履歴書の種類やサイズ、自分に合う選び方を徹底解説【5種類のテンプレートダウンロード】

履歴書を持つ人の手元

転職時に必要となる「履歴書」ですが、その様式には様々な種類があります。最近では手軽にダウンロードできるテンプレートもたくさんあり、ファイル形式の選択に悩む方もいるようです。そこで、履歴書の種類、自分に合った選び方、ダウンロード可能なテンプレートの紹介と使い方などについて、組織人事コンサルティングSegurosの粟野友樹氏に解説していただきました。

履歴書の種類と用紙サイズ

履歴書の種類と用紙サイズをご紹介します。

種類

以前は紙の履歴書を使用し、手書きで作成して提出するのが一般的でしたが、デジタル化の浸透によって、履歴書をデータでやり取りするケースが増えています。この流れに伴って、様々な種類の履歴書テンプレートを自由にダウンロードして使えるようになりました。

標準的な様式として、かつては「JIS規格(日本工業規格)」の履歴書が利用されていましたが、2020年に一般財団法人日本規格協会がJIS規格の解説の様式例から履歴書の様式例を削除したため、現在は2021年に厚生労働省が制作した「厚生労働省履歴書様式例」が広く活用されています。

これ以外にも、転職者が活用しやすい履歴書の様式として、職歴欄のスペースが大きく確保されているもの、志望動機欄と自己PR欄が分けられているもの、趣味や特技の欄が用意されているものなどがあります。

用紙サイズ

履歴書の用紙はA4サイズが使用されることが一般的です。これ以外にもA3サイズやB5サイズなどの履歴書もありますが、応募企業から特に指定がない場合はどのサイズを使用しても問題はありません。

【キャリア別】自分に合った履歴書の選び方

履歴書の様式は、応募企業から指定されなければ、どの種類のテンプレートを選んでも問題はありません。そのため、テンプレートごとの特徴や利点をあらかじめ把握したうえで、自分の強みやアピールポイントをうまく伝えることのできる履歴書を選んで活用することが大切です。

職歴が多い場合

複数社でのキャリアがある場合や異動、転籍などで職歴欄に書くキャリアが多い場合は、「職歴欄」が大きく確保されているテンプレートを選ぶと良いでしょう。

様々なプロジェクトを経験している場合

プロジェクトベースでの仕事が主だった場合、それぞれのプロジェクトで経験してきたことが強みやアピールポイントとなるでしょう。自己PRや志望動機、プロジェクト経験をしっかり書き込めるよう、それぞれの記入欄が大きく確保されたテンプレートを選ぶと良いでしょう。

キャリアが多岐に渡る場合

例えば、異なる業種や職種間での職歴がある場合、そのキャリア形成に至った背景を採用担当者は知りたいと考えます。また、会社員から独立して起業していたり、業務委託で個人事業主になっていたりなど、雇用形態が多岐に渡る場合も、その背景や会社員に戻る志望動機を知りたいことでしょう。すべてのキャリアを記入できるだけの職歴欄と、詳しく書き込める志望動機欄が確保されたテンプレートを選ぶと良いでしょう。

キャリアの専門性が高い場合

専門的な分野でキャリアを積んできた場合は、キャリアに関連する保有資格も強みのひとつとなります。資格欄が別途確保されているテンプレートを使用するのが良いでしょう。応募企業と自身のキャリアとの専門性の合致をしっかりアピールするために、志望動機欄や自己PR欄が大きいものをおすすめします。

【ダウンロード】目的別の5種類の履歴書テンプレート紹介

履歴書を効果的に活用するために、自由にダウンロードして使える履歴書のテンプレートを5種類ご紹介します。それぞれの特徴を踏まえた上で、自分に合った種類のテンプレートを選んで履歴書を作成しましょう。

01 厚生労働省履歴書様式例(ベーシック)

履歴書テンプレート_厚生労働省書式

厚生労働省が公開している基本のテンプレートです。公正な採用選考を行うことを目的として厚生労働省によって作成されたもので、性別欄が選択式ではなく任意記載欄となっていること、「通勤時間」「扶養家族数」「配偶者」「配偶者の扶養義務」などの項目が削除されていることが、かつて主流だったJIS規格の履歴書との違いです。すべての項目を過不足なく記載したい場合には、このテンプレートを選びましょう。

02 職歴欄:大、資格欄:小(経験豊富な方向け)

履歴書テンプレート_経験豊富な方向け

免許・資格の記入欄を小さくし、職歴欄をたっぷりと確保したテンプレートです。社会人経験が豊かな方や転職回数が多い方など、免許・資格よりもこれまでの経験や実績を積極的にアピールしたい方に向いています。

03 志望動機欄と自己PR欄:別枠(経験と志望動機、自己PRをまんべんなく伝えたい方向け)

履歴書テンプレート_経験と志望動機、自己PRをまんべんなく伝えたい方向け

志望動機と自己PRを、別々の欄で詳しく記入可能なテンプレートです。これまでの経験・実績のアピールに加えて、志望動機や自己PRを通じて入社への意欲を強調したいという方に向いているテンプレートです。

04 資格欄+志望動機欄+自己PR欄:大(資格と志望動機、自己PRを強調したい方向け)

履歴書テンプレート 資格と志望動機、自己PRを強調したい方向け

免許・資格、志望動機、自己PRの欄を大きく設けたテンプレートです。入社への強い意欲や自己PRを強調したいだけでなく、転職先で活かせる免許や資格取ついても積極的にアピールしたい方に向いています。転職を見据えて勉強を重ね、さまざまな資格を取得してきた方は、このタイプを選ぶと良いでしょう。

05 志望動機欄+自己PR欄+趣味・特技欄:大(第二新卒など社会人経験の浅い方向け)

履歴書テンプレート  第二新卒など社会人経験の浅い方向

志望動機、自己PR、趣味・特技の欄を大きめに確保したテンプレートです。職歴が浅い第二新卒者や、これまでとは全く異なる業種への転職を希望している方、自分自身の長所・個性をアピールしたい方に向いているテンプレートです。

履歴書の種類別テンプレートの使い方

ファイル形式を選ぶ(Word、Excel、PDF)

今回ご紹介した履歴書のテンプレートは、ダウンロードして自由に使うことが可能です。それぞれの種類ごとにWord、Excel、PDFの3形式ご用意しましたので、好きなものを選んでご活用ください。例えば、パソコンで作成する場合はWordまたはExcel形式がおすすめです。また、ご自身のパソコンにOfficeソフトがない場合や手書きで作成したい場合などは、PDF形式を使用すると良いでしょう。

出力して提出する

自宅にプリンターがなく、「Word、Excelで作成した履歴書を出力できない」という方は、コンビニエンスストアやプリントショップのプリントサービスを活用すると便利です。プリントサービスによって対応するファイル形式が異なるので、手持ちの履歴書のファイル形式が対応可能か確認してから利用しましょう。

なお、オンライン化が進んでいることを背景に、応募企業から「履歴書をメールで送付してほしい」と依頼を受けるケースが増えています。WordやExcel形式で作成した場合は、PDFデータに変換してからメール添付で送りましょう。プリントアウトした履歴書テンプレートに手書きしている場合は、コンビニエンスストアやプリントショップの読み取り機能を利用して手書きした履歴書をPDFデータに変換して送付しましょう。

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履歴書を作成する際の関連ノウハウ記事一覧

以下に履歴書作成の際に活用できる記事をまとめました。
ぜひ参考にしてみてください。

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(2種類テンプレート付)
履歴書の種類とサイズ
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組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野 友樹(あわの ともき)氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。