リクルートが厳選した2,200名以上のヘッドハンターが、あなたに最適な仕事をご提案します。

会員登録(無料)

すでに会員の方はこちら

休職中の転職活動は可能?休職を隠したまま転職しても大丈夫?

病気や怪我などで休職しているうちに、転職を検討するようになった場合、休職中の時間を使って、転職活動をしてもいいのでしょうか。また、応募企業に休職していることを伏せたまま内定を得ることは問題ないのでしょうか。そこで、休職中の転職活動について、注意点を解説します。

【アドバイザー】

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野 友樹(あわの ともき)氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

休職中でも転職活動は可能

たとえ休職中であっても、転職活動をすること自体は問題ありません。ただし休職とは、ボランティアや留学など、企業に籍を残したまま社外での活動を行いたい場合、または病気や怪我によって意図せず一定の期間働けなくなった場合に利用されることの多い制度です。休職期間中は、業務が免除される代わりに賃金の支払いが発生しませんが、復職することを目的としているため、企業負担分の社会保険は在籍する企業が支払い続けます。そのため、本来の目的から逸脱する形で転職活動をすることに対して、道徳観や自己管理能力を疑われてしまう可能性があるでしょう。

また、病気や怪我などの業務に影響を与えるような休職理由がありながら、休職を隠して内定を得た場合は、発覚時に内定取り消しや解雇につながる恐れがあります。解雇にならなかったとしても、応募企業との信頼関係が大きく揺らぎ、社内での居心地が悪くなることも考えられます。無理をして働き続けると、病気や怪我が悪化する可能性もあるでしょう。

そのため、病気や怪我などによる休職中の場合も転職活動は可能ですが、本来の休職の目的に立ち返り、心身の回復を図り復職してから転職活動をした方が得策です。

隠していた休職が発覚するケースとは?

「隠し通せばいい」「バレなければいい」と安易に考えている方もいるかもしれませんが、さまざまなきっかけから休職していたことが発覚するケースがあります。休職が明らかになる代表例をご紹介します。

源泉徴収票の給与額が低い

転職時には、前職での年収を確認するために、源泉徴収票の提出を求められることがあります。源泉徴収票には1年間の給与総額が記載されているため、ここに記載された給与額があまりに低いと、理由を求められることがあります。また、前職の給与を参考に、転職先の給与が決定されるケースも多いので、給与総額が低く記載されている源泉徴収の提出は、条件交渉の面でも不利になるでしょう。

なお、源泉徴収票は年末調整に必要な書類であるため、入社後しばらく経ってから提出を求められ、この時点で休職期間があったことが発覚するケースもあります。発覚を防ぐために自分で確定申告するという方法も考えられますが、その場合、副業を疑われる可能性もあるので注意が必要です。

リファレンスチェックの実施

企業によっては、内定を出す前に、前職の同僚や上司などに仕事ぶりや人柄などを確認する「リファレンスチェック」が行われることがあります。特に、金融機関やコンサルティングファーム、外資系企業のほか、役員などの重要なポジションを採用する際などに用いられる傾向があります。そのため、休職を隠していても、リファレンスチェックで発覚する可能性があるでしょう。

住民税の納税額が低い

住民税は、前年の所得を基準に課税金額が決まります。そのため、「前年に長期間休職しており、納税額が極端に少ない」といった場合は、「休職期間があるのではないか」と疑われてしまうかもしれません。

発覚しないように自分で住民税を納付する方法もありますが、自ら確定申告を行うのと同様に、休職の有無だけでなく、副業が禁止されている企業などでは「副業をしているのではないか」と別の疑いが生じてしまう可能性もあるでしょう。

疾病手当金の申請

業務外の事由による病気や怪我が理由で働けなくなった場合、健康保険から「傷病手当金」が支給されます。この傷病手当金は、同じ病気の場合の支給期間が1年6カ月以内と定められています。

転職先で病気が悪化して再申請を行うことになった場合、手続きの担当者が過去の受給歴を照会することになるため、前職での休職期間が発覚することがあります。

休職中でも無理せずに転職を実現するための2ステップ

疾病や怪我による休職の場合、休職中に無理をして転職したとしても、慣れない環境で再度体調を崩してしまう可能性があります。せっかく志望する企業への転職が決まったにも関わらず、すぐさま離職するようなことになれば、転職活動が無駄になり、今後の転職活動やキャリア形成への悪影響も考えられます。さらに、病状が悪化するようなことになれば、より一層長い休職期間が必要になるなど、本末転倒な結果を招くことになりかねません。

「転職したい」という強い思いを抱いていたとしても、休職中は「転職準備」に充てるようにしましょう。そして、体調が戻って職場に復帰した後、改めて「転職活動」を進めます。復職後の転職活動であれば、「業務に支障なく働ける状態である」という説明に説得力が出るため、採用担当者からの理解も得やすいでしょう。

職務経歴に休職期間がある場合の転職活動のポイント

職務経歴のなかに、休職期間が含まれている場合は、どのように対処すればいいでしょうか。休職期間がある場合に気を付けたい転職活動のポイントについて解説します。

業務に支障がないことを履歴書や面接で伝える

休職の原因となった病気や怪我が完治するなど、日常業務に全く支障がないのであれば、そのことを履歴書や面接できちんと説明しましょう。現在の状況を明らかにしたうえで、健康維持のために定期的な通院や検査を行っているなど、自身で十分な対策を講じていることも伝えてください。

企業によっては、同じような前例があり、病気をした社員へのケアに力を入れているケースもあります。しっかりと事実を伝えたうえで、理解を示してくれる企業に入社した方が、入社後も周囲の協力を得やすく働きやすいといえるでしょう。

支障がある場合も対策を考えてフォローする

たとえ業務に支障がある場合であっても、それを隠そうとしたり、言いにくそうな態度を見せたりすると、採用担当者が心配を膨らませてしまいます。「どの程度の支障があるのか」「どのくらい継続する見込みなのか」をきちんと整理して伝え、前向きに対処している姿勢を見せることが大事です。

病気や怪我で休職する可能性は、誰にでもあります。最近は、休職期間を経ての復帰が珍しいことではなくなりました。休職を悲観的に捉えて隠すよりも、休職した事実を自身で受け止めたうえで、自分に合った働き方を実現できる企業を選ぶことが大切です。