履歴書の健康状態の書き方は?選考への影響と持病・通院中の書き方例

履歴書 健康状態

履歴書のフォーマットには、「健康状態」という欄が設けられていることがあります。「健康状態」欄がある履歴書を使用する場合、どのように記載すればよいのか、また、自身の状況をどのように伝えればいいのかを、組織人事コンサルティングSegurosの粟野友樹氏に解説いただきました。

履歴書の健康状態欄とは

最近は、「健康状態」欄が設けられている履歴書は少なくなっていますが、自身の健康状態について応募企業に伝えておきたいことがある方は、「健康状態」欄が設けられているフォーマットを選ぶといいでしょう。

記載する際には、企業の採用担当者が「健康状態」欄からどのようなことを知りたいと思っているのかを理解した上で、それに沿う内容を伝えてください。採用担当者は、次のような視点で「健康状態」欄をチェックしています。

  • 今回採用するポジションの業務を、問題なく遂行できるか
  • サポート体制の準備、周囲の配慮が必要かどうか
  • 長く働いてくれそうか

健康状態に何らかの問題を抱えていても、業務に差し障りがなければ選考に影響しません。通院などが必要である場合も、入社前に伝えておけば、フォローする体制を整えた上で受け入れてもらえる可能性があります。健康状態に関する申し送り事項は、履歴書に具体的に書いておいた方が、お互いにとってメリットがあると言えるでしょう。

履歴書の健康状態欄の書き方

履歴書の健康状態欄にはどのように記載すれば良いか、状況別にご紹介します。

業務に支障がない場合

事前に申告しておくべき健康上の事情がない場合は、「良好」と記載します。体力に自信があることをアピールしたいなら「きわめて良好」と書いてもいいでしょう。その場合、「きわめて良好(○年間、体調不良による欠勤はありません)」といったように、理由を書き添えておく手もあります。

また、何らかの持病を持っている場合も、業務遂行に影響がないのであれば「良好」と記載しておいて問題ありません。自覚症状があっても業務に影響がない、あるいは会社の休日や就業時間外などに通院をしている場合も、「良好」という記載で構いません。

なお、既往症(過去に患った病気)について、履歴書の健康状態欄に書くべきかどうか迷う方もいるようです。この場合も、現在、業務を行うにあたって支障がないのであれば「良好」という記載で問題ありません。

業務に何らかの支障がある場合

疾患名や症状などを記し、業務にどのように影響を及ぼすかを記載します。通院などにより定期的に会社を休んだり、半休・早退したりする必要がある場合、その頻度を伝えましょう。業務に支障がある場合は、入社してから職場に混乱を生じさせることのないよう、バックアップ体制を用意してもらうといいでしょう。状況別に、書き方の一例をご紹介します。

●怪我をしているが、早期に完治する場合

「現在は○○の治療中ですが、1カ月程度で完治する見込みです」
「現在○○の治療中で、週1回、早退して通院する必要があります。3カ月程度で完治する見込みです」

●定期的な通院が必要な持病がある場合

「○○の持病があります。業務に支障はありませんが、2カ月に1回、薬の処方のため16時頃の早退をさせていただきたいと思います」

●病気療養を経て、回復の過程にある場合

「昨年○○で入院・療養し、経過観察中です。現在の健康状態は良好なので業務に支障はありませんが、月1回、通院のため半休をとらせていただきたいと思います」

業務に支障がある場合、選考に影響する?

健康状態は、業務遂行に支障がない場合、選考に影響することはほとんどありません。企業側が応募者の経験・スキルを評価し、「ぜひ入社してほしい」と思っている場合は、定期通院などの必要があったとしても、サポート体制を構築してくれる可能性があります。近年は、フレックス制度やリモートワーク制度を導入している企業も多数あります。そうした制度を活用して治療や通院を行う分には、企業側も特に懸念は持たないと考えられます。

なお、「履歴書の健康状態欄に記載しなくても、面接の場で伝えれば良い」と考える方もいるかもしれません。しかし面接の場では、経験・スキルをアピールしたり、入社後の業務内容や役割などをすり合わせたりするため、健康状態に関する話題はなかなか切り出しづらいものです。あらかじめ履歴書に記載しておいた方が安心と言えるでしょう。

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アドバイザー

粟野友樹

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。