コンビニで購入した履歴書でも問題ない?履歴書を購入する際の選び方と注意点

転職活動に必要な履歴書について、市販のものを利用しようと考える方もいるでしょう。「コンビニで手軽に購入できる履歴書でも問題はないのか」「選考に影響することはあるのか」と気になっている方のために、履歴書を選択・購入する際のポイントや注意点を組織人事コンサルティングSegurosの粟野友樹氏が解説します。

履歴書はコンビニで購入してもいい?選考に影響する?

転職活動で利用する履歴書は、応募企業から指定がなければ、基本的にどの種類の様式を使っても問題はありません。履歴書の種類によって記載項目が異なるので、自身に合うものを選ぶといいでしょう。

また、これまでは紙の履歴書を使うことが一般的でしたが、コロナ禍の影響で進んだオンライン化に伴い、履歴書や職務経歴書のデジタル化が進んでいます。厚生労働省が作成した様式をはじめ、数多くの様式がありますので、自分に合ったテンプレートを選択してダウンロードすることも可能です。

コンビニの履歴書でも選考には影響しない

コンビニで販売している市販の履歴書は、ほかの場所で販売されているものと違いはありません。どこで購入したものを使用しても問題はなく、選考に影響することもないと言えるでしょう。

コンビニ以外で履歴書を購入・入手する方法

履歴書を購入できる場所は、コンビニ以外にも文房具店、オフィス用品専門店、書店、スーパー、ホームセンター、100円ショップ、オンラインストアなどが挙げられます。また、Web上で履歴書のテンプレートをダウンロードできるサイトもあります。

コンビニで履歴書をプリントアウトすることも可能

企業によっては、郵送で履歴書などの応募書類の送付を求められることがあります。しかし、Web上で履歴書のテンプレートをダウンロードし、パソコンで作成しても「自宅にプリンターがないため、郵送ができない」という方もいるでしょう。こうした場合は、コンビニにあるマルチコピー機を使うプリントサービスで対応することができます。

プリントアウトの際には、USBメモリやSDカードに保存した履歴書のデータを持参する方法と、自身のパソコンからデータをそのまま転送できるネットワークプリントを利用する方法があります。コンビニ各社でスマホアプリが使えるので、事前に調べておくと安心できるでしょう。

一般的な履歴書の種類を紹介

市販の履歴書には様々な種類があります。手軽にダウンロードできるテンプレートと合わせてご紹介します。

厚生労働省履歴書様式例

厚生労働省が公正な採用選考を行うことを目的として作成された基本のテンプレートです。
一般的な履歴書との違いは「性別欄」が男女の選択式ではなく、任意記載欄となっていること。未記載とすることも可能です。また、「通勤時間」「扶養家族数」「配偶者」「配偶者の扶養義務」などの項目がないことも大きな特徴と言えます。

一般向け

転職だけでなく、バイトやパート、新卒者や第二新卒社者の就職活動で使用できる様式です。コンビニで販売されているのはこの様式のものが多く、汎用性の高い履歴書です。厚生労働省様式と比べ、自己PR欄のスペースが広く、学歴・職歴欄が狭いため、実務経験や経歴のアピールよりも自己PRに重きをおきたい方に向いているでしょう。

転職向け

転職者向けに職務経歴書とセットになっています。職務経歴欄が広く、経歴をアピールしたい方や職歴が多い方に向いた様式といえるでしょう。

Web上からダウンロードできる履歴書のテンプレート

最近は応募書類を郵送ではなく、オンラインで受け付ける企業が増えているため、パソコンで作成する方が便利になってきました。その場合は、Web上のテンプレートをダウンロードして作成する方法をお勧めします。

Word、Excel、PDF形式でダウンロードすることができる2種類のテンプレートを紹介するので、使いやすい形式を選んで作成しましょう。

履歴書テンプレート01

履歴書テンプレート01

▼ダウンロードはこちら

履歴書テンプレート02(厚生労働省様式)

履歴書テンプレート02

▼ダウンロードはこちら

※厚生労働省様式について
・性別欄が任意記載欄になっているので、未記載とすることも可能です
・「通勤時間」「扶養家族数」「配偶者」「配偶者の扶養義務」の項目がないので記入する必要がありません

履歴書を選ぶ際の注意点

履歴書を購入する際やダウンロードする際に、注意しておきたいことを解説します。

A4サイズのものを選ぶ

コンビニなどで販売されている市販の履歴書には、A4(A3二つ折り)とB5(B4二つ折り)の2種類のサイズがあります。ビジネス文書はA4サイズが基本なので、履歴書もA4サイズを選ぶことが一般的です。Web上からテンプレートをダウンロードする際も同様です。

また、A4サイズの方が記入欄も書き込む文字も大きくなるため、応募企業の採用担当者にとって読みやすいというメリットもあります。ただし、企業側から履歴書のサイズに指定がある場合はその指示に従いましょう。

履歴書の種類を把握し、自分に合うものを選ぶ

履歴書には、厚生労働省が作成した「厚生労働省履歴書様式」に加え、転職活動用として自分の経験やスキルなど強調したいものに合わせた項目を多く設けているものがあります。
「経験+志望動機」「志望動機+自己PR」など、記入欄のフォーマットが違うため、自分に合うものを選ぶことがポイントです。

「複数の企業に応募するため、各社に向けた志望動機を考えている時間がない」場合は、志望動機の記入欄がない履歴書を選ぶ方法もあります。また、転職回数が多い場合は、職歴の記入事項が多くなるため、職歴を書く欄のスペースが大きめのものを選ぶと良いでしょう。

目的に合った履歴書を効果的に活用するために、自由にダウンロードして使える履歴書のテンプレートをこちらで何種類かご紹介しています。ぜひ、ご活用ください。

テンプレート例

・厚生労働省書式
・経験豊富な方向け(職歴欄:大、資格欄:小)
・経験と志望動機、自己PRをまんべんなく伝えたい方向け(経験+志望動機+自己PR)
・資格と志望動機、自己PRを強調したい方向け(資格+志望動機+自己PR)
・第二新卒など社会人経験の浅い方向け(志望動機+自己PR+趣味・特技)

付属の封筒は使わないことを前提とする

コンビニなどで購入できる市販の履歴書には、送付用の封筒がセットになっているものがあります。ほとんどの場合、履歴書を3つ折りにするサイズの封筒が付属していますが、ビジネス文書は折りたたまないことが一般的です。

履歴書を送付する際には、角2サイズの封筒を使う方がほとんどのため、それに倣う方が応募企業の担当者に違和感を与えずに済みます。封筒が付属している履歴書を選んでも、別途、送付用の封筒を用意することが必要になると考えましょう。

履歴書を手書きで作成する際のポイント

履歴書の書き方は、手書きもパソコンで作成する際も違いがありません。ここでは、履歴書を手書きで作成する際のポイントを紹介します。

読みやすく、丁寧に書く

できるだけ読みやすく丁寧に書くことを心がけるようにしましょう。手書きの場合は楷書で書き、適度な空白を取るなどのバランスを意識しましょう。

黒のボールペンか万年筆で書く

履歴書は黒のボールペン、もしくは万年筆で書きます。ビジネス文書同様に、鉛筆やシャープペンシル、消せるボールペンは使わないようにしましょう。

修正テープ、修正液は不可

履歴書には修正液や修正テープなどを使用しないことが一般的です。市販のものに手書きする場合は「誤字や脱字などがあった際、新たに作成し直す手間がかかる」ということも踏まえておくと良いでしょう。

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履歴書を作成する際の関連ノウハウ記事一覧

以下に履歴書作成の際に活用できる記事をまとめました。
ぜひ参考にしてみてください。

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粟野 友樹(あわの ともき)氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。