履歴書の「健康状態」欄はどう書く?記載例や選考への影響を解説

履歴書 健康状態

履歴書の様式によっては「健康状態」欄が設けられていることがあります。「健康状態」の記載方法と、企業側がチェックする観点について、組織人事コンサルティングSegurosの粟野友樹氏に解説いただきました。

履歴書の「健康状態」欄とは?

前提として、厚生労働省は、「公正な採用選考の基本(※1)」で、公正な採用選考を行うためには、応募者の適性・能力とは関係ない事柄で採否を決定しないことを、企業に対して呼びかけています。そのため健康状態に限らず、応募者の業務遂行の適性や能力に関係のない事柄について、企業側が情報収集することは望ましくないとされています。「健康状態」は応募者の適性・能力には関係しないことから、必ずしも回答する必要はないと考えられます。

また、厚生労働省が公開している履歴書フォーマットや、インターネットでダウンロードできる履歴書の多くには、そもそも「健康状態」欄が設けられていません。

ただし、一部の履歴書には「健康状態」欄が設けられていることもあります。 以下では、「健康状態」欄が設けられている履歴書を使う場合の、書き方についてご紹介します。

健康状態に問題がなければ「健康状態」欄には「良好」と記載

事前に企業に申告しておくべき健康上の問題がない場合は、「良好」と記載します。

通院や既往歴があるが業務に支障がない場合の書き方

何らかの疾病により通院の必要があったり、既往歴(過去に患った病気)があったりするケースでも、業務に支障がない場合は、「良好」と記載することも一案です。

健康状態について記載する場合の書き方

前述した通り、必ずしも「健康状態」を履歴書に記載する必要はありませんが、「体調によっては業務に支障が出る可能性があるから伝えておきたい」などと自身で判断する場合は、「健康状態」欄を活用するのもよいでしょう。具体的な病名などについても、同様に判断しましょう。 なお、明らかに業務遂行に支障が出ると考えられる場合は、この限りではありません。入社後の無用なトラブルを回避するためにも、選考段階で伝えておいたほうがいいでしょう。

健康状態の書き方の一例

怪我をしているが、完治する時期の目安がわかる場合

「現在治療中ですが、1カ月程度で完治する見込みです」
「週1回、早退して通院する必要があります。3カ月程度で完治する見込みです」

定期的な通院が必要な持病がある場合

「持病があるため2カ月に1回、薬の処方のため16時頃の早退をさせていただきたいと思います」

病気療養を経て、回復の過程にある場合

「昨年入院・療養し、経過観察中です。現在の健康状態は良好なので業務に支障はありませんが、月1回、通院のため半休をとらせていただきたいと思います」

「健康状態」欄は選考に影響する?

前述の通り、応募者の適性・能力に関係のないことを選考の判断に用いることはできません。

また、企業によっては定期通院が必要な場合にサポート体制を構築してくれるところもあります。 伝え方やどう伝えるか、検討してみましょう。

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【アドバイザー】

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野 友樹(あわの ともき)氏

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。