【例文あり】総務の志望動機の書き方とは?押さえておきたいポイントと求人動向も紹介

総務 志望動機

転職活動で総務職に応募する際には、どのような志望動機を書けば熱意が伝わり、アピールにつながるのでしょうか。総務職の志望動機の書き方のポイントについて、リクルートのコンサルタントが解説します。経験者・未経験者の例文や総務職の求人動向、求められるスキル・経験についてもお伝えします。

総務の仕事内容

総務職が担う業務内容、各業務が占める割合は、企業によって異なります。一般的には、次のような業務が挙げられます。

  • ファシリティ・備品管理
  • 購買
  • 安全衛生管理
  • 福利厚生制度の運用
  • 社内行事の企画・運営
  • 社内規定の作成・見直し
  • 行政機関などへの申請
  • 契約/契約書管理
  • 株式管理
  • 株主総会の運営

上場/非上場によって、各業務の占める割合が異なります。また、企業規模が小さい場合、人事・法務・経理・経営管理などと兼務するケースが多く見られます。

金融業界・不動産業界では、許認可・コンプライアンスへの対応業務が多いのが特徴です。メーカーでは製造現場の安全衛生管理が重視されます。

総務の求人動向

総務職の採用においては、「リスクマネジメント」「コンプライアンス」「BCP(事業継続計画)」の取り組み強化を背景に、これらの経験者のニーズが高まっている傾向にあります。

また、IPO(新規公開株式)の件数が増えてきている中、IPOを目指す企業においては、社内規定の作成や商事法務など、組織体制の整備を担う人材のニーズがあります。上場企業やIPO準備企業で積んだ経験が求められるでしょう。

総務に求められるスキル、経験

総務職の採用において求められるスキル・経験は、企業によって異なります。基本的には、上記に挙げた業務経験が求められる傾向にあります。

そのほか、次のスキル・経験を持っていると求人の選択肢が広がったり、選考で高く評価されたりする可能性があるでしょう。

  • 株主総会の運営経験
  • BCPの策定・運用経験
  • IPOに向けた組織整備の経験

なお、グローバル展開を強化する動きが活発であることから、今後は英語力を持つ総務職のニーズも高まるでしょう。

総務は、企業の「守りの要」であり、「縁の下の力持ち」と言われる存在です。組織の環境整備は従業員の満足度にも直結するため、経営陣のビジョンを理解して前向きに支えていくマインドが求められます。

経営状態を踏まえ、「今、自社に何が必要か」を探り、提言・実践していくスタンスも重要です。

総務の志望動機を書く時のポイント

総務職の方が職務経歴書に志望動機を記載する際のポイントは大きく2つあります。

1つは「経験・スキル」です。「これまでの経験・強みを次のキャリアでどのように活かしたいのか」を示した上で、「応募企業でなら自身の経験・強みを活かせる」ことを伝えましょう。

もう1つは「マインド」です。例えば、「事業・組織の拡大フェーズを支えたい」「従業員満足度を高めるための環境整備を手がけたい」など、自身が大切にしていることをベースに、応募企業に対してどのように貢献したいのかを伝えます。昨今は、新しい取り組みへのチャレンジ精神を重視する企業も多数見られます。

「経験・スキル」と「マインド」、この2つのアピールをバランスよく盛り込むことで、説得力のある志望動機になるでしょう。

なお、リモートワークが普及した近年は、社内コミュニケーションに課題を抱いている企業も多く見られます。社内コミュニケーション促進に関する経験やアイデア、意欲などを伝えるのも、応募企業によっては有効といえるでしょう。

志望動機の基本構成

履歴書や職務経歴書で志望動機を伝える際には、次のような構成で記載すると採用担当者の納得を得やすくなるでしょう。

書き出し

応募企業に魅力を感じているポイントを簡潔に記しましょう。いきなりエピソードから書き始めると、文章に締まりがない印象を与えかねません。

応募企業を選んだ理由

応募企業を選んだ理由を伝えます。そのためには、これまでの経験も踏まえつつ、「抱いている課題意識」「自身が仕事で大切にしたいこと・こだわりたいこと」などを挙げた上で、応募企業であればそれを実現できると考えていることを記載するといいでしょう。

活かせる経験・スキル

自身の経験・スキルが、応募企業でどのように活かせるかを伝えます。そのためには、これまで培ってきた経験・スキルと、応募企業で求められている要素との共通点を見つけ出すことが大切です。求人情報を確認し、マッチする経験・スキルがあれば、前面に押し出してアピールしましょう。

なお、企業が求めている経験・スキルとの共通点が見出しにくい場合には、「仕事の進め方」「企業理念」などに着目し、別の切り口から接点を見つける方法もあります。

入社後に実現したいこと

最後は応募企業で働く意欲が伝わるような言葉で締めくくりましょう。入社後にどのような活躍・貢献がしたいかという意思表示をすることで、採用担当者の期待が高まります。

総務の志望動機例文を紹介

総務職の志望動機例文を、経験者、未経験者に分けてご紹介します。

「経験者」の志望動機例文

IPOを目指す貴社において、組織の整備を担いたいと考え、志望いたしました。前職でもIPOを経験しており、人事・法務も含めた幅広い業務を手がけてきました。株主総会のライブ配信やリモートでの社内交流イベントなど、新たな取り組みにもチャレンジしてきました。自社らしいカルチャーの醸成も大切にしたいと考えています。一から組織を作り上げていくフェーズにやりがいを感じておりますので、これまでの経験を活かし、貴社の成長に貢献したいと思います。

<ポイント>

総務としての経験を活かし、応募企業でどのような取り組みをしたいのか、どのように貢献できるのかをアピールしましょう。大切にしているスタンス、マインドも伝えてください。

「未経験者」の志望動機例文

組織拡大中の貴社において、社内コミュニケーションの活性化を担いたいと考えました。前職では営業部門を代表して社内横断イベントの企画・運営に参加した経験を通じ、部門間・社員間の交流促進が円滑な連携・協業につながり、新たな事業アイデアも生み出せる可能性があることを実感しました。組織を横断してさまざまな部署とつながる総務職の立場から、組織全体を活性化させるアイデアを企画・実行し、成長に貢献したいと考えています。営業職で培った課題発見・提案力、交渉力も活かせると思います。

<ポイント>

未経験者の場合は、「なぜ総務職を目指すのか」「総務職としてどのような貢献をしたいのか」を伝えましょう。面接の場では、具体的な体験エピソードを語れるように準備しておきます。これまでの経験をどのように活かしたいかもアピールするといいでしょう。

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アドバイザー

林 洋右

メーカーの営業職を経て、2008年、株式会社リクルートエージェント(現・株式会社リクルート)に入社。キャリアアドバイザーとしてエンジニア・事務職・営業職の転職支援、新卒の就職支援、マネジャーを経験後、現在はハイキャリアコンサルタントとして管理部門職の転職支援を手がける。

※本記事での内容は取材時点での情報になります。