職務経歴書は市販でもいい?購入方法や作成のポイントも紹介

転職活動の際、応募先企業に職務経歴書を提出する必要があります。「市販の用紙を使ってもいいのか」「市販の用紙を使うかパソコンで作成するか」と、迷う方もいるでしょう。そこで、組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタントの粟野友樹氏が、市販の職務経歴書用紙の購入方法、市販の用紙を使わずに作成する方法・ポイントを解説します。

市販の用紙でも問題ないがパソコン作成が一般的

一定の型が決まっている「履歴書」に対し、「職務経歴書」は書式が自由です。そのため、市販の職務経歴書用紙を使用しても問題はないものの、パソコンを使って作成するのが一般的です。

なお、市販の履歴書用紙を使って手書きで作成した場合でも、職務経歴書も統一して手書きにする必要はありません。

市販の職務経歴書用紙の購入方法

職務経歴書用紙は、文房具店、オフィス用品店、書店、スーパー、ホームセンター、100円ショップ、オンラインストア、コンビニなどで購入できます。履歴書とセットで販売されていることもあります。

市販されている職務経歴書用紙には、一般的な転職用のものだけでなく、パート・アルバイト用などもあるので注意しましょう。購入前に項目内容や職歴欄のサイズなどをチェックしてください。「自身の経歴やスキルをアピールできる形式か」「職歴を書ききれるスペースがあるのか」を確認した上で、自分に合うものを選びましょう。特に、転職回数が多い場合は、職歴欄が大きいものを選ぶことが大事です。

また、ビジネス文書はA4サイズが一般的なので、企業からサイズ指定をされていない場合は、A4サイズのものを選ぶと良いでしょう。

市販の職務経歴書の注意点

前述の通り、書式に決まりのない職務経歴書はパソコンで作成するのが一般的ですが、市販の職務経歴書用紙を使うことも問題はありません。ただし、以下のような注意点があることも留意しておきましょう。

記入するのが大変

市販の職務経歴書を使用する場合、応募するたびに手書きしなくてはなりません。一通ずつ作成する時間と手間がかかってしまいます。また、書き損じた場合、修正液や修正テープを用いた修正は適さないため、一から書き直すための用紙・時間を要することになります。

パソコンで作成すれば、一度作成した職務経歴書データを使い、複数の企業への応募が手軽にできます。

読みにくくなる可能性が高い

限られたスペースに多くの情報を書こうとすると文字が小さく、詰まり気味になってしまうため、読みにくくなってしまう可能性があります。また、文字の書き方にクセがある場合などはさらに読みにくくなってしまうため、より時間をかけて丁寧に書く必要も出てきます。

市販以外の職務経歴書の入手方法

市販の用紙を使用せず、パソコンで作成する場合、次の方法でフォーマットを用意します。

自分で作成する

オフィスソフトなどを用いて自分で一から作成すれば、自身の職務経歴やアピールしたいポイントに応じ、レイアウトをカスタマイズすることが可能です。

様式をダウンロードして入力する

転職情報サイトなどで職務経歴書のテンプレートをダウンロードし、フォーマットに従って入力することができます。さまざまな書式のテンプレートがあるため、自身に合うものを選んでください。

作成サービスを活用する

職務経歴書の作成アプリ、職務経歴書作成の支援サービスなどもあります。使いやすいものを探して活用してもいいでしょう。

職務経歴書の作成方法

職務経歴書を作成するにあたり、意識しておきたいポイントをご紹介します。

経験・スキル・実績をアピールできる内容とする

職務経歴書は、履歴書には書ききれない具体的な職務経歴を記載するものと考えましょう。

一般的にはA4サイズ2~3枚程度に収めるのが望ましいとされています。キャリアが長い場合、記載事項が多くなりがちですが、採用担当者にとっての「読みやすさ」「分かりやすさ」を意識し、簡潔にまとめることが重要です。どうしても書ききれない場合は、携わったプロジェクトや実績などについての一覧表を別紙に分けて作成するのも一つの手です。

また、多様な部署・職種を経験してきた方の場合、何を強みとするのか伝わりにくいことがあります。その場合、職務経歴の羅列記載よりも上部に、「活かせる経験・スキル」などの項目を配置し、強みとする分野を記載するのが有効です。読み手は、職務経歴で注目すべきポイントを理解したうえで読み始めることができます。

保有資格や自己PRなどを記入する際の注意点

保有資格や自己PRを職務経歴書に記入する際の注意点をまとめました。

保有資格

保有資格や免許については、応募職種や仕事内容に関係するものを記入します。応募要件として指定された資格がある場合、必ず記載してください。資格・免許は正式名称を記載し、取得した年月も付記します。

自己PR

自己PRの欄には、自身の職務経歴の中から、応募企業にアピールできそうな強みについて具体的に書きましょう。200~300文字程度に簡潔にまとめることがポイントです。

「成果」を記載する場合、「成果に至るまでのプロセスや独自の工夫」などまで記しておくと、読み手が「入社後の活躍イメージ」を描きやすくなります。また、仕事に取り組む「スタンス」「マインド」を記載するのも有効です。

よりアピールできる職務経歴書を作成するために

転職エージェントを活用することで、自身を適切にアピールするための職務経歴書の作成法やポイントを知ることができます。書式やレイアウトだけでなく、「この経験・スキルを強調するといい」といったアドバイスも受けられるため、よりアピール効果が高い職務経歴書を作成できるでしょう。

特に、キャリアが豊富な方の場合、多くの経験の中からどのような項目を抽出すべきか判断しにくいものです。転職のプロの客観的視点を参考にしてみてはいかがでしょうか。

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職務経歴書を作成する際の関連ノウハウ記事一覧

以下に職務経歴書作成の際に活用できる記事をまとめました。
ぜひ参考にしてみてください。

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(3種類テンプレート付)
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粟野 友樹(あわの ともき)氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。