英文の履歴書(レジュメ)作成のコツと重要ポイントまとめ【テンプレートダウンロード】

外資系企業や海外の企業の採用を受ける際に、提出を求められることの多い英文の履歴書(レジュメ)。日本の履歴書とは書き方が異なり、市販されているフォーマットもありません。今回は英文レジュメの書き方について解説し、重要なポイントやテンプレートもご紹介します。

英文の履歴書(レジュメ)とは

英語で履歴書のことをCurriculum Vitae=略して CV 、またはResume(レジュメ) と呼びます。市販もされている日本の履歴書と異なり、英文の履歴書には決められた型(フォーム)がありません。また手書きではなくパソコンで作成し、A4サイズの用紙で1、2枚の長さにまとめるこが一般的です。職歴が長い方でも3枚以内に収めるようにしましょう。

応募企業の担当者は英文のレジュメを見て、募集している職種の条件に合っているか、またスキルや経験を有しているかなどを見極めた上で面接へと招待します。前述の通り、英文のレジュメには書く内容もデザインも決まりがないので、「自分を売り込むためのセールスツール」として、思い切り自分をアピールしましょう。

英文の履歴書(レジュメ)の見本と書き方解説

EIJI RIKU
XXXXX street Tokyo Japan | 090-XXXX-XXXX | xxxxx@gmail.com

OBJECTIVE
Seeking a managerial position with XXX (company name); a highly organised, motivated and inspiring leader with 5 years of management experience to maintain productivity and quality of service.

KEY SKILLS
・More than 10 years’ experience in customer facing and leadership roles
・Ability to create a positive work environment by empowering individual strengths
・Excellent organisational skills and interpersonal skills
・Proven ability to deal with challenging customers and situations

WORK EXPERIENCE

Customer Service Manager | XXX Security Cooperative Group | November 20XX – Current

Responsibilities
・Responsible for leading and supervising a team of 30 customer service staff
・Building connections and supporting the wellness of the team to achieve excellence in customer service
・Handling customer complaints and any major incidents such as security issues
・Analysing statistics and other relevant data to determine level of customer service
・Collaborating with HR team and managing staff recruitment

Achievements
・Achieved remarkable growth by increasing the customer base by 40% during the year 20XX
・Received Employee of the Year Award in 20XX
・Promoted to the management role for exceptional organisational skills in 20XX

Customer Service Representative | International Export Limited | April 20XX – October 20XX

Responsibilities
Built and maintained strong relationships with designated customers
Provided a service point for all order activities and inquiries

Achievements
・Reduced customers’ complaints by 30% during the year 20XX
・Resolved an average of 50 inquiries per day

Education
・Bachelor of Business Administration (20XX)- XXX University in Tokyo Japan

Qualifications
・TOEIC 950 (20XX)
・First Aid – Japanese Red Cross Society (20XX)

References
・Available upon request

OBJECTIVE(応募職種)

応募する職種やポジション、会社名を端的に書きます。また、応募する職種に合った自身の経験やスキルも記載しましょう。OBJECTIVE(応募職種)は英文のレジュメの冒頭にあたり、最初に採用担当者の目に触れる部分です。簡潔に要領を得た書き方がポイントです。

KEY SKILLS(自身のスキル・強み)

自身の持つスキルや強みに焦点を当てて書きます。長い文章は避け、箇条書きで簡潔に記載します。今までの経験から、応募企業に貢献できそうなスキルや強みを選び、伝えることが大切です。

WORK EXPERIENCE(職歴)

英文レジュメのWORK EXPERIENCE(職歴)は、新しいものから書いていきます。日本の履歴書は古い順に書くことが一般的なので注意しましょう。

まず、自身がどのような仕事をしていたのか端的に示すために、職種、会社名、勤務期間の順に記載します。次に、Responsibilities(業務内容)やAchievement(業績)、Promotion(昇進・昇格)などを箇条書きで記します。Promotion(昇格)は、Achievement(業績)の一つとして記載することもできます。

英文のレジュメにはEducation(学歴)やQualifications(資格)、References(推薦者)などの仕事に直結しない内容は書かないことが一般的ですが、企業から求められた時や自身の経歴を説明する際に必要だと感じた時はその限りではありません。場合に応じて、WORK EXPERIENCE(職歴)内に記載するようにしましょう。

Education(学歴)

Education(学歴)も、WORK EXPERIENCE(職歴)同様に新しいものから記載します。最終学歴が大学、短期大学、専門学校卒業以上の場合は、高等学校以前の学歴は不要です。取得学位、学校名、所在地、卒業年を記載します。

例:Education(学歴)

Education
・Bachelor of Business Administration (20XX) – XXX University in Tokyo Japan

References(推薦者)

外資系や海外の企業では、「リファレンスチェック」が行われることが多々あります。リファレンスチェックとは、中途採用を行う過程で、応募者の前職(現職)での勤務状況や人柄などについて関係者に問い合わせることを意味します。リファレンスチェックは、基本的には応募者に無断で行われることはなく、応募者の了解を得たうえで実施されます。

英文レジュメの「References(推薦者)」は、リファレンスチェックの問い合わせ先として記載する人を指します。一般的に前職(現職)の上司などを選ぶことが多く、推薦者として記載したい場合は事前に承認を得ておきましょう。

もし、推薦者を書かない場合は、Available upon request (必要であれば、推薦者を紹介します)と記載し、企業から要望があった場合は準備するようにしましょう。

References
・Available upon request

英文の履歴書(レジュメ)を書く際に気を付けたいポイント

英文レジュメを書くときに気を付けて欲しい6つのポイントをご紹介します。

1.テンプレートを使う

英文の履歴書には市販されている日本の履歴書のようなフォーマットは存在しませんが、テンプレートはオンライン上に無数にあります。無料で利用できるテンプレートも多くありますので、どこから始めたらよいかわからない方にはテンプレートの活用をおすすめします。

テンプレートを使うと良い理由は、「見やすい形になっている」ことと「必要事項を漏らさず記載することができる」からです。採用担当者は数多くの履歴書に目を通しますので、見た目がきれいで探しているもの(職歴やスキルなど)がスッと目に入ってくるようなレイアウトを好みます。テンプレートはその点を意識した上で作られていますので、ぜひ活用してみてください。

2.求められるスキルや経験にフォーカスして書く

日本語の履歴書でも英文のレジュメでも同じことですが、応募企業は、「あなたを採用したら自社にどのようなメリットがあるのか?」という情報を書類から読み取ろうとします。そのために、応募する仕事に関連する自分のスキルや経験にフォーカスして履歴書やレジュメを書く必要があります。

例えば「カスタマーサービス」と言っても、対面からオンライン、電話、対法人、対個人など色々な種類があります。応募する仕事がどのタイプなのか、応募企業はどのような人材を求めているのかを理解した上で、自分のスキルや経験の中からアピールする部分を決めていきます。

また、応募企業の企業理念や目指しているゴールなどを意識して言葉を選ぶことも大切です。そのためには、募集要項をしっかりと読み込み、応募企業のホームページに隅々まで目を通し、企業理念や事業内容をしっかりと理解しておくようにしましょう。

3.業績・実績や昇進・昇格をアピールする

謙虚な日本人にとって、業績・実績や昇進・昇格のアピールは不慣れかもしれません。しかし外資系や海外の企業では、中途採用の際にこれらをアピールするのが一般的です。英文レジュメの職歴でも積極的に伝えるようにしましょう。「プロジェクトで目標を達成した」「社内で昇格した」「個人・チームで達成したこと」など、応募する仕事に少しでも関連することであれば、ぜひレジュメに記載してください。

業績を書く際には数字も一緒に記載すると具体的になり、採用担当者がイメージしやすくなります。例えば、「Increased revenue(収益の増加)」と書くだけでは、具体的にどれだけ伸びたのか想像がつきませんが、「Increased revenue by 10% in 3 months(3カ月で10%の収益の増加)」と書くとはっきりとイメージが浮かびます。

4.「書かなくてもわかるだろう」と思い込まない

英文の場合に限らず、履歴書やレジュメなどの書類に自分のことを書いていると「わざわざ書かなくても伝わるはず」と無意識に大事なことを省略してしまうことがあります。特に、会社名やポジション名は、それだけで「どのような仕事をしていたか伝わるだろう」と思い込んでしまうこともあるでしょう。

レジュメを書く際は、採用担当者はあなたのことを何も知らないのだということを意識して、丁寧に記載するように心がけてください。会社名を見ただけではどのような事業なのかわからない場合は、事業内容も簡潔に記述することで、誰が見て伝わるようにしましょう。例えば「XXX Cooperative Group」と書くだけでなく、「XXX Cooperative Group(Security Management)」と事業内容を記載します。

また、同じポジション名でも業界や会社によって職務内容が異なることがあります。そのため、レジュメにポジション名を記載するだけでなく、どのような業務を担当していたのか説明を入れるようにします。例えば、「Sales Assistant」といっても企業によって仕事内容は異なります。仕事範囲が「接客」「会計」「在庫管理や報告業務」さらには「スタッフ教育」など多岐にわたる場合は、自分がどのようなことを担当していたのか細かく簡潔に記載するようにしましょう。

5.他人に読んでもらいフィードバックをもらう

英文レジュメを書いてみたら、他の人に見てもらうことをおすすめします。できれば、知り合いで英語が理解できる人、また転職エージェントのキャリアアドバイザーなどにお願いしてみるといいでしょう。

その人が「これはどういう意味?」と理解できない部分があれば、それは応募企業の採用担当者にもわからないことかもしれません。フィードバックをもらうことはとても大切です。

6. 企業ごとに履歴書(レジュメ)は書き分ける

英文レジュメも日本語の履歴書と同じように、「応募企業が求めているスキルや経験」にフォーカスして作成します。そのため、会社が異なれば履歴書も書き換えていく必要があります。

英語に慣れていない場合、英文のレジュメを書くのは時間も労力もかかります。ましてや、中途採用では複数の企業に応募することが一般的なため、その都度レジュメを書くのは大変です。そのため、転職を決意した時点で、まずは母体となるレジュメを作っておくと安心です。母体のレジュメに手を加えて応募企業ごとに書き分けるようにし、締め切りまでの短い期間に提出できるよう準備しましょう。

英文の履歴書(レジュメ)提出前のチェックリスト

最後に、英文レジュメを応募企業に提出する前に見ておきたいチェックリストを紹介します。ぜひ活用してみてください。

1:Personal Information(個人情報)

  • 名前は書かれているか
  • 連絡先(電話やEメールアドレス)は書かれているか
  • 住所は書かれているか(必要であれば)

2:Objective(応募職種)

  • 希望する職種・ポジション名称を間違えていないか(同じ仕事でも会社によって呼び方が異なる場合がある)
  • 貢献できる経験やスキルは書かれているか

3:Key Skills(自身のスキル・強み)

  • 応募条件に合わせて、自身のスキルや強みが書かれているか

4:Work Experience(職歴・経歴)

  • 新しいものから先に書いているか
  • 以下の必要項目は書かれているか
    ・職種名・ポジション名
    ・会社名
    ・雇用期間
  • Responsibility(職務内容)は記載したか
  • Achievement(業績)やPromotion(昇進)は記載したか
  • Work Experience(職務経歴)にギャップ(空白期間)はないか
  • ギャップがある場合、他でカバーされているか(Education, Volunteer など)

5:Education(学歴)

  • 最終学歴・学位は記載したか
  • 取得年は記載したか

6:References(推薦者)

  • References(推薦者)の承認は得たか
  • 適切なReferences(推薦者)を選んだか
  • Referencesを書かない場合はAvailable on request と記載したか

7:Layout and Format

  • フォントは揃っているか
  • 見やすいレイアウトになっているか
  • アラビア数字が使われているか
  • 文字の色は黒で統一されているか
  • A4サイズになっているか
  • 1、2枚(長くても3枚まで)になっているか

8:General Admin

  • スペルチェックはしたか
  • 文法チェックはしたか
  • 他の人に読んでもらいフィードバックを受けたか

履歴書を作成する際の関連ノウハウ記事一覧

以下に履歴書作成の際に活用できる記事をまとめました。
ぜひ参考にしてみてください。

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執筆者

高田あつこ

将来外資系エアラインのキャビンクルーになりたい方、外資系企業や海外就職を希望さ方の、履歴書作成や面接準備をオンラインでサポート。以前はニュージーランド航空でキャビンクルー採用面接官・チームマネージャー、国際線乗務員、合計13年間キャリアを有する。海外で現地採用の面接官に従事し、また自身でも数多くの就職面接を経験することで、気づくことのできた「海外就活における日本人の強みと弱み」。それを理解した上で、自己分析を通して表現力をつける指導を行う。