【インフラエンジニア】職務経歴書の書き方と見本テンプレート

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求人に応募する際には、履歴書とともに職務経歴書の提出が求められます。募集しているポジションで活躍できる経験・スキルを持っていたとしても、職務経歴書でそれが正しく伝わらなければ面接へ進むことができません。
そこで、職務経歴書で強みを伝えるための書き方のポイントについて、リクルートのコンサルタントがアドバイスいたします。職務経歴書を初めて作成する方には見本のテンプレートも用意していますので、ダウンロードしてご活用ください。

インフラエンジニアの職務経歴書のテンプレート見本【フォーマットダウンロード】

インフラエンジニアの職務経歴書のサンプルをご紹介します。書き方を参考にしてみてください。
リンク先よりダウンロードも可能ですので、見本を参考にしながらご自身の経歴を記入し、職務経歴書を作成しましょう。

インフラエンジニアの職務経歴書見本

インフラエンジニアの職務経歴書の書き方のポイント

インフラエンジニアの方々が職務経歴を記載する際、意識しておきたいポイント、積極的にアピールしたい経験・スキルなどをお伝えします。

「テクニカル」「マネジメント」「顧客折衝」の経験を明記

インフラエンジニアの採用において、採用担当者が必ずチェックするポイントとして「テクニカルスキル」「プロジェクトマネジメントスキル」「顧客折衝スキル」が挙げられます。特に応募先の業界・採用ポジションと関連がある経験や活かせるスキルなどは抜け漏れがないように明記しましょう。

●テクニカルスキル

「Linux」「Unix」「Windows」といったOSやシェルスクリプトの知識など。
サーバーエンジニアであればクラウド(AWS/GCP/Azureなど)や「VMware」などの仮想化ツールの知識・経験。ネットワークエンジニアであれば「Cisco」「NetApp」などの製品、LAN・WAN・ルータ、VPNの知識・経験など。

特に、以下の経験はニーズが高いため、少しでも経験していれば記載しておいてください。

・クラウド関連
・セキュリティ関連
・データ分析基盤
・金融など「止めてはいけない」システム

なお、SIerに所属するインフラエンジニアの場合、「ネットワークエンジニア」「サーバーエンジニア」「データベースエンジニア」など役割が細分化されており、いずれかの領域に特化している方がほとんどです。そうした中で、複数領域の知識・経験を併せ持っていることは希少性が高く強みになるため、職務経歴書でも積極的にアピールするといいでしょう。

●プロジェクトマネジメントスキル

担当したプロジェクトの規模(人数・予算・期間など)およびプロジェクトマネジメントにおいて果たした役割(品質管理・コスト管理・工数管理・進捗管理など)。

●顧客折衝スキル

クライアント企業のどのような層の人と対話・折衝を行ってきたか(情報システム部門の担当者・システムを使う部門の現場担当者・事業部長クラス・役員クラスなど)。

「経験プロジェクト」「担当フェーズ」を省略しない

インフラエンジニアの方々が職務経歴書を作成する際、経験したプロジェクトの一部のみピックアップして記載するケースがよく見られます。しかし、基本的に経験したプロジェクトは省略せず、すべて記載してください。

また、プロジェクトで担当したフェーズも明記します。要件定義/設計/構築/運用/保守/監視などのうち、どの工程を担当してきたのかを具体的に記載しましょう。

ベンダー資格は「失効」「勉強中」でも記載OK

インフラエンジニアの場合、ベンダー資格を取得しているとプラス評価につながるケースが多いです。過去に資格取得し、更新せずに失効しているため記載しない方もいますが、場合によっては「失効」の注釈を添えた上で記載しても構いません。実務経験があれば資格はそれほど重視されないものの、基礎知識を体系的に理解していることを証明できます。

また、未取得であっても「勉強中」であれば記載しましょう。

「自己研鑽」の活動はプラス評価につながる

職務経歴書には「実務経験」しか書いてはいけないわけではありません。
書籍・Webサイト・勉強会・動画などで新しい知識をキャッチアップしていたり、資格取得を目指して勉強していたりと、「自己研鑽」につながる活動はプラス評価されますので、「自己PR」欄に記載しましょう。

実績は可能な範囲で「数値」を伝える

インフラエンジニアは、営業職の「売上高」「顧客獲得数」のように実績を数値で示すのは難しいケースが多いといえます。そのため、必ずしも実績数字を記載する必要はありません。
しかしながら、自身が関わったプロジェクトで「工数削減」「コスト削減」など定量的に示せる成果が出ているのであれば、記載しておくといいでしょう。

また、担当プロジェクトの「規模」は数値で伝えることが可能です。人数・予算・期間などを記載してください。Cisco製品の場合、「型番」から仕事の規模やレベル感を判断する採用担当者もいますので、プロジェクト規模をアピールしたいならば型番まで記載しておくのも一つの手です。

実績を数値化できなくても、ご自身が主体的に提案したことがプロジェクト化されたりシステムに反映されたりと、成果・貢献につながったことがあれば、「自己PR」欄に記載しておくといいでしょう。

職務経歴書の書き方のコツ

職務経歴書で大切なのは、まず「読みやすさ」「わかりやすさ」です。
また、経験豊富であるほど職務経歴の記載が多くなり、強みがどこにあるのかが伝わりにくいことがあります。
作成する際には以下のポイントを踏まえ、よりアピール効果が高い職務経歴書に仕上げましょう。

事前に職務経歴を整理し、アピールしたい経験を強調する

職務経歴書を作成するにあたっては、まず、これまでの「所属企業・部署・チーム」「担当プロジェクト」「手がけた業務」「成果」「身に付けたスキル」などをすべて書き出します。
ただし、職務経験・実績が多い方ほど、そのまま羅列するだけではアピールしたい経験・スキルや得意分野が採用担当者に伝わりにくくなります。
そこで、職務経歴書に落とし込む際にはメリハリをつけて記載するようにしましょう。

以下の項目で構成するとポイントが伝わりやすくなります。

●職務要約

「どんな仕事をしてきたか」が簡潔に伝わるよう、100文字程度でまとめる

●活かせる経験・スキル

箇条書きで「できること」を記載する。キーワードを多く盛り込むのがポイント

<記載項目例>
・担当業界や業務知識
・プロジェクトマネジメント経験
・顧客折衝経験
・システム環境
・担当してきたプロジェクトの担当フェーズ
・組織マネジメント経験
・語学力 

●資格

仕事に関連する保有資格を記載する

●表彰実績

表彰のポイントと合わせて記載する

●職務経歴

プロジェクト内容が一目でわかるよう表組にし、適宜「成果」も記載する

●自己PR

「仕事に対する姿勢・考え方」「志望動機」「経験を活かし、どのように貢献したいか」など

読みやすいレイアウトを心掛ける

職務経験が多い、かつ過去に所属していた企業の事業内容や担当業務内容が直近の仕事と大きく異なる場合などは、直近の仕事内容から書き始め、時系列をさかのぼって職歴を記載する「逆編年体形式」のレイアウトにすると読み手に伝わりやすくなります。

また、レイアウトには統一感を持たせましょう。「年・月」「企業名」「部署名」などを記載する位置、各項目の見出し、本文の頭出し位置などを揃えておきます。フォントもすべて統一しましょう。
書き方見本が記入されているフォーマットをダウンロードして使う場合、見本の文言を流用する部分と自身で入力する部分とでフォントが異なってしまうことがあるため、注意が必要です。

文章だけでなく箇条書きも活用する

文章だけがつらつらと綴られた文書は、見た瞬間に「読むのが面倒」という印象を抱かれるものです。適度に「箇条書き」を活用することでリズムが生まれ、読みやすくなって採用担当者の負担感が軽減されます。
冒頭に「●」「・」をつけたり、項目を【  】で立てたりして、記載情報を整理しましょう。
例えば、次のような項目の記載には、箇条書きを使うとわかりやすくなります。

・業務内容が伝わる数字(担当顧客数/マネジメント対象メンバー数/プロジェクトの規模・期間など)
・業務で活用した技術、ツールなど
・成果が伝わる数字(売上実績/目標達成率など)
・課題とそれに対する戦略、独自に工夫したことなど

崔 裕美

新卒入社した企業で営業職を経験した後に、株式会社リクルート(旧:リクルートキャリア)に入社。以降一貫して、キャリアドバイザーとしてシステムエンジニアのご転職活動のサポートに携わる。

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※本記事での内容は取材時点での情報になります。