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【転職回数が多い場合の職務経歴書】キャリアをアピールする方法を例文付きで解説

転職回数が多い場合、選考にどう影響するのか、職務経歴書をどのように書けばいいのかを知りたいと考えている方もいるでしょう。組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏に、採用における影響や、職務経歴書でアピールしたいポイント、的確にキャリアを伝える方法などを聞きました。参考となる職務経歴書の例文もご紹介します。

【アドバイザー】

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野 友樹(あわの ともき)氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

転職回数が多いと不利?「職務経歴書」の経歴は省略できる?

最初に、転職回数の多さが採用に与える影響と、転職回数が多い場合に職務経歴書に記載する経歴は省略してもいいのかを解説します。

転職回数の多さは選考で不利になる?

転職市場において、複数の転職経験がある方は少なくないため、転職回数が多いことが必ずしも選考で不利になるとは限りません。しかし、短期的に転職を繰り返している場合は、入社後の定着性やストレス耐性、キャリアの一貫性などを懸念される傾向があります。「業務や職場における適応力に欠けている=早期離職を繰り返す可能性がある」「それぞれの企業での勤務年数が浅いため、経験した業務が浅いことが想定される=募集職種に求められる経験・スキルを満たしていない」などと判断される可能性もあるでしょう。

転職回数が多いケースでも、職務経歴書の書き方次第で、スキル・経験の幅広さを強みに変えることができます。目的や意図を持って転職を重ねている点や、各社を経験する中で成長した軌跡を伝えることはもちろん、会社都合や家庭の事情などによってやむを得ず退職した場合についても、可能な範囲で転職理由を記載することで、企業の懸念要素を払拭することができるでしょう。

経歴が多い場合は、省略しても問題はない?

転職回数が多いと、職務経歴書に記載する内容も多くなるため、その一部を省略したいと考える方もいるでしょう。しかし、経歴は省略しないことが前提とされています。省略した場合、応募企業から経歴詐称を疑われ、内定取り消しや解雇などのトラブルにつながるケースもあるので注意が必要です。記載内容が多いことが気になる場合は、経歴は省略せず、経歴の詳細説明を簡略化するなどして工夫しましょう。

転職回数が多い場合に「職務経歴書」でアピールしたいポイント

次に、職務経歴書でアピールしておきたいそれぞれのポイントを解説します。

「キャリアに一貫性があること」を明確にする

今まで異なる職種や業界への転職を経験している場合、キャリアに一貫性があることを伝えましょう。企業は基本的に、定着して活躍してくれる人材を求めています。キャリアに対する目的や意図を持たず、一貫性のない転職を繰り返している場合は、「短期間で離職する可能性がある」と考え、定着性を不安視されかねません。これまで経験した企業や業界、職種、業務内容などの共通点を掘り下げた上で、キャリアの軸を明確にし、しっかりとアピールすることが大切です。

転職の理由や目的をポジティブに伝える

職務経歴書には転職理由を記載しないことが慣例となっていますが、転職回数が多い場合は明記しておく方がプラスとなるでしょう。転職理由を明確に伝えない場合は、その背景が伝わらないため、「特に理由・目的がないまま転職を繰り返すことを懸念され、選考見送りとなる可能性もあります。反対に、転職回数が多くても、それぞれの転職理由や目的を明確にすれば、企業も納得できるため、不安感を払拭できるでしょう。

キャリアの軸を明確にしつつ、「特定の分野における専門性を身に付けるため」「組織の立ち上げを経験するため」「経験領域を広げるため」など、ポジティブな理由・目的を伝えることがポイントになります。

「専門スキル」の高さをアピールする

高い専門スキルをアピールすることで、転職回数の多さを問題視されないケースもあります。例としては、公認会計士やデータサイエンティストなどの職種では、スキルの高さのみで採用に至るケースもあります。また、管理職、専門職を募集している場合は、多様な企業や業界を経験していることを歓迎されるケースもあるでしょう。

しかし、多くの企業では、スキル面のみで判断せず、自社の企業文化にマッチしていることを重視します。また、一見ポジティブに見える、スキルアップやキャリアアップを理由として転職を重ねている場合、「当社でもスキルを身につけたら、また転職するのでは」などと定着性を不安視される可能性もあります。さらに、「前職でこのようなスキルアップが“できた”」という表現は、経験年数によってはマイナス印象を与える可能性があります。1〜2年程度の場合、「深い領域を経験していない」「自身の能力に対し、客観性を持つことができていない」という判断につながるケースもあります。職務経歴書でスキルの高さをアピールする際には、志望動機などにも軽く触れ、応募先企業に対する熱意や、今後のキャリアのイメージを伝えると良いでしょう。

過去の実績・経験を客観的・具体的に書く

それぞれの在籍企業で積み重ねてきた過去の実績・経験があれば、評価につながりやすいでしょう。特に、直近1~2年に挙げた実績を伝えることが大切です。大きく過去に遡った実績のみをアピールすれば、「その後の成長がない」ととらえられてしまう可能性があります。実績・経験を伝える際には、仕事の規模感や担当した領域をわかりやすくするために、数字や共通認識の持てる固有名詞などを用いて、客観的・具体的に書くことがポイントです。また、それを活かして、「今後どのようなキャリアを目指しているのか」に触れておくことで、転職回数が多いことへの納得度を高めることができます。また、転職回数が多くても、毎回、成長を重ねていれば評価につながりやすいです。過度なアピールをすることなく、客観的事実として身に付いたこと、経験したことを伝えましょう。

「自分の強み」と「求められるスキル」を掛け合わせる

入社後に活躍・貢献できることを的確に伝えるためには、「自分の強み」のみでなく、応募先企業で「求められるスキル」と掛け合わせてアピールしましょう。応募先企業の業務内容や働き方にマッチする強みを伝え、入社後の姿をイメージしてもらうことがポイントです。特に、転職回数が多い場合、多様な業界・企業を経験してきた中で、発揮できた強みの共通点をしっかり抽出することが大切です。キャリアの軸を明確にし、そこにひも付けた上で、応募企業でどのような活躍・貢献をして、どのようなキャリアを築いていきたいのかをアピールしましょう。また、こうしたアピールによって、「企業研究をしっかりしている=ミスマッチがない」「志望度が高い=定着性がある」という判断にもつながりやすくなるでしょう。

情報量が過多にならないように整理する

複数の在籍企業における実績を職務経歴書に書く際、情報量が多すぎて強みが伝わりにくくなるケースはよくあります。特に、管理職・専門職などでキャリアを積み重ね、アピールしたい実績が多くある場合は情報過多になりやすいでしょう。すべてを書いた場合、職務経歴書の枚数も増え、核となる強みが明確に伝わりにくくなります。企業も評価しにくいため、面接を見送るケースも少なくありません。応募先企業の求める経験・スキルなどにマッチしている部分を整理し、職務経歴書の前半部分で伝えることがポイントです。不要な情報は書かず、1枚目の時点から応募企業で活躍できる可能性が伝わるような内容を意識しましょう。

【例文】転職回数が多い場合の職務経歴書の書き方

最後に、自分の強みを的確に伝える職務経歴書の書き方をご紹介します。

職種・業務内容別に書く「キャリア式」でアピールする

職務経歴書は履歴書と違い、年代順に職歴・経歴を書く必要はありません。転職回数が多く、書く内容が多い場合は、時系列で企業ごとに経歴を並べる「編年体」ではなく、職種・業務・プロジェクトごとに書く「キャリア式」の職務経歴書がお勧めです。応募先企業にアピールできる経験・スキル・実績を整理して伝えることができます。
「編年体よりもキャリア式の方が転職回数の多さが目立たない」と考える方もいますが、企業は履歴書からも転職回数の多さを読み取ります。そのため、キャリア式を使用することで、核となる強みをアピールしやすく、転職理由や転職回数が多いことの背景なども伝わりやすくなるでしょう。

キャリア式職務経歴書のサンプル例文

書き方の参考として、キャリア式職務経歴書のサンプル例文をご紹介します。
※例文内では、赤字でそれぞれの記載項目について解説しています。職務経歴書を書く際の参考にしましょう。

職務経歴書

20xx年x月x日
氏名

(1)これまでの職務を要約してまとめる

【職務要約】
営業・営業企画として●年間経験を積んだ後、事業企画として事業課題にかかわるデータ分析・課題設定から事業計画の立案、推進までの全般に●年間携わってまいりました。特に現職の5ヵ年計画の立案では、プランの策定から遂行まで、仮説検証型のビジネス手法によって業務改革目標の達成に成功しております。20xx年、課長に昇進してからは、社内で対応する全プロジェクトの統括と並行し、メンバー15名のマネジメントにも携わっております。

 

(2)担当していた職務内容と合計年数を入れる

【職務経歴】
・事業企画に関する経験(●年●ヵ月)
・マネジメントに関する経験(●年●ヵ月)
・営業企画に関する経験(●年●ヵ月)
・営業に関する経験(●年●ヵ月)

 

(3)職務内容ごとに、主な担当業務やアピールしたい経験を伝える

【職務経歴詳細】
<事業企画の設定に関する業務>
短期、中期目標の設定、および達成に向けた戦略の企画・立案
・事業企画の策定、売上・利益目標の設定
・事業部門(全国8支店、20営業所)への予算・目標配分
・組織体制の調整
・営業戦略立案、情報提供

<マネジメントに関する業務>
課長として、メンバー15名のマネジメント業務
・業務進捗に関するマネジメント(進捗率・達成率から進捗を管理、個別メンバーのサポート)
・メンバーの目標管理、評価基準の設定
・人材育成マネジメント(1on1の導入・実施。適性の判断と、適切なポジション・業務を検討)

<営業・営業企画に関する業務>
消費財・IT広告の提案営業
・流通・小売チェーンに向けた提案営業
・法人顧客に向けた提案営業
・webマーケティング

 

(4)応募職種の職務と近い実績を伝える

<事業計画の設定における主な実績>
・生産性向上プロジェクト(営業系)
 業務効率改善ツールの導入提案により、1年間で30%のコスト削減を達成
・既存事業の見直しプロジェクト(業務システムの見直し、改善)
 インターネット販売事業において提案プランと受注方法の見直しを検討
 業務フローの安定化および新たな業務ツールの導入、オペレーション構築で、1年間で30%のコスト削減を達成
・5ヵ年計画プロジェクトの立案に向けた、経営ボードの運営/長期経営計画の立案
 資本政策(株主間の利害相反を緩和するための、ベストポジション戦略策定)の実施

 

(5)応募職種に活かせる知識、経験を入れる

【活かせる経験・知識・技術】
・事業企画業務全般
 (データ分析による、仮説検証~事業計画~実行計画立案~プロジェクト企画、推進)
・メンバーおよび業務マネジメント、プロジェクトマネジメント、人材育成マネジメント
・プレゼンテーションスキル
・マーケティングスキル
・PCスキル(Word、Excel、PowerPoint、Access)

 

(6)保有資格などがあれば入れる

【保有資格】
・TOEIC 800点(20xx年xx月)

 

(7)自己PRでキャリアの一貫性を明確にし、転職理由や志望動機にも軽く触れる

【自己PR】
3社での有形・無形商材の法人営業経験と営業企画の経験を積み、企画・マーケティングスキルや分析能力を組織全体の事業企画にて活かしたいと考え、現職の事業企画部門に入社しております。
20xx年xx月、株式会社●●●●に入社し、事業企画部門に参画しました。短・中期から長期までの全ての事業計画において、主にデータ分析による実行計画の立案から推進まで計画全般に携わってまいりました。外部コンサルティング会社と連携して実施したプロジェクトでは、大幅な業務効率化・コスト削減(現状から約30%削減)・新手法の構築を実現することができました。また、内部管理制度の見直しを徹底し、企業独自の問題点の発見および課題解決にも貢献してきました。

20xx年xx月以降、課長に昇進してからは、メンバーのマネジメントやプロジェクトの全体統括を任されるほか、5ヵ年計画の見直し、並びに新5ヵ年計画の立案、事業部長会での目標設定・営業戦略の設定にも従事し、積極的に経営の改善に取り組んできました。

これまで培ってきたスキル・経験を活かし、●●業界のみならず、●●業界にも挑戦したいと考えております。●●業界にて新規事業を展開されている貴社にて、事業計画の策定・推進に携わり、貢献してまいりたいと考えております。

 

(8)最後に、経験してきた企業を年代別に並べ、事業規模などや在籍期間、在籍中の職位を書く

【職務経歴】
株式会社●●●●(20xx年x月~20xx年x月)
【事業内容】消費財製造販売事業(□□□上場)
【資本金】□□□万円 【売上高】□□□円(20xx年度) 【従業員数】□□□名
・20xx年x月~20xx年x月 営業本部 第1グループ
約●年間、消費財の法人向け営業を経験。無形商材の営業職に挑戦したいと考え、2社目に転職。

株式会社●●●●(20xx年x月~20xx年x月)
【事業内容】IT広告代理店事業
【資本金】□□□万円 【売上高】□□□円(20xx年度) 【従業員数】□□□名
・20xx年x月~20xx年x月 営業部
・20xx年x月~20xx年x月 営業本部企画課
IT広告の法人案営業を約●年間経験。営業企画の業務にも関わる中、個客ごとの企画提案より、より大規模な企画に携わりたいと考え、営業企画職として3社目に転職。

株式会社●●●●(20xx年x月~20xx年x月)
【事業内容】IT広告代理店事業(□□□上場)
【資本金】□□□万円 【売上高】□□□円(20xx年度) 【従業員数】□□□名
・20xx年x月~20xx年x月 経営本部 営業企画室 主任
営業企画を約●年間経験。企画・マーケティングスキルや分析能力を、組織全体の経営企画に活かしたいと考え、4社目に転職。

株式会社●●●●(20xx年x月~20xx年x月)
【事業内容】クラウドシステム販売事業
【資本金】□□□万円 【売上高】□□□円(20xx年度) 【従業員数】□□□名
・20xx年x月~20xx年x月 経営統括部事業企画課 主任
・20xx年x月~現在     経営統括部事業企画課・課長

以上

職務経歴書の枚数は「3枚程度」に収める

職務経歴書の枚数は、2〜3枚程度が一般的です。読みやすくまとめられていれば4枚以上でも問題はありませんが、情報過多にならないためにも、3枚程度に収めた方が良いでしょう。前述の通り、転職回数が多くて情報量が増えそうな場合は、キャリア式を使用することをお勧めします。
営業、企画、マーケティング、マネジメントなど、「担当した職務内容」を軸に項目を立て、「何社にまたがり、合計で何年間、その業務に従事していたのか」を記載します。さらに、その職務内容ごとに、具体的な担当業務、アピールしたい経験や強みを伝え、応募先企業に向けた強みとなる実績も伝えましょう。キャリアが浅い経験については、実績・経験・強みを省略しても問題ありません。経験してきた企業の詳細や在籍期間などを最初に入れるケースもありますが、転職回数が多い場合は、1ページ目が埋まってしまう可能性があるので、最後のページにまとめた方が良いでしょう。

スカウトサービスや転職エージェントを活用すれば、職務経歴書の作成に役立つ

管理職・専門職の方は、現職の業務が多忙で各社に向けた職務経歴書の構成を考えている時間がないケースも多いでしょう。スカウトサービスや転職エージェントを活用すれば、効率的な職務経歴書の作成にも役立ちます。スカウトサービスのヘッドハンターや、転職エージェントのキャリアアドバイザーが、職務経歴書の作成方法や記載する情報の取捨選択などのサポートも行います。応募先企業によりアピールできる強みを理解している上、年齢・経験の近い人材で転職に成功した事例なども参考にした書き方をアドバイスします。より的確に自分のキャリアが伝わる職務経歴書を作成するために、役立てることができるでしょう。