお客様との取引要件、特に日本における実績とサービスをクリアしていくことは容易ではありません。AVLはまず川崎本社に加え宇都宮、浜松、名古屋、大阪、広島、福岡の6営業所、宇都宮、川崎、名古屋の3アプリケーションセンタ―を開設し競合他社に劣らぬセールス・サービス体制を構築すると共に、昨年11月に約60名のエンジニアチームを配置する「ジャパンテクニカルセンター」を川崎に開設、日本国内で最先端の試験・計測システムを使った受託開発を開始したセンターでは、例えば最も厳しい排気規制に対応するための「バーチャル試験」等も行え、実績を目に見えるかたちにしています。

AVLジャパンのビジネスは、特にリーマンショック後、急拡大しています。人材の確保・育成は将来の競争優位の源泉であり、事業戦略の一環として非常に重視しています。

岡田 尚己氏

アカウントマネジャーとしてお客様のニーズとAVLの技術・商品・サービスを橋渡しして行ける人材を求めている

新たに入社する方にはどのような活躍を求めていますか?

アカウントマネージャーとしていずれかの営業所に所属し、顧客担当窓口としての業務を担っていただきます。担当製品はITS事業部の最新試験設備と試験設備ソリューション、設備管理ツール。入社後は、AVLの製品や技術はもちろんのこと、お客様のカルチャーと技術に関する知識を深め、お客様のニーズを察知して、いち早く行動を起こしていただくことを期待します。

また、アカウントマネジャーには、AVLの技術や設備環境をお客様に深く理解いただく目的で、お客様に同行しオーストリア、ドイツ、中国、アメリカなどへの海外出張をする機会も多いです。足が長いビジネスですから、こうした取り組みが欠かせません。

キャリア形成に関しては、営業所長やグローバルアカウントマネジャーなどへのプロモーションをはじめ、さまざまなフィールドでグローバルに活躍できる機会を提供できるでしょう。

どのような方を求めていますか?

自動車業界での経験・知見に加えて、ロボットをはじめとするソフトウェアオリエンテッドの技術・環境に対する一定以上の理解がある方でなければ難しいと考えています。また、海外出張の際は、各地のエンジニアなどと直接対話していただくことになりますから、英語でのコミュニケーション力と海外各国の文化・志向への理解が必要となります。その上で、最も大切なのは、組織対組織の営業コミュニケーションに卓越していることです。

岡田 尚己氏と利川 春花氏

最後に読者へメッセージをお願いします。

弊社への転職を考えるとき、おそらく「今後、内燃エンジンは廃れるのではないか」という不安を抱く方がいらっしゃるかもしれません。

パワートレインの多様性は今後一層重要になりますが、一つのパワートレインで全ての消費者セグメントをカバーすることはできません。少なくともこの先10年、世界の多くの自動車から内燃機関が消滅するとは考えていません。各社にとって内燃機関の効率化は重要かつ不可避な課題であり続けるでしょう。

その一方で、AVLは20年ほど前から電動化を重要な領域と考え、研究開発に注力しています。詳しいことはここではお伝えできませんが、さまざまなEV車やハイブリッド車のパワートレインにも黒子として大きく関わっており、グローバルで実績を積み重ねています。

AVLは売上高の約10%を毎年R&Dに投入し、さまざまな種類の技術、イノベーションを提供することを目指しています。欧州で培われた最先端の技術および最高のサービスをお客様に提供し、日本のパワートレイン開発に貢献する。私どもの使命に共鳴し、お客様とともに次世代のパワートレインの世界を切り拓いていきたい方、このような気概をもつ方とお会いできるのを楽しみにしております。

利川 春花氏

担当ヘッドハンターの目線

RGF Professional Recruitment Japan シニアマネージャー 利川 春花氏

電子部品メーカー法人営業を経て、2006年9月にリクルートキャリアに入社。キャリアアドバイザー、リクルーティングアドバイザーを経験した後、2014年11月からRGF HR Agent Japanのコンサルタントとなり、シニアコンサルタントを経て、2017年から現職。自動車業界・半導体業界・医療機器業界の専任コンサルタントで、技術職・営業職を中心とした実績多数。

自動車を愛し、長期的リレーションを
築く営業がしたい方にお勧めしたいポジション

自動車業界に関わっている方ならご存知だろうと思いますが、AVL様は独立系世界No.1のパワートレインエンジニアリング会社です。なかでも、今回募集するITS事業部は試験設備を扱う部署で、お客様との長期的リレーションが非常に重要となります。自動車を愛し、お客様と長く深く付き合う営業がしたい方にお勧めしたいポジションです。

私が伺った限りでは、AVL様は自動車メーカーのエンジニアの方々ですら全機能を使いこなせないほどレベルの高い試験設備の環境を開発しています。また、ジャパンテクニカルセンターを中心として、世界中の優れた技術者からバックアップを受けられることも大きな強みです。その環境に惹かれて、日系メーカーから転職する方も多くいらっしゃいます。さらに教育環境も整っていて、入社すればオーストリア本社で高品質のトレーニングを積むことができます。

それから、ヨーロッパ系企業ということもあり、AVLジャパン様は公用語が日本語だったりと、おそらくは日系企業出身の方にも馴染みやすい社風です。外資系だからと二の足を踏まれる方は、ぜひ一度直接お話しいただけたらと思います。印象がガラリと変わる可能性があります。

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