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「転職は書類選考でほぼ内定が決まる」は本当?書類の評価基準と通過率を上げるポイント

基本的に「即戦力」が期待される転職では、これまでに積んできた経験・スキルが重視されると言われます。それでは、経験・スキルが記載された履歴書や職務経歴書が書類選考を通過した時点で、ほぼ内定は決まっているのでしょうか?また、書類選考はどのような基準で行われ、通過率を上げるためにはどうすれば良いのでしょうか?転職の書類選考に関する疑問について、組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタントの粟野友樹氏にお話を聞きました。

【アドバイザー】

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野 友樹(あわの ともき)氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

通常は書類選考だけで内定が決まることはない

企業が書類上で判断できることは限られている

中途採用において書類選考でほぼ内定が決まるケースは、非常に希ですが、全くゼロではありません。例えば下のような事例では、応募書類に目を通した時点で、ほぼ内定が決まる可能性もあります。

  • 募集要項の必須条件が公認会計士や弁護士など、難易度の高い業務独占資格である場合
  • AIエンジニアやデータサイエンティストなど、転職市場で該当する人材が少なく、採用難易度が高い職種の場合
  • 緊急度の高い求人に、経験・スキルなどの条件がぴったり合致した人から応募があった場合

つまり裏を返すと、こうした少数のケースを除いては、書類選考のみで内定が決まることはまずないでしょう。なぜなら、企業が応募書類から読み取れる経験・スキルや、人物タイプなどの情報は、とても限定的なものだからです。

例えば、職務経歴書に「営業目標達成150%」と書かれていても、実際にどのような方法で達成したのか、難易度はどのくらいか、何にこだわって取り組んだのかということはわかりません。また、仮に経験・スキル面で求める条件を満たしていたとしても、社風やチームとの相性、人柄などは書面からは伝わりにくいでしょう。

そうした詳細を確認するために、企業は面接を行います。採用担当者だけではなく、現場の上司となる人や部長・役員クラスなど、複数の視点から評価することも重要になるからです。企業も入社後のミスマッチを避けたいので、書類だけでほぼ内定を決めるのは、企業にとってリスクが大きいと言えるでしょう。

書類選考の評価基準は募集内容や採用状況で違う

多くの場合、企業は選りすぐりの人材を見つけるというよりも、応募条件に全く合わない人や、定着性に懸念がある人を外していくために書類選考を行っています。そのため一般的には、「採用の可能性がある応募者はできるだけ面接に呼ぼう」というスタンスで選考を進めることが多いようです。
ただ、例えば組織の重要ポストに就く人材を採用する場合は、求められる応募条件が細かく評価基準も高いため、書類選考を通過するのが難しくなる傾向があります。また、募集前の予測を大きく超える応募者数があった場合も、書類選考の基準を上げて、応募者を絞り込むことがあります。このように書類選考の評価基準は、企業の方針や募集する職種、ポジション、応募者数などによっても違ってくるでしょう。

転職の書類選考で重視される4つの観点とは?

転職の書類選考で重視される点は主に次の4つ。採用担当者はこれらの観点を総合して、「自社への定着性」と、「入社後の活躍の期待度」を評価しています。応募書類を作成する際の参考にしてください。

1.経験・スキルが条件を満たすか

最初に見るのは、企業が求める経験・スキルを満たしているかどうかです。募集要項には、例えば「法人営業の顧客対応経験が3年以上」「流通業界でのマネジメント経験」、「相手のニーズを読むコンサルティング力のある方」など、さまざまな応募条件があります。まず応募者の経験・スキルが、そうした条件と合致するかどうか、大きく外れていないかどうかを確認します。

2.自己PRから見える人柄・強み

自己PRから、応募者の人柄や強み、志向性などを見ます。
これは書類選考で評価するというより、面接で詳しくヒアリングするための参考にするという意味合いもあります。例えば同じ管理職でも、リーダーシップで部下を引っ張る、細部に目配りをして組織の底上げを図るなど、スタイルの違いがあります。企業はそういう点からも、応募者が社風や募集ポジションにフィットする人材かどうかを判断します。

3.経験・スキルに一貫性があるか

職務経歴から、応募者の経験・スキルに一貫性があるかどうかを見ます。
これまで複数の職種を経験してきた方や、ジョブローテーションのある企業に勤めていた方は、短いスパンで異なる職務を担当したことで、培ったスキルがまちまちである可能性があります。そのようなゼネラリストを歓迎する企業もありますが、一方で経験が一貫していないことを懸念する企業もあるでしょう。そうした場合は、複数の職種経験の中で一貫して積んできたスキルがあることをアピールすることも必要になります。

4.転職理由に合理性があるか

特に転職回数が多い応募者に対して、企業が確認しておきたいポイントです。例えば、在籍期間が数カ月〜1年ほどの短期離職を繰り返している応募者の場合、企業は「またすぐに転職してしまうのではないか」「本人に何らかの問題があったのでは?」と懸念することも考えられます。何らかの理由があり、転職回数が多いことでマイナス評価を受ける心配がある場合は、応募書類に転職理由を事実ベースで記載し、企業に背景・事情を伝えることも一つの方法です。

書類選考の通過率を上げるためのポイント

応募者にとって書類選考の通過はスタートライン。まず書類が通らないことには、面接でのアピールも叶いません。特に「書類選考がなかなか通らない」という方に、見直して欲しいポイントをご紹介しましょう。

自分の経験・スキルに合致した応募先を選ぶ

前述したように、転職の書類選考では、企業が求める応募条件に応募者の経験・スキルが当てはまるかどうかを確認します。したがって、書類選考の通過率を上げるための根本的な対策は、シンプルですが自分の経験・スキルとマッチした求人を選定すること。つまり、募集要項に書かれている応募条件に自分が合っていることを確認したうえで応募することが重要です。

ただこの時、応募条件と完全には一致していなくても、他の部分で魅力を出せれば、「まずは会ってみよう」という判断になることもあります。例えば、実務経験年数がやや足りなくても、高い売上を達成していたり、社外で賞を取ったりした実績をアピールすることができれば、採用担当者の判断で書類選考通過となる可能性もあるでしょう。

企業が募集要項で重視しているキーワードを入れる

応募書類を作る際に、企業が募集要項に記載している「キーワード」をできるだけ入れていくようにすると、人事・採用担当者の目に留まる可能性が高まります。
例えば人事の募集なら「エンジニアの採用経験」、管理職なら「○名以上のマネジメント」など、企業ごとにさまざまな応募条件が設定され、募集要項に記載されています。仕事内容や、求めている人材として記載のある内容から、自分の経験・スキルに共通する点は、履歴書や職務経歴書にキーワードとともに盛り込みましょう。

「人に読ませる」ことを意識した書類づくりをする

採用担当者は、短期間で数多くの応募書類に目を通すため、どんなに魅力的な内容が書かれていても、読みにくければ「後回しにしよう」と優先順位を下げられてしまうかもしれません。転職の応募書類は、読み手に分かりやすく整理して書くことがとても重要です。

体裁については、例えば履歴書は記入できる情報に合わせて書式を選び、文字を全体にバランス良く配置します。職務経歴書は長すぎず短すぎず、目を通しやすいボリュームにまとめましょう。キャリアが長い人や転職回数が多い人は、時系列ではなく、業務経験ごとに「キャリア式」でまとめたり、関わったプロジェクトなどの単位でまとめたりすると読みやすくなるでしょう。特に伝えたいプロジェクトについては別紙にまとめる、複雑なものは図示するといった工夫もお勧めです。

スキルレベルをアピールする際は、誰もが理解しやすい客観的な数字を用いるとともに、経験を事実ベースで整理し、エピソードに落とし込むと効果的です。

具体的には、「どのような状況で(Situation)」「どのような課題があり(Task)」「どのような行動をして(Action)」「どのような成果が出たのか(Result)」という「STAR」と呼ばれる4つの枠組みに当てはめてまとめる方法があります。それにより、仕事に取り組む思考プロセスや、再現性まで企業に分かりやすく伝えることができるでしょう。

書類選考対策は転職エージェントやスカウトサービスの活用を

書類選考への対策を含めて、転職活動をより効率的に進めたい方は、転職エージェントやスカウトサービスを利用してはいかがでしょうか。転職エージェントやスカウトサービスのヘッドハンターは、数多くの情報の中から、企業のニーズとあなたの経験・スキルがマッチした求人を選んでご紹介します。
書類作成にあたっては、採用担当者が選考でチェックするポイントを踏まえて、履歴書や職務経歴書の添削を行います。さらに応募の際には、書類では表現しきれないあなたの強みや魅力を企業にアピールするなど、「+α」の補足情報を直接伝えることもできます。個人で応募するよりも採用担当者の注目度が上がることから、書類選考を通過できる可能性も高まるでしょう。