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管理職の転職は難しい?管理職の転職を成功へ導くためのポイント

年収アップやキャリアアップ、新たなマネジメントスタイルへ挑戦するために管理職が転職を目指す場合、管理職の転職ならではのハードルの高さや、後悔に繋がりやすいパターンについても知っておくことが大切です。組織人事コンサルティングSeguros代表コンサルタントの粟野友樹氏に、管理職の転職はなぜ難しいと言われるのか、管理職の転職のメリット・デメリット、転職成功へのポイントについて伺いました。

【アドバイザー】

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野 友樹(あわの ともき)氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

管理職の転職が難しいと言われる5つの理由

一般的に、転職市場において「管理職の転職は難しい」と言われるのはなぜでしょうか。その理由を知っておきましょう。

ポストが少なく、求人自体も少ない

転職市場全体で管理職を募集する求人が少ないことが大きな理由の一つです。一般的な会社組織ではそもそも非管理職より管理職の人数が少なく、また、通常は在籍している社員を管理職として登用することが多いため、必然的に中途採用を行うケースは限られてきます。管理職の転職希望者は、その限られた枠を争うことになるのです。

多くの求人が非公開とされる

一般の転職サイトや、企業の採用ページに公開される管理職の求人案件は、全体から見ればごく一部。多くの場合は、特定の転職エージェント経由や企業からのスカウトで募集され、表には出されない「非公開求人」とされます。「重要ポストの人材採用が事前に知られることで、現場に不安や動揺が広がるのを避けたい」「社内の動向を競合他社に知られたくない」といった企業の事情から、秘密裏に採用活動が行われることが多いようです。それだけに、転職希望者側から見ると情報収集が難しくなるでしょう。

選考での採用基準が高い

20代などの若手の場合は、将来の成長も見込んだ「ポテンシャル採用」が多いのに対して、管理職は経験・スキル、実績、人脈を持ってすぐに活躍することが求められる「即戦力採用」となります。したがって、企業はそのポジションに相応しい人材の条件を細かく設定します。業務に関する専門性やマネジメントスキルはもちろん、既存の組織にはない「+α」の知見や発想力にも期待するなど、転職希望者に求めるレベルは高く、それだけ選考の評価基準も高くなるといえます。

組織とのマッチングを慎重に判断される

企業にとって中途採用でのカルチャーフィットは常に重要ですが、特に管理職は組織に与える影響が大きいため、より慎重に検討される傾向があります。必要な経験・スキルを満たし、高い実績を持つ人であっても、企業の価値観や志向性と合わなければ管理職として機能せず、組織や事業が回らなくなるかもれません。採用に至るには、企業として「共に働きたい人物」であることがより重要なポイントになります。

現職と同水準の条件で転職できるとは限らない

同じ管理職といえども、業界や企業規模、組織のフェーズによってポストや年収の水準も違います。例えば同じ課長職であっても、中小企業から大企業へ転職を目指す場合は、求められる経験・スキルの水準が今より上がるかもしれません。また、もともと年収水準が高い業界にいる場合、同等の条件で転職先を探すのが難しいかもしれません。

管理職として転職するメリット

このように管理職の転職には難しさもありますが、一方で、自ら主導権を持ってキャリアを構築していけるメリットがあります。ここでは管理職として転職するメリットと、同時にそれらと表裏一体になるデメリットについてもご紹介していきましょう。

年収アップやキャリアアップの可能性がある

経験や実績が豊富な管理職は、能力を高く評価してくれる企業に出会えたり、年収水準が高い業界や企業へ転職したりすることで、年収や役職を上げることが可能です。管理職人材が不足し、経験者を迎え入れたいと考える企業も多く、ヘッドハンティングなどでより高い報酬や裁量権の大きなポジションでのオファーが来る場合もあるでしょう。

半面、企業の期待値は高く、プレッシャーは大きくなります。評価基準も一般の転職者に比べて厳しいため、ギャップが大きければ評価が下がるだけでなく、その企業にいづらくなる可能性もあります。入社後はできるだけ早く結果を出す覚悟が必要でしょう。

キャリアの再構築を目指すことができる

管理職として上に上がるほど、組織内での競争は激しくなります。もし自分より上のポジションが優秀な人材で埋まっていれば、キャリアパスに限界を感じることもあるでしょう。しかし、他の企業に目を向けてみれば、さらに上のポジションを目指せる環境が見つかる可能性があります。自分の経験・スキルを活かせる転職先が見つかれば、そこで心機一転、新たなキャリアを構築できるかもしれません。

ただそうした場合、単純に肩書きやポストに飛びついてしまうと、業務内容や与えられる裁量権、社風やビジョンに対してギャップが生じることも多々あります。その結果、転職を繰り返してしまうケースも少なくありません。

組織フェーズに応じた活躍の場や経験を得ることができる

新たなステージに移ることで活躍の場が広がるのも、管理職の転職のメリットです。
例えば、企業が成長期にあるときに新規事業の立ち上げで活躍してきた人も、組織が成熟し、オペレーティブな業務が中心になると、力を発揮できなくなることがあります。その場合は、自分の得意分野が活かせるフェーズの企業へ転職することで、再びやりがいを持って働くことができるでしょう。

逆に、成長期の企業で活躍する管理職が、新たなスキルを磨くために成熟期にある企業に転職するケースもあります。今までとは違う、業務改善や生産性の向上を目的としたマネジメントを経験することで、自分の強みをさらに厚くすることができるでしょう。

ただ当然ながら、企業が違えば管理職に求められる役割も違います。今までの仕事の進め方が通用せず、ギャップを前に苦戦する可能性があることは承知しておきましょう。過去の実績に縛られることなく、柔軟に学び直すスタンスが大切です。

管理職の転職活動成功のポイント

管理職が「後悔しない転職」「納得度の高い転職」をするためにはどうしたらいいのでしょうか。転職活動をするにあたってのポイントをご紹介します。

肩書きや年収に過度にこだわらない

前述のように、管理職の転職では、今の年収や肩書きを基準に考えすぎてしまうと苦戦するケースが少なくありません。年収の水準は、業界や企業の規模、その組織のフェーズによっても変動します。また、評価や報酬、等級・役職などの人事制度も企業によって千差万別であり、現職と横並びに比較しても意味がありません。

役職名はあくまでもその企業における役職でしかなく、大切なのは実際の業務内容や、組織における裁量権の方です。また、年収=自分の価値と捉えて「年収ダウンは絶対避けたい」と考える人もいますが、その結果、僅かな差額で自分にマッチした求人をみすみす逃してしまうかもしれません。

転職したときは年収やポストが下がったとしても、その後に活躍して評価されれば、比較的早く昇進や昇格、昇給を実現できるケースは多いものです。転職活動の際は、応募先企業の報酬や評価の仕組みも確認しておくとよいでしょう。ある程度「妥協してもいい」と思える範囲を決めておき、目先のことにとらわれず長い目で見るのが大切です。

企業風土やミッション・ビジョンへの共感も大切にする

管理職に限らず、まずは転職で自分が何を実現したいのかという「転職理由」を明確にすることは非常に重要です。前述のように「もっと自分の経験・スキルが求められる現場に行きたい」「管理職としてスキルアップしたい」といったこともあるかもしれません。そうした転職理由を元に、職務内容、組織における裁量権、年収、勤務地などの希望条件を導き出し、それらの優先順位や妥協ポイントを決めていくことで、企業やポストを選ぶ際の基準が明確になることでしょう。

その場合、最初はどうしても求人票などから客観的に判断できる「外的条件」にばかり目が行きがちですが、管理職の転職では、企業風土のマッチングも非常に重要です。入社してすぐに重要なミッションを与えられ、リーダーとして組織を引っ張る管理職にとって、「価値観が合うか」「共に働きたい人がいるか」といったことはパフォーマンスに直結しやすいからです。

例えば同じ業界・業種の企業であっても、経営陣の考え方や発揮する強みによって、何を大切にするかという理念も異なります。実際に、企業のミッションやビジョンへの共感も含めて選択をした人は、比較的スムーズに転職を実現し、活躍できる傾向があるようです。

求められる人材を見極め、経験・スキルを整理する

企業が管理職人材を募集する場合、一般的には「組織の業績改善」「人材開発」「プロジェクトの立ち上げ・実行」など、案件ごとに目的が明確に示されています。まずは求人情報や、転職サイトから提供される情報を利用して、企業がどのような領域を得意とする管理職を求めているのか、どのようなレベルの経験・スキルが必要かを確認しましょう。

その上で、自分の経験・スキルとのギャップがないかを見極めるのがポイントです。例えば、その企業に転職したと仮定して、「最初の100日間で、土台を固めることができるだろうか?」とイメージしてみると、判断しやすいかもしれません。また、経験を積んだ管理職ほど、職務経歴のボリュームは大きくなるものです。しかし、単純に経験・スキルが多ければ良いという訳ではなく、企業が求めているものとは違う能力を強調してもアピールにはなりません。

転職活動をする際はキャリアの棚卸しを行い、過去に自分がどのようなマネジメントをしてきたかを洗い出してみましょう。そのうえで、企業が求める能力に紐づく経験・スキルを取り出し、深掘りすることがポイントです。当時の状況を詳しく振り返り、そのときの課題や、解決に向けて何を考え、実行し、どのような成果に繋がったかを整理し、客観的な数字やエピソードを交えて伝えられるようにしましょう。

管理職の転職はスカウトや転職エージェントも活用を 

管理職の転職活動では、ハイクラス・エグゼクティブ層向けの転職エージェントや、ヘッドハンターからスカウトを受けられる転職サイトの活用がお勧めです。こうしたサービスでは、ハイクラス向けに特化した案件のみを保有し、個別企業の募集背景など、重要な情報を入手しながら転職活動を進めることができます。

ヘッドハンティング型の転職サイトに登録する場合は、「レジュメ」を詳細に、できるだけ完成度高く書き込むことが重要です。今まで積み重ねた経験・スキルや、希望条件を明確にすることで、好条件のオファーを受けられる可能性が高まるでしょう。