【転職】面接の結果連絡は何日後?遅いと不採用?連絡が遅いときの問い合わせ方も紹介

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転職活動を進めるなか、面接の結果を待つ時間は気分が落ち着かないものです。結果の連絡がなかなか来ないと「不採用なのでは」と不安になり、次の候補企業に応募するなどのアクションも起こしにくいでしょう。そこで、面接結果が出るまでの日数の目安、企業からの連絡が遅れる理由、連絡が遅い場合の問い合わせ方のポイントなどについて、組織人事コンサルティングSegurosの粟野友樹氏に解説いただきました。

転職の面接結果は「3日〜10日後」が目安

面接後、結果の通知が来るまでの日数は企業によって異なりますが、一般的には「3日~10日後」の連絡が目安とされています。また、求人に面接から結果連絡までの日数が記載されているケースもあれば、面接時に「○日ほどで結果をお知らせします」「○月○日を目安にご連絡します」などと伝えられることもあります。

「面接結果の連絡が遅い」は不採用のサイン?

面接結果の通知がなかなか来ないと、「採用を見送られたのだろうか」と不安に思うかもしれません。しかし「面接結果の連絡が遅い=不合格・不採用」とは限りません。企業や採用担当者のさまざまな事情により、結果連絡が遅れることは少なからずあるものなので、先に挙げた目安となる期間や、企業から指定された連絡期日をまたぐケースもあるでしょう。

また、面接段階によって結果が出るスピードが異なることもあります。例えば、一次面接、二次面接はすぐに結果が出た場合でも、最終面接の結果は期日ギリギリまで時間がかかることもあるでしょう。企業によって異なることはもちろん、面接担当者の業務状況などによっても対応スピードは異なります。そのため、結果連絡のタイミングのみでは、内定の可能性を推し量ることは難しいと言えるでしょう。

事前に連絡期日の目安を聞くこともおすすめ

「少しでも落ち着いた気分で結果連絡を待ちたい」という場合は、面接を受けた際、いつ頃に結果の連絡をもらえるのか聞いておくと安心できるでしょう。先にも述べた通り、企業の事情や採用担当者の業務状況に応じて、結果連絡に掛かる日数が前後する可能性もあるため、「必ずこの日に連絡する」という明言は難しいと言えますが、目安としての時期であれば教えてもらえるはずです。

面接結果の連絡が遅くなる理由

企業によって面接結果の連絡のタイミングは異なりますが、すぐに連絡ができないケースとしては、以下のような理由が主に挙げられます。

複数名の応募者に面接選考を行い、時間が掛かっている

複数名の応募者がいる場合、企業が「応募者全員と面接したうえで比較検討したい」と考えるケースもあり、全ての応募者の面接が終わるまで結論を出さないことがあります。

また、最終面接の場合は、企業が他の応募者に先に内定を出し、入社を承諾するか辞退するかの結論を待っているケースも考えられます。「辞退されたら、次点の候補者に内定を出そう」と考え、結論を保留している可能性もあります。

採用担当者・面接担当者が多忙で連絡が遅れている

スタートアップ企業やベンチャー企業などの場合、人事部門が確立されておらず、経営ボードや事業部責任者などが採用を兼任しているケースもあります。あるいは、人事担当者が管理部門の複数業務を兼任していたりもします。このように、採用担当者が非常に多忙である場合、面接結果の通知に遅れが生じることもあります。

また、選考通過者に対して「合格の連絡」と「次回の面接案内」をセットで行うなどの社内ルールがある場合は、「次回の面接の担当者が多忙なために、面接日程の目途が立たず、日程調整が終了するまでは応募者に連絡できない」などの状況も考えられます。

社内決裁・調整に時間が掛かっている

最終選考の担当者が複数いた場合、採用の判断について意見が割れることもあります。こうしたケースでは、数度の協議を行うこともあるため、予定していた以上に時間が掛かってしまうこともあります。

また、内定を出す前に、給与・待遇などの条件面を検討するケースもあれば、「A部門よりもB部門のほうが活躍できるのではないか」など、採用ポジションの変更を検討するケースもあり、内部調整に時間を要している可能性もあります。ほぼ内定が決まっている場合でも「最終決裁者が出張や休暇などで不在にしている」などの理由から、承認が下りるまで応募者への連絡を保留していることもあります。

リファレンスチェック・バックグラウンドチェックに時間が掛かっている

企業によっては、内定を出す前に、応募者の経歴・過去の勤務状況・人物像などを前職(現職)の会社に問い合わせる「リファレンスチェック」「バックグラウンドチェック」を行うこともあります。このような場合は、さらに結果連絡に時間が掛かるでしょう。

面接結果が遅いときの問い合わせ方法とポイント

面接結果の連絡が遅い場合は、こちらから問い合わせても問題ありません。問い合わせの際に意識したいポイントと、メール・電話で問い合わせる際に参考となる例文をご紹介します。

問い合わせのタイミングは「期日を過ぎてから」

問い合わせは、企業から提示された連絡期日を過ぎてから行うようにしましょう。「期日直後に連絡するより、数日待ってから連絡する方がいいのでは?」と考える方もいますが、例えば「10日ほどで結果をご連絡します」と言われたなら、10日を過ぎた段階で連絡しても問題はないでしょう。

日数のカウントについては、土日祝日は含まず、営業日で数えるのが一般的です。ただし、「1週間後にお知らせします」と言われた場合は、カレンダー通りに日数を数えているケースが多いでしょう。

連絡はメールが基本、急ぐ場合は電話でも問題ない

急ぎの事情がない場合、まずはメールで問い合わせてみてください。「ほかの企業から内定が出て、承諾するかどうか返事をしなくてはならない」などの事情があり、急いで選考結果を知りたい場合は、電話で問い合わせても問題ありません。メール・電話いずれの場合も、冒頭で先日の面接へのお礼を述べてから要件を伝えましょう。また、応募企業の業務時間内に連絡するなど、相手に配慮することも大事です。

なお、早く結論を知りたい場合は、その理由も伝えてください。「他社でも選考が進んでいる」「他社で内定が出る見込み」といった理由でも、正直に伝えて差し支えありません。企業側が採用の方向で検討していた場合は「早めに内定を出したほうがよさそうだ」と判断し、決裁を急いでもらえる可能性もあります。

転職エージェントやスカウトサービス利用の場合は、サービスの担当者に確認する

転職エージェントサービスやスカウトサービスを利用して応募している場合は、企業に直接問い合わせするのではなく、サービスの担当者に問い合わせて状況を確認しましょう。なお、結果がどうしても気になる場合は、企業の検討状況を聞いてもらうこともできます。

感情的にならず、不満なども伝えない

連絡が期日よりも遅れたことに対し、不安や不満を感じる方もいるでしょう。しかし、感情的になって相手を責めたり、不満をそのままぶつけたりすれば、採用担当者に「仕事でトラブルや想定外のことが起きた時に、冷静な対応ができないのでは?」「ビジネスのコミュニケーションでも同様の振る舞いをする可能性がある」などの懸念される恐れがあります。

もちろん、採用担当者とのやりとりが採用判断に影響を与えるとは限りませんが、懸念事項として現場の担当者などの耳に入る可能性もあります。また、入社後のためにも、良好な関係性を築くコミュニケーションを心掛けることをおすすめします。

合否そのものについてたずねない

問い合わせの際には、合否そのものについてストレートにたずねることは避けましょう。社内稟議などで合否が決定されていない場合は、採用担当者も回答することができません。また、合否が決まっている場合でも、採用選考という大事な局面で間違った回答をしないよう、採用担当者は「一度、社内で確認をしてから連絡する」という対応をすることがほとんどでしょう。
「いつ頃、結果の通知をもらえるのか」「いつ頃までに連絡がほしい」など、期日についての問い合わせなら、採用担当者も答えやすくなるはずです。

【メール・電話】面接結果を問い合わせる場合の例文

メールで問い合わせる場合

件名:選考状況についてのご相談/○○(名前)

本文:
○○株式会社 採用ご担当者様

お世話になっております。○○職の選考に進んでいる○○(名前)と申します。
先日の面接では、貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございました。
ご多様の折、恐縮ですが、選考結果の状況をお伺いしたく、ご連絡いたしました。

現在、他社の選考が同時に進んでおり、内定受諾の回答期限が「○月○日まで」となっております。貴社から内定をいただけるのであれば、ぜひ貴社に入社させていただきたいと考えておりますので、○月○日までにご連絡をいただけますと幸いです。

お忙しいところご面倒をお掛けしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

(署名)

電話で問い合わせる場合の例文

「お世話になっております。御社の○○職の求人に応募しております、○○(名前)と申します。先日は面接のお時間をいただき、ありがとうございました。

結果のご連絡を1週間以内にいただけると伺っておりましたが、現在の選考状況はどのようになっておりますでしょうか。

ほかの候補企業の選考も進んでおりますため、御社の選考結果をいつ頃お知らせいただけるか、教えていただければ幸いです」

面接の結果連絡が遅く、不安になった際にできること

面接の結果連絡がなかなか来ないことが気になり、何も手につかなくなってしまう方もいるでしょう。最後に、不安になった際にできることをご紹介します。貴重な時間を有効に使うためにも、参考にしてみてはいかがでしょうか。

今後の転職活動のシミュレーションをする

選考結果を待っている企業の志望度が高い場合には「選考に通過したら、ほかの応募企業の選考スケジュールとどう並行していくのか」「次の面接に向けて、調整が可能な日程はいつか」など、今後の動き方をシミュレーションしておけば、よりスムーズに転職活動を進めることができます。最終面接の選考結果を待っている場合は「内定を得ることができたら、ほかの応募企業との比較検討にどの程度の時間が必要か」なども考えておけば、内定承諾までの期間も相談しやすくなります。

また、「選考に通過しなかった場合は、どの企業を第2候補とするのか」「現職に留まるべきか」「追加で応募する場合、どのような企業があるか」などを検討することで、より良い選択に繋げやすくなるでしょう。

他社の選考や追加応募を進める

シミュレーションした内容に基づき、他社の選考を進めたり、追加で企業に応募したりすることで、今後の転職活動のスピードを早めることができます。また、これまで受けた面接を振り返り、改善点を考えるなどで、今後の選考通過率を高めていくことも大事でしょう。

志望度が高い企業であるほど、選考結果が気になってしまうため、気持ちを切り替えることはなかなか難しいものでしょう。しかし、採用選考は、企業がその時に求めている人材像や、ほかの候補者の経験・スキルとの比較などが関係するため、タイミングや状況なども影響するものであり、うまくいかないこともあります。結果を待って不安を募らせるよりも、ほかの企業にも目を向けながら着々と転職活動を進めた方が、今後の自身のためになると考えましょう。

転職エージェントやスカウトサービスの担当者に相談する

転職エージェントサービスやスカウトサービスを活用している場合は、サービスの担当者に改善点を聞いたり、今後の転職活動の方向性ついて相談したりすることができます。具体的に何をすれば良いか整理できるので、不安を軽減できるでしょう。

また、転職サービスを活用していない場合は、今後の転職活動をより良い方向に導くために相談してみるのも一つの方法です。客観的な視点で改善のアドバイスを受けることができますし、自身では気づかなかった新しいキャリアの選択肢を見つけることができるかもしれません。

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組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野 友樹(あわの ともき)氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。