面接の日程調整メールの書き方と返信時の注意点【メール例文付き】

面接 日程 メール

転職活動では、書類選考を通過すると、採用担当者と面接日程の調整を行うことになります。面接の日程調整メールが届いた場合の、状況に応じた返信の仕方、注意すべきポイントについて、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏が解説します。返信メールの例文も紹介します。

転職の面接日程調整メールに返信する際の注意点

面接日程調整メールに返信する際、以下のような点に注意することでミスやトラブルを防ぎ、円滑に面接日をセッティングすることができます。

早めの返信を心がける

メールを受信してから返信するまでの期間に決まりはありませんが、可能な範囲で早めの返信を心がけましょう。特に、企業側から面接候補日程を提示されている場合、返信が遅れることで、採用担当者はスケジュールを確定することができず、時間のロスを生んでしまいます。また、返信のタイミングが遅いとすでに希望日程が埋まってしまっていることもあります。

検討の時間が必要で早めの返信が難しい場合、メールを受信した旨と詳細に返信できる時期の目処を記載して一度返信しておくのも一つの手です。

タイトルは変更せず、本文も残して返信する

採用担当者からのメールに返信する際は、タイトルを変えず、「Re:」を付けたままにしておきます。件名を変えてしまうと、どのような用件でのメールだったのか分かりづらくなってしまうためです。

また、最初に送られてきたメールの本文は、削除せず残しておきましょう。そうすれば、採用担当者は応募者とのやりとりの履歴・進捗状況を1通のメールだけで確認でき、調整作業がスムーズに運びます。

日程候補はできるだけ複数送る

「面接希望日程を提示してください」と連絡を受けた場合は、採用担当者が調整しやすいよう、可能なかぎり多くの候補日程を挙げることをおすすめします。最低でも3つ程度は提示したいものです。

企業から提示された日程の都合がつかない場合は自ら候補日程を提示する

応募企業から複数の候補日程を提示されたものの、いずれも都合がつかない場合、「調整がつかず申し訳ありません」とお詫びを伝えるだけで終わらせず、こちらから候補日程を提示しましょう。最初に提示を受けた日程からなるべく近い日程で、最短の候補日を挙げてください。

日程提示の際は、「曜日」「開始/終了」も記載

こちらから候補日を提示する際、「○月△日」だけでなく「○月△日(水)」など、曜日も含めて記載すると確実です。ただし、月・日と曜日がずれてしまうミスが発生する可能性があるので、送信前に確認しましょう。

また、時間に幅を持たせて提示する場合、「開始」と「終了」を明記するといいでしょう。例えば、「15時~18時」と記載すると、「18時スタートまでOK」なのか「18時までに終了したい」なのか判断がつかないことがあります。「○時~○時」ではなく、「○時開始~○時終了」などと明記すると、調整がスムーズに運びます。

時間には状況も補足しておく(オンライン、対面など)

企業によっては、「対面面接」か「オンライン面接」か、応募者の希望に応じてもらえることもあります。その場合は、面接日程の調整メールに記載があるため、返信の際は「○月△日(水)○時~○時(対面面接希望/オンライン面接希望)」などと記載するといいでしょう。

日程調整メールへの返信例文

応募企業から面接日程調整のメールを受け取ったときの、返信メールの例文を紹介します。

希望日程を聞かれた場合

○○株式会社
人事部 □□様

お世話になっております。●●でございます。

書類選考通過のご連絡をいただき、ありがとうございます。
面接の希望日程をお知らせいたします。
下記日程でしたら、面接が可能です。ご調整いただけますと幸いです。

【1】 ○月○日(○) ○時開始~○時終了(対面・オンラインどちらも可能)
【2】 ○月○日(○) ○時開始~○時終了(対面・オンラインどちらも可能)
【3】 ○月○日(○) ○時開始~○時終了(オンライン面接希望)

お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

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氏名
郵便番号+住所
電話番号
メールアドレス
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提示された日程に回答する場合

○○株式会社
人事部 □□様

お世話になっております。●●でございます。

面接日程のご連絡をいただき、ありがとうございます。
いただきました日程の中から、下記で面接させていただければと存じます。

○月○日(○) ○時

お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

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氏名
郵便番号+住所
電話番号
メールアドレス
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都合がつかず別の候補を提示する場合

○○株式会社
人事部 □□様

お世話になっております。●●でございます。

面接日程のご連絡をいただき、ありがとうございます。
大変申し訳ございませんが、いただいた日程で調整が難しく、
代わりとなる日程候補をお送りいたします。
こちらでご調整は可能でしょうか?

【1】 ○月○日(○) ○時開始~○時終了
【2】 ○月○日(○) ○時開始~○時終了
【3】 ○月○日(○) ○時開始~○時終了

お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

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氏名
郵便番号+住所
電話番号
メールアドレス
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一度決まった日程を変更したい場合

○○株式会社
人事部 □□様

お世話になっております。●●でございます。

◯月◯日◯時よりお約束しております二次面接につきまして
大変申し訳ございませんが、日程の変更をお願いできませんでしょうか。
現職の業務において代理出席不可の予定が入り、調整が叶わず申し訳ございません。

代わりとなる日程候補をお送りいたします。
以下にてご検討いただけますと幸いです。

【1】 ○月○日(○) ○時開始~○時終了
【2】 ○月○日(○) ○時開始~○時終了
【3】 ○月○日(○) ○時開始~○時終了

お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

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氏名
郵便番号+住所
電話番号
メールアドレス
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面接を辞退する場合

○○株式会社
人事部 □□様

お世話になっております。●●でございます。

◯月◯日◯時よりお約束しております二次面接につきまして
誠に申し訳ございませんが、一身上の都合により
面接を辞退させていただきたく、ご連絡を差し上げました。

お忙しい中、貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、誠に申し訳ございません。
身勝手なお願いで恐れ入りますが、
何卒ご理解、ご容赦くださいますようお願い申し上げます。

本来であれば直接お詫びするべきところでございますが、
メールでのご連絡となりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展とご活躍を祈念しております。

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氏名
郵便番号+住所
電話番号
メールアドレス
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面接を辞退するときの注意点

やむを得ず、面接を辞退する際は、次のことに注意しましょう。

  • 迅速に連絡する…辞退者が出た場合、企業は採用スケジュールを調整する必要があるため、辞退すると決めた時点ですぐに人事担当者に連絡しましょう。転職エージェント経由で応募している場合は、転職エージェントの担当者に連絡します。
  • 企業に失礼のないよう配慮する…自ら応募した企業の面接を辞退する以上は、相手への配慮として、誠意を持って辞退する理由を伝えましょう。
  • 面接当日の辞退や連絡なしの無断キャンセルは厳禁…面接辞退に限らず、すべてのビジネスシーンにおいて、当日キャンセル・無断キャンセルは、相手との関係性の悪化を招くことがあります。

他社への転職後に、辞退した企業とビジネスの現場でかかわる可能性もあります。悪印象を与えれば、転職後の人間関係や今後の転職先の選択肢にマイナスの影響を及ぼす可能性もあるため、迅速・丁寧に対応しましょう。

転職活動時のメールの注意点

転職活動において、メールのやりとりをするのは「面接日程調整」の場面に限りません。スムーズにやりとりするための注意点を紹介します。

在籍企業のメールアドレスは使用しない

転職活動では、必ず個人のメールアドレスを使用しましょう。在職中に転職活動を行う場合であっても、在籍企業のメールアドレスを使用するのは私的利用にあたるためNGです。さらには、在籍企業に転職活動をしていることを知られてしまうケースもあります。

個人のメールアドレスを使用する場合、メールアドレスの中にビジネスにそぐわない言葉が含まれているケースがあります。このような場合は、転職活動用のメールアドレスを新規に取得することが無難です。また、転職活動ではさまざまな場面でメールでのやりとりが発生するため、転職活動用のメールアドレスを持っておくと一元管理できるので便利です。

宛名は、企業名、部署名、担当者名の順で記載

メールに宛名を記載する際は、「企業名」「部署名」「担当者名(フルネーム)」で記載すると、丁寧な印象を与えます。企業名には「株式会社」「合同会社」などの会社形態も付記します。この際、社名の前につくのか後につくのか(株式会社○○/○○株式会社)を確認してください。

本文は簡潔にまとめる

メールの本文に、志望動機や面接後の感想などを長々と書く人もいるようです。場合によってはそのメッセージが採用担当者に響くこともありますが、メールでは「用件を簡潔にまとめてほしい」と考える採用担当者も多いものです。なるべく簡潔に伝えましょう。

連絡先の入った署名を必ず入れる

応募企業にメールを送信する際は、署名に「連絡先」を付記することを忘れないでください。「氏名」「住所」「電話番号」「メールアドレス」を記載し、誤りがないか確認した上で送信しましょう。

何度もやりとりを重ねる中で署名の記載漏れを防ぐため、メールソフトの署名機能で「自動挿入」を設定しておくといいでしょう。

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アドバイザー

粟野友樹氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。